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初めて作った本に対する反省と、これからのこと

毎日更新している記事の下に、いつもおたよりフォームを設置している。

基本的に、ここのおたよりのお返事に関してはメンバーシップ限定にしているのだけれど、今回は珍しく、公開で回答したいなぁと思う。なぜなら、わたしが作ったエッセイ本に関することだから。

というわけで、おたよりフォームにいただいたおたよりがこちら。

あやめしさん、こんにちは。 先日エッセイ本を購入させて頂きました。 共感出来る部分もたくさんあり、学びと励ましをもらえました。ありがとうございます! 本の仕様について質問です。 奥付には発行所について書かれていなかったのですが、御自宅で製本されたのでしょうか? どこの印刷所とか結構みるのが好きなので、 良かったら教えて下さい。 そして発行日も記載がなかったのですが、 これもあやめしさんのこだわりでしょうか? いつ頃作ったとかはあった方が後で読み返して分かりやすいかなとも思いました。 (色々とすみません。表紙の色合いも含め素敵な本ではあったのですが、その2点があるといいなと思った次第でした)

まず、わたしのエッセイ本を購入いただき、本当にありがとうございました。"学びと励ましをもらえました"なんて感想をいただき、とっても嬉しいです。それだけでなく、こういった観点でのご意見、とってもありがたいです。下記にて、色々お答えします。

Q.奥付には発行所について書かれていなかったのですが、御自宅で製本されたのでしょうか?

A. 自宅製本ではなく、オリンピア印刷さんにお願いしました。同じ時期に本を制作している友人からの紹介があったのと、締め切りから納品までのスピードが割と早めなのが決め手でした。

Q.発行日も記載がなかったのですが、 これもあやめしさんのこだわりでしょうか?

A. これは、正直、こだわりでもなんでもなく。
今回、わたしの作ったエッセイ本の奥付には、プロフィールしか載せませんでした。これ、本当に、別にわたしがそこにこだわったとか、そういうものではなく、ただただ知識がなかったからです。なんというか、自分で本を作るって、どういうものか全部手探りだったので、最後のページの奥付には「プロフィールで良くない?」くらいの認識でした。プロフィールとSNSのアカウントを載せていれば、この本の責任の所在がわたしにあることは明らかだし、書店に流通させるわけではないので十分だと思ったからです。

でも、文学フリマで購入した他の方が制作された本を見ると、どれも最後のページにはきっちり奥付が書かれてあったので、「なるほど、こうやって作るのかぁ」と、自分で本を作った後に気づいた、というのが正直なところ。

なので、ちゃんとした奥付をつけるのであれば、こういう感じになります。

今後販売するときは、この奥付貼り付けておくことにします。なので、この奥付が貼りつけられていない本を持っている方は、めちゃくちゃレアだということで、ひとつよろしくお願いします!

貴重なご意見、本当に本当にありがとうございました!!!!

初めて作ったエッセイ本『そんなわけで、今日もおつかれさまでした。』は、正直、手に取った時に、なんだか納得のいかない仕上がりだなぁと思ってしまった自分がいた。

表紙も裏表紙も、自分なりに結構こだわって。「こんなイメージ!」というものが明確にあったから、そのイメージに合う写真を自分で何枚も撮って、編集して、そこに文字を入れて完成させたものだった。中に収録するエッセイも、わたしが今まで書いてきたものの中で「これ!」と思うものばかり。
なので、中身に関しては納得のいく出来だったのだけれど、手に取った時に、なぜか、テンションが上がらなかった。

これ、原因は自分でもちゃんと分かっていて。

それは、全体のブックデザインに、こだわり切れなかったこと。自分のデザインの技量が、自分のイメージするレベルに全然達しておらず、納得のいく完成にならないまま、入稿の締め切り前に焦って「えいやっ!」とやってしまったから。本当なら、デザインまで自分でやらずに、デザイナーさんに任せるなりなんなりすればよかったのだけれど、「分からないから全部自分でやってみる!」の精神で最後まで力技で作り上げたような感じ。

だからなおさら、どんな出来であれ我が子のように大事な本なのではあるけれど、それを文学フリマという場に出してみたら、なんだかちょっと、弱く感じてしまった。やっぱり、フォントとか、余白とか、紙質とか、そういうのをもっと調べてこだわっておけばよかったな、なんて。
ブースに立ち寄ってくださった初見の方が、ぱらぱらと見本誌をめくって、結局買わずに立ち去ってしまうことが多かったのも、そういうところが原因のひとつだったのかな、なんて思ったりもした。

でも、どれもこれも全部、やってみないと分からなかったこと。自分で手を動かして、右も左も分からないまま1冊を作り上げて、それを文学フリマに持って行って手売りをして、他の人の本も何冊も買って読んでみたりしたからこそ得られた貴重な経験。

頭の中で「いつか本を出したいなぁ」「いつか文学フリマに出店してみたいなぁ」って思っているままだったら、何も始められなかった。そんな"いつか"を現実にするためには、自分で"やる"と決めて、手を動かす必要があった。手を動かしたからこそ得られた今回の学びは、しっかり、今後に生かしていこうと思う。

そして、こうして本を作って売るという経験をしたからこそ「本を出す」ということが、「夢のまた夢」のレベルから「自分がやる気になれば出来る」のレベルにまで落ちて来た。これは本当に、自分にとって衝撃の事実だった。

1度こうして本という形にできたのだから、今後も作ろうと思えばいくらでも作ることが出来る。制作費と制作時間さえ確保できれば、あとは自分のやる気次第。本を出すことが、自分の中でこうした存在になったのは、間違いなく、自分1人で作り切った経験があるから。

きっと、わたしはまた懲りずに2作目3作目と、作って出していくのだと思う。現に、頭の中に3作目までの構想はあるし、装丁をお願いするデザイナーさんも決めている。次は、自分1人の力ではなく、頼れる人にちゃんと頼って、本当に自分の納得のいくものを作りたい。それをしっかり形にして、来年以降の文学フリマに引っ提げていこうと思っている。お楽しみに。

1作目のエッセイ本『そんなわけで、今日もおつかれさまでした』は、わたしの初めてがいっぱい詰まった、垢抜けない、初心者感が満載の1冊。これはこれでとっても愛おしいなと思うので、興味のある方はぜひお手に取ってみてください。

(来年1月14日の文学フリマ京都でも販売するよ!)


そんなわけで、今日もおつかれさまでした。



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