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【ぐるっとパス】でぐるっと巡りました_Part2

東京を中心とする101の美術館や博物館などの入場券や割引券がセットになったお得なQRコードチケット【ぐるっとパス】で巡ってきました。

⑦埼玉県立近代美術館:さいたま市浦和区/パス利用入館料¥0

埼玉の近代美術を核とした国内外の優れた作品を収集・展示。ユニークで密度の高い企画展を開催していることでも有名です。
私が訪れたときに開催していた企画展も視点がとても面白く印象的でした。

来年の2023年1月29日まで開催していますので、ぜひ!
また、こちらの美術館も国立新美術館を手掛けた黒川紀章氏が建築設計しています。思わず遠くから外観を撮影したくなるのが建築の特徴でしょうか…


⑧埼玉県立歴史と民族の博物館:さいたま市大宮区     /パス利用入館料¥0

「埼玉における人々のくらしと文化」をメインテーマとした歴史・民族・美術工芸を総合的に扱う博物館で、氷川神社の総本社である武蔵一宮氷川神社を有する大宮公園内にあります。
埼玉県民の私ですら知らなかった魅力ある文化を見つめ直せました。

機織りにかかっている銘仙のタテ糸

大正・昭和に流行したオシャレな着物「銘仙」。秩父でつくられた銘仙は、絹糸の発色を良くする石灰質を含む川(横瀬川)と、養蚕の発展、当時の女性たちの声を反映させ、日本中で大流行しました。(この内容は別の記事で掲載予定です)埼玉県民の方は、きっと郷土愛を思い起こさせてくれますよ。


⑨国立映画アーカイブ:中央区京橋 /パス利用入館料¥0

小津安二郎と映画ポスター

日本で唯一の国立映画専門機関であるこちらの施設は、映画の保存・研究・公開を通して映画文化の振興をはかる拠点として設営されました。
館内では映画そのものの歴史や、日本での映画の歴史が貴重な映像とともに展示されていました。映画ポスターにはノスタルジーを感じます…


⑩東京オペラシティアートギャラリー:新宿区西新宿/パス利用入館料¥0

国内外のアーティストたちの作品を、絵画、彫刻、写真、映像、デザイン、ファッション、建築など多岐にわたるテーマの企画展で紹介しています。自然光の採光方法や人工照明の配置、展示室内部の仕上げ等が、様々な美術作品を適確に展示するための「ホワイトキューブ」という考え方に基づき設計されています。
今回の企画展も展示室を最大限に活用した、気持ちの良い空間となっています。空間が気持ち良いと、ついつい長居してしまいます。

瞬間のきらめき。すてき。

私自身も写真を撮ることが好きなのですが、構図や画角を気にしすぎてありきたりな光景の写真になってしまいます。川内さんのお写真にはどこかフレッシュさを感じる「瞬間」や「尊い」という印象を感じられました。


⑪文化学園服飾博物館:渋谷区代々木/パス利用入館料¥0

ファッション界のレジェンドを数々輩出している文化学園の博物館です。「“衣”を通じて日本と世界の文化を知る」をテーマに、 学園が所蔵している幅広い国や地域のコレクションを中心に、展覧会を開催しています。

企画展の下調べをせずに行ってしまった…

ファッションに通じる伝統的な染織技術の企画展から、世界で活躍するファッションデザイナーまでと幅広く学ぶことができます。私が訪れた『未来は過去にある”THE FUTURE IS IN THE PAST”-NIGO’s VINTAGE ARCHIVE-』では、やはりオシャレな方がたくさん見に来られていました。ファッションにはことごとくうといなと痛感…

⑫東洋文庫ミュージアム:文京区本駒込/パス利用入館料¥0

圧巻の本棚。もはや建築物。

東洋文庫は東洋学の研究図書館です。三菱第三代当主岩崎久彌氏が1924年に設立した、東洋学分野での日本最古・最大の研究図書館であり、世界5大東洋学研究図書館の一つに数えられております。その蔵書数は国宝5点、重要文化財7点を含む約100万冊にのぼります。

興味深かったのが、「小岩井農場」とのつながり。

明治21年(1888)、日本鉄道の父と呼ばれる「井上勝」が盛岡を訪れた際、荒れ果てた大地に目を奪われ、大農場を拓くという夢を抱きました。数多くの「美田良圃(びでんりょうほ:美しい田と良い畑)」を潰したことに対する悔恨の念だったといいます。このような荒野が手付かずで放置されているのであれば、せめてそれを開墾して大農場を拓くことで、美しい田園風景を損なってきたことの埋め合わせをしたい。それこそ、国家公共のためであり、自分がなすべき事業ではないか。井上はそう考えたのです。
井上は、この構想を岩崎彌太郎のもとで三菱を支えていた小野義眞に打ち明け、助力を依頼します。当時、三菱社は、彌太郎の死後、実弟の岩崎彌之助が第2代社長に就いていました。小野義眞は、早速、井上と彌之助を引き合わせます。国家公共のため、荒地に農場を拓きたいという井上の高邁な願いに感銘を受けた彌之助は、その場で出資を快諾したといいます。こうして、1891年(明治24年)1月1日、井上が場主となり小岩井農場が開設されました。小岩井という名前は、小野、岩崎、井上、3人の名字から1字ずつ取って作られたものです

小岩井農場の公式HPより抜粋

話がだいぶそれてしまいましたが、
ジャンルの異なる施設につながりがあることに驚きました。
東洋文庫のミュージアムショップ、そしてカフェには made in 小岩井農場のメニューが楽しめるみたいです。ゆっくりランチでもいかがでしょう。


⑬六義園:文京区本駒込/パス利用入園料¥0

外国の方もたくさん大名庭園を楽しんでいます。


徳川五代将軍綱吉の側用人、柳澤吉保が築園した特別名勝の庭園で、
和歌の趣味を基調とする回遊式築山泉水の大名庭園です。
四季のうつろいで庭園の自然の営みを堪能でき、ライトアップにも力を入れているようです。
東京都内にはほかにも多くの指定名勝の庭園があります。
そのほとんどで【ぐるっとパス】の利用ができますよ。


ぐるっと巡ってみて…
「美術館・博物館へ行くこと」を趣味だと思っていましたが、このパスを利用することで初めて訪れる土地や、貴重な資料を保存展示していることを知らずに行かずじまいの施設が多く存在するのだと改めて感じました。
私が住んでいる埼玉からだと交通費がかさんでしまいますが、効率よく同じ地区の施設を巡る計画を立てる、という楽しみもあります。意外と近くに密集しているんです。
値上げの波が押し寄せている中、この2,500円の金額は破格だと思います。
出来ることなら毎年どこかのニか月間の中で「ぐるっと」巡れたら、東京近郊は網羅できるといっても過言ではありません。
また必ず【ぐるっとパス】やります!

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