金沢・富山でアートと土地を感じる[2]
10月の3連休に金沢・富山を訪れました。
目的は美術館・建築巡り、と想定していましたが、
実際に足を運んでみるとその土地に根付いてきたもの、文化や自然が大いに関係しているアートそのものを感じることが出来ました。
前回は金沢をレポート。今回は初訪問の富山の旅です。
2日目:金沢から富山_高岡へ移動
「高岡山瑞龍寺」*国宝
加賀二代藩主前田利長公の菩提をとむらうため、三代藩主利常公によって建立。造営に約20年を費やしたとされ、当時は城郭の姿を思わせるように、周囲に濠を巡らしていたそう。
高岡駅から徒歩約15分、静かな街並みの中にあるとは正直思えない、立派な伽藍にただただ圧倒されるばかり。見渡して、見上げるごとに威厳と建築美に感動しました。寺社仏閣建築好きな方におすすめです。
お次は氷見線で雨晴海岸へ。
久しぶりのディーゼル列車。海岸線沿いを走ります。
雨晴海岸は、小さい松島と背後に富山湾と雪化粧をした立山連峰の景色が絶景と言われている場所。残念ながら曇天の景色となりましたが、立山連峰の存在感は確かに感じることが出来ました。
絶景を見れるベストシーズンは冬の時期。冬晴れの早朝と、夕暮れ時がオススメだそう。
ベストな絶景は見れませんでしたが、「ここまでよくやって来たな」という旅の満足感が勝っていました。
ひとり旅だからこそ、華やかな観光スポットではなく、少し辺鄙な場所でも辛抱強く着実に目的地にたどり着き、初めての景色を目の当たりに出来るのだとしみじみ思いました。
3日目:富山に圧倒される
旅の最終日に予想外の感動がありました。
アートとデザインをつなぐ、
世界で初めての美術館
富山県美術館は前身である富山県立近代美術館から、名称を変えて2017年に開館。20世紀美術の国内屈指のコレクションを所蔵しています。
美術館の建築を担ったのは、内藤廣氏。
屋上に行かなくとも、壁面のガラス張りから外の様子や立山連峰の素晴らしい景色が見渡せて、そこで心が開放され、一旦フラットな気持ちになってアートと向き合い楽しむ。素直に受け止めて、純粋に感動することが出来ました。
最後にもう一つ建築を見たかったものがこちら。
こちらは「富山市ガラス美術館」と「富山市立図書館」。
図書館建築が注目されることは多くありますが、美術館と同じ施設であることはなかなか珍しいのでは。
観光地でもあり、公共施設でもあり地元の方が通う場所でもある。
そんな場所がどんどん増えてほしいなと思います。
約10年ぶりの金沢と、初訪問の富山は予想外、想定外の感動と圧倒される体験が出来たと思います。
その土地ならではの、培ってきたもの、歴史や風土がアートやデザインを盛り上げる要素となり、注目される場所になっていることにとても感動しました。
有名な何かがあるから、ではなく、そこには必ずしも土地に関連したものがあり類を見ない魅力がありました。
まだまだ知らない魅力を探しに、旅に出掛けたいですね!
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