ケアスタッフさんは何の専門家?-廃用予防、生活上での気づきという視点から考える-

1.はじめに

ケアスタッフさんから
私たちの専門性って何だと思いますか?
と質問や相談されることがあります。

違う職業の方のことを書くのは失礼だとは思いますが、外からみた意見がほしいと聞く機会が多いため書かせていただきます。

廃用予防の専門家
生活上での変化に気づく専門家

と感じています。

これはあくまでも私が日頃、一緒に仕事をしていて
とても助かることや、凄い!と
自分たちが仕事をして経験してきたもの、
学習してきたものとは違う角度での
意見や見方、関わりかたについてを
ケアスタッフさんの専門性だと思い
今回は書かせて頂きます。

2.廃用予防の専門家

廃用とは
何もしないことが長く続くことによって
お身体や心、脳の能力が低下してしまうこと
をいいます。

ケアスタッフさんは常日頃、目の前の人の持っている力を最大限に発揮できるように、介助や生活動作、時には家事動作、余暇活動を行って頂けるよう関わっておられます。

これは、日常生活上で使わないことによるお身体や、心、脳の能力低下を防止(廃用を予防する)ための関わりだと感じています。

今、その人たちが最大限に力が発揮するにはどうしたらよいのか?を考え、介助やコミュニケーションなどを工夫して行う。

そして、目の前の人が
尊厳を保てるように関わり、
その人らしい生活を送り
心の力が弱くならないように
尊敬の念を持って関わる

脳の働きが弱くならないように
ご自身で判断し、
集中して行えるよう
環境を整える

それをとても丁寧に実践しておられます。

3.生活上での変化に気づく専門家

これは具体的に言う方が分かりやすいと思います

例えば
介助が必要な目の前の人と一緒にトイレに行きます。
ケアスタッフさんは、動作はもちろんのこと
尿、便の色、臭い、便の形状から
お身体の状態がいつもと違うかについて
他職種に発信します。

これは、膀胱に炎症が起きていないか、腸の働きが弱くなっていないかに関して重要な情報になります。しかし、その重要性について認識していないとわざわざ伝えません。

ケアスタッフさんたちはその重要性をしっかりと認識しており、細かい生活上での変化について中心となって他職種に働きかける大切な役割を持っています。

また、普段の会話から
少し怒りやすくなった?
表情があまり変わらなくなった?
など、認知症の初期の症状やうつ病の病気によるもの?、もしくは投薬の量や種類が変更になった?など何か問題が生じていないかの確認や相談を他職種にいち早く発信し、病気の早期発見や予防に役立つ情報を提供してくださります。

これは知識がない一般の方は見落としやすい些細な変化ですが、見逃してはいけないとても重要な変化なのです。早く気づくことで、良くなるもしくは悪化するのを予防できる可能性があります。

他にも皮膚の状態の変化、目の動き、動作の手順など挙げたらきりがないくらいの、変化への気づきを発信してくださります。

実はチームの中核にいるのは医師でも看護師でも療法士でもなく、ケアスタッフさんなのです。

私はケアスタッフさんのそのような気付きから仕事を得ているに過ぎないなぁと思い、日々感謝し尊敬しています。

4.おわりに

私はケアスタッフさんのこと大好きです。。。
いつも助けられているし、学ばせて頂いています。
とても専門性の高い仕事だと思います。
互いに助け合っていく大切な仲間として関わっていきたいです。

しかし、中々うまくいかないこともあるようで、
関係が悪かったりするようです。
次回はそのことについて書かせて頂ければと思っています。

最後までお読み頂きありがとうございました!
これからもよろしくお願いいたします🙇

※あくまでも私見です。失礼な表現などありましたら申し訳ございません。しかし、私はケアスタッフさんのことを尊敬しており日々学ぶことが多い仕事の仲間だと思っています。文中の私の未熟さ故に誤解を与えてしまった方には嫌な思いをさせてしまうとは思いますが、このような考え方もあると流して頂ければと思います🙇

作業療法士 保健学修士 認知症ケアやグループホームでの業務などについて発信していきます!! 応援よろしくお願いいたします😊