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【詩】怖い一日

怖い一日

午後にはまた
あの人に会わなければならない
怖い
先日投げ付けられた
ネガティブな言葉がよみがえる

渓谷を流れる清らかな水のように
湧き上がる嫌な思いを留めず受け流し
上手く扱えたら

こういう日に限って
どうして曇天なんだろう
キッチン全体が
寒々とした湿原のようだ

胃がよじれるようにざわつき
苦い液体が湧き出てくる
ミクロの虫たちが際限なく産まれては
胃の中をぐるぐる廻っているようだ
時折 心臓近くまで侵食してくる感じで
臓器がドキンと波打つ

たった今やろうとしていたことを
忘れてしまった
なんだったっけ

私は爛れたような内臓の感覚を鎮めるため
冷えた水を身体の中に流し込む

あっ
そうそう
温かいハーブティー
お気に入りの香水
それから それから
久しぶりに学生時代の友人に電話をしよう
そして仲間とジムでひと汗流そう

明るい話題をたくさんしゃべることにする

怖い一日を
自分のペースに乗せていく


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