近代ドイツの光と影

ミステリー作品が好きです。特に海外の、歴史を絡めた謎解きが好きです。そういう意味では【バビロン・ベルリン】は、謎解きしながら近代ドイツの歴史を学べるいい作品と言える気がします。

Zu Asche, zu Staub. -灰へ、塵へ-でも書きましたが、第一次世界大戦後のドイツ・ベルリンが舞台。
歴史に詳しい方は分かると思いますが、第一次世界大戦時はまだ専制国家だったドイツが敗戦で共和制になります。この共和制を守ろうとする勢力と、専制国家だったドイツを取り戻そうとする勢力、そこにロシア革命に触発されて共産主義を主張する勢力が生まれます。それがシーズン1・2の大きな軸となっていたのですが、シーズン3ではナチスドイツの台頭が目立つようになります。
もともとシーズン2からちょいちょいこの一派の影が見え隠れしていましたし、ネタバレになりますがシーズン2ではナチスドイツが首謀したある事件が起きます。この事件に、作品の主人公たちと関わりが深い人間が関係しています。

さて、シーズン2を見終え、シーズン3を視聴開始しました。前述しましたが、ナチスドイツの台頭がシーズン3の展開に暗い影を落とします。また世界恐慌へのカウントダウンも始まりました。シーズン3の始まりは、実はこの世界的な闇と、主人公ラート警部のプライベートの変化について夢として暗喩しています。

今日はシーズン3の4話まで。残り8話。(シーズン1・2はそれぞれ8話だがシーズン3は12話)仕事のあとのお楽しみとして、ちょこちょこ見ていきたいと思います。
シーズン4、本国ドイツでは2022年放送なんで、そろそろ日本でもやってくれないかな……。(ちなみにS1・2放送はドイツ2017年、日本は2019年、S3放送はドイツ2020年、日本2020年となっている)

この作品の良さは冒頭でも述べたとおり謎解きと歴史なんですが、そこに加えて少し懐かしさを感じる雰囲気もいい。大好きなヒッチコックのめまいに重なるものがあるような気がするんですが、気のせいでしょうか……。

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