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#日々のこと/1ヶ月ぶりの更新

自分が書くことを後回しに後回しにして随分と間が空いてしまった。
その間に誕生日を迎えてまた一つ歳を重ねた。
誕生日には可憐な花束をもらって、その花たちがあれから3週間が経とうとしている今も、可憐な姿のままでいてくれてる。
花の水を替えて、傷んだ先っぽをハサミでカットしてあげる短い時間は満ち足りた気持ちになれる。花が生活のどこかにあると私は安らぐのだと思う。

今年の冬に初めてサイドゴアブーツを購入した。大好きな古着屋さんにセレクトされていたスペインのシューズブランドのもので、USEDではなく新品。サイドゴアブーツはなんかカジュアル過ぎるイメージだったけれど、靴の先が丸ではなく、とんがっていてちょっぴりモードでスタイリッシュな雰囲気を纏っていた。試し履きしてみるとサイズはぴったり出し、数センチは背が高くなるし、何より合わせやすそうな使い勝手のよさに惚れて購入。
結果的にヘビロテしていて本当に買ってよかった。本革を使っているから防水スプレーをかけておろしたけど、だんだん革のお手入れをちゃんとしてあげたくなって、靴の修理屋さんで一式道具をそろえて習った通りに自分でやってみた。汚れを落として、水分と油分を補ってあげて、補色して磨きをかけて。その行程はとても楽しくて、こういう作業に没頭する時間が心地よかった。でも仕上がりは思った通りではなく、ツヤをもう少し出したい。今度またコツを教えてもらおう。
修理屋さんを訪れた際にここ数年愛用しているバッグをお手入れに出していた。それを週末に引き取りに行ったら、全体をクリーニングして補色をしてもらって綺麗になって帰ってきた。デザインも色みもサイズ感も全部お気に入りで長く持てそうな大人のバッグだから、これからも長く持つために時々はプロの手を借りてのケアしてあげよう。素敵なバッグも角がボロボロだったりしたらバッグがかわいそう出し、そんなバッグを持つ人は美しいとはいえない。

そういえばまた別の近所の古着屋さんで運命的な出会いをしてジルサンダーのコートを購入した。小さな襟がかわいいなと思って試着をしたら、袖といい丈感といい、小柄な私にジャストフィットで本当に驚いてしまった。淡いベージュのカシミアのコートで軽くて柔らかな触り心地で、着ていて本当に気持ちいい。
店員さん曰く、これはラフシモンズが2005年にジルサンダーで最初に手がけたアーカイブなのだそう。レディスにテーラリングを応用したラフシモンズならではのデザインで、スタイリッシュすぎないけれど洗練されていることはひと目でわかる美しい仕立て。余りのない調和のとれたコートに袖を通すたび、一流とかホンモノといわれるものを体で体感することにお金を払っている気がする。そういうわけで今はこのコートをケアするためのブラシが欲しい。カシミアもホコリを落として毛流れを整えてあげれば、ふんわりとした風合いをいつまでも楽しめるだろう。そういう長く大切に愛していきたい洋服や小物を定期的に大切にケアしてあげたい。それがひいてはモノを大切にしているかどうかが自分の外見にも現れてくることにつながるし(たとえ高級品でなくとも手入れをすればそのモノは綺麗な状態を保ち、持ち主を魅力的に見せてくれる)、1足のブーツをケアし始めたら自分の体や顔、部屋などもっと大切にしてあげたくなって、ダイエットを始めたり、掃除を始めたり相乗効果をもたらすと実感している。
自分を大切にするとは、むき出しのままテーブルに置かれた真珠のピアスと、箱に入れられてジュエリーピローの上に置かれた真珠のピアスが、同じアクセサリーであるにもかかわらず、無意識に人は後者を丁寧に扱うということと同じな気がする。私たちは自分自身で自分自身に磨きをかけ、ジュエリーピローの上に寝かせてあげなくちゃいけないのだ。


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