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辞めた会社の上司とやっと向き合えた話

先月末のこと、OL時代の上司に電話をした。
ずっと話したかったけど、話せなかった相手。今の私からあんまり想像できないけど、数百人いる会社の管理部でOL時代の大半を過ごしてたの。その時代の上司。とっても頭のいい人だった。

私はどちらかというと感情優位型で、上司は効率優位型だった。男女の違いもあったのかもしれない。あまりに合理的な考え方を提案されるので、そんな風に割り切れないし、個々人の良さをもっと見てくださいと生意気ながらに提案もしていた。

結局、会社にずっといる自分が想像できなくて、成果も出せずやめることになった時には、完全にスネ夫ならぬスネノになっていた。どうせ、あの上司は私の良さをわかってくれないし、何度も対話を試みたけれど(私は努力したのに)上司はわかってくれなかった。私は正しい、上司が悪いぶつぶつぶつぶつ。スネて、失望して、ダメ部下と思われてるだろうなと思いながら私はオフィスを去った。

そして5年が経った。例のセミナーが発端となり、怖いけどあの時のことを話してみようと思った。でも前職の近いところにいた人は軒並み情報を削除していて連絡が取れない。今も、前職に勤めている同期に社用携帯の連絡先を許可を取った上で教えてもらい電話をかけた。

話したいくせに、プルルと鳴ると出てくれるな!と強く念じてしまった。1度目は留守電になり、メッセージを残した。2度目も同じだった。そして折り返しが来た。来てしまった。取るしかない。

自分の過去を振り返る機会があり、完全に自己満足だが、聞いて欲しいことがあると切り出して、OL時代自分がいかにスネて、上司が与えてくれようとした成長の機会や仲良くなれたかもしれないチャンスを受け取らずにいたことを謝った。そうすると上司が不思議なことを口にした。

「僕からすると、あやのは自分に対してこうしたほうがいいとか、思うことを率直に伝えてくれて、そういう機会が5,6回はあったと思うんだけど、すごく有難い存在だなって思っていたよ。」

(え!!ダメダメな部下じゃなくて、有難い存在?!)

その瞬間、私が勝手に作り上げてた『落ちこぼれOLだった私』が成仏していった。空に立ち上っていって、見えなくなった。心も身体もとても軽かった。『落ちこぼれOLだった私』を大切なアイデンティティとして握りしめていたけれど、本当は手放したかったんだとその時わかった。

しがらみや、わだかまりは心身を重くする。重くしながらもデフォルト化するから重いことにも慣れてしまう。でも、それが外れた時になんと軽やかになることか。もっともっとどこまでも行けそうな自分を今は感じている。

例のセミナーの件はこちら
高額セミナーという劇薬

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※今回も、カバー写真は2015年に鎌倉にて私が撮影したものです。



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