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乳がんになった私 #60「笑って過ごす」

9月28日、9回目のパクリタキセル投与の翌日。

3日前に体調が辛くて断念したヴォーカルのレコーディングを、自宅スタジオで行った。

治療の直後は比較的体調が良く、納得のいく歌が録れた。

録り終えた楽曲が、#55にも載せたこちらだ。


この日は歌録り意外にも様々なバンドの業務がはかどった。こういう日は達成感があり、気分が良い。


その翌日、金曜日はチェロのレコーディングだった。

先日、コントラバス、ヴィオラを録り終えた新曲。チェリストも、オーケストラライブに参加してくれた、名古屋音楽大学出身の寺田彩香ちゃんと飯田眞子ちゃんの2人に声をかけた。

さやかちゃん&まこちゃんペアは「ナンバーワン」のレコーディングにも参加してくれている。


個人的にチェロの音自体がとても好きなのだが、当たり前に楽器と演奏者が違えば音色も表現も違う。さやかちゃん、まこちゃん、それぞれのチェロが録音できた。とても楽しい時間だった。

(ストリングスのレコーディングは残すところヴァイオリン!)

さらにその翌日の土曜日。毎週お決まりの関節痛だ。

この日は、写真家の武藤健二さんの会社LUCKIISのスタジオが新しい場所に移転したということで、内田と一緒に見に行くことになっていた。

武藤さんにはQaijffの最新のアーティスト写真を撮影してもらっている。その撮影について、LUCKIISのnoteに投稿されているのでぜひ読んでみて欲しい。

関節痛が辛いので行けるものかどうか悩んだのだが、スタジオ見学なら大丈夫だろうと思い伺った。

とても素敵なスタジオで、今後ぜひここで撮影してもらいたいと思った。


木、金、土と、レコーディングをしたり人に会ったり出かけたりして、日、月は家で休みゆっくりと過ごし、火曜はバンドにまつわる雑務をこなし、またすぐに治療の水曜がやって来る。


痺れ、関節痛、下痢、頭痛、胃痛、視力低下、味覚障害…

日によって症状の強弱はあるが、この頃の副作用はざっとこんなところだ。


自分の身体のための治療。

辛い時は辛い、不安なものは不安だと弱音を吐き出しながら、この頃も私はたくさん笑って過ごしていた。

(#61へ続く)
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