見出し画像

【DCアメコミ紹介】スーサイド・スクワッド:バッド・ブラッド

映画観た?

画像1

えっ?
「観に行くのが面倒くさくてまだ観てない」
だって?

どうしようもないな!!!

あ、アレですよ。
家の近くの映画館の感染対策がガバガバだ、とかそういったやむを得ない事情がないのに怠惰で観に行かなかったどうしようもない人たちのことですよ。
感染対策で行かなかった人はまあ…しゃーない!

ただし"こんなときに映画を見に行くなんて〜とお金を払って映画を見に行ってる人を批判するのだけはやめてくれよな!あれまじでやめろ!

というわけで見に行かなかった人も行けなかった人も、DVDのリリースを待って家でじっくり見ることをオススメします。

というわけで今回は映画でも使われたこの曲たちを聴きながら記事を読んでみてください。

あらすじ

スーサイド・スクワッドことタスクフォースXはレボリューショナリーズを殺す指令を受けて、数人の犠牲を出しながらもレボリューショナリーズの捕獲に成功する。

しかし、辞職したウォラーに代わって新たなスクワッドの指揮官となった謎の男性、ロークはなんと、レボリューショナリーズのメンバーをタスクフォースXに入隊させてしまう。

冷酷で非情ながらも指揮官としての実力は確かなものであるウォラーと違って、素性の知れないロークを信用出来ないデッドショットやハーレイ・クインを始めとするスクワッドのメンバーは反発するが、ロークは彼らの意見に聞く耳を持たずにレボリューショナリーズをスクワッドに迎え入れてしまう。

さらに、新たな指揮官であるロークには何者かとの繋がりがあるようで、彼もまた「とある人物」の部下でしかないことが明らかになるが、ロークを指揮官にし、スクワッドを利用してなにか良からぬことを企んでいた事件の黒幕はなんと、思いもよらぬ人物だった。

それは…

画像2

ブルービートルことテッド・コードだった!?

あらすじ紹介はここまで!
気になる方はぜひ手に取ってみよう!

感想

最近買った邦訳アメコミの中で一番面白かった!DCは最高ですねえ!

個人的に非常に評価が高いところは本作は正史のDCユニバースのタイトルでありながら、これ一冊で読み負えられるということです。

これ一冊で読み終えられるということで、アメコミの連続性が苦手な方でも安心して楽しむことができるほか、金銭的に何冊も集めることが困難や苦痛な方にもオススメですし、なにより邦訳アメコミではなかなか見ることの出来ないキャラクターたちや新キャラを楽しむことが出来るというのもポイントが高いところ。

バットモービルを盗まれて帰れなくなっちゃった可哀想なバットマンと気まずい時間を過ごすデッドショット

娘のゾーイが自分と同じくらいに射的のセンスが抜群であることが明らかになるほか、殺さないスナイパー、ライブショットという別の顔を持とうとしていたゾーイにびっくりしちゃうデッドショット

などなど、デッドショットが非常に魅力的に描かれていて、ライターのトム・テイラーはデッドショットが好きなのかな?と感じました。

あとは、テッド・コードという比較的マイナーなキャラが重要なポジションで出てきてたので、テイラーはテッド推しなのかな?

実際、トム・テイラーはコミック版「Injustice」やトムがメインライターを務める「ディシースト」の中でブースターゴールド&ブルービートルコンビを描いているので、きっと青金が好きに違いない。

しかも、テッド・コードと死別したブースター・ゴールドを描くのが好きそうなんですよね・・・
さすが邪悪なるトムライターの一人(もう一人はトム・キング)

本作のポリコレ要素

「ポリコレ配慮は作品をダメにする」というありがちな理論をクリエイターの高い実力によって真っ向から否定するDC、一生ついていきます!!

ポリコレ要素と言われがちな「筋肉ムキムキの女性」や「LGBTキャラ」を登場させつつ、そこがこの作品の良いところではなく、一人のキャラクターの個性として描いているスタイリッシュさが非常に良かったです。

LGBTの方々は"自分の個性を大事にしている人達"という意味では素敵だし特別な存在だと思いますが、LGBTという性的指向自体は特別だと思わないので特別扱いはしたくないです。

LGBTの存在を否定することはもちろん差別ですが、存在をやたら持ち上げることもまた差別だと思うので。

差別といえば、存在を受け入れられない人のことは価値観はそれぞれですので否定はしませんが、差別精神をむき出しにして、わざわざ"嫌いだ"って言いに行く人については否定的ですね。

男性だろうが女性だろうがトランスだろうが同じ人間ですし、異性愛者だろうが同性愛者であろうが無性愛者であろうが、みんな同じ人間ですからね。

すみません、話が少し脱線しました。
この作品にはLGBTの要素がナチュラルに含まれていることで本作が「多様性」が重要視される2020年以降に出版されたものだとわかりやすいですし、なによりも「ポリコレ要素でアメコミが衰退することは決してない」ということの証明にもなります。
実際、本作はとても評価が高く、個人的にも凄く面白い作品です。

余談

ブルービートルことテッド・コードはMARVELのベン・パーカー(ベンおじさん)、バッキー・バーンズ(のちにウィンターソルジャーとして復活)、DCのジェイソン・トッド(のちにレッドフードとして復活)らと並ぶ、「死んでも生き返ることのないキャラ」でしたが、テッドもそれまでの歴史がリセットされたことで死亡する出来事がなかったことになり、復活したのでベンおじさん以外全員生き返ってしまいましたねえ・・・

フラッシュポイント前のテッド・コードについてはちょっとググればすぐ知りたい答えが出てくるのでお調べください。

フラッシュポイント後のテッド・コードについては自分も少し知識があるので軽く紹介しておきます。
「NEW 52!」版テッドの初登場は「フォーエバー・イービル」で、まだヒーローどころか、コード社の社長ですらなかったのですが、いつの間にか「DC REBIRTH」以降はブルービートルとしての設定が復活しているほか、3代目ブルービートルに当たるハイメ・レイエスのサポートを行っていたようですが、2018年の「ヒーローズ・イン・クライシス」ではこれまたいつの間にかブルービートルに復帰しており、親友であるブースターゴールドの無実を晴らすために、ブースターと共に事件の真相を調査していました。

本作は正史世界を舞台にしたタイトルなので、それらを踏まえており、テッド・コードがブルービートルとして活躍していることが言及されています。
つまり、現在のプライムアース(正史世界)においてはバリー・アレンとウォリー・ウェストが同時にフラッシュを名乗っているのと同じで、テッドとハイメ君両方がブルービートルとして活躍しているということになります。
ちなみに3代目ブルービートルのハイメ・レイエスに関してはアニメ「ヤング・ジャスティス」をご覧になるか、コミック原書を輸入して読むか、そのうち公開・配信される映画「ブルービートル」を待つか、本書と同じくShopro Booksから出版されている「バットマン/スーパーマン:シークレット・シックス」を読んでどんなキャラなのかを楽しんでください。

最後に

今回の記事はいかがでしたか?
読んでみたい!と思っていただけたら、思惑通りなのですが・・・
手に取って読まれた方は、自分の感想をコメントに書いていただけると嬉しいです。
直接関係ない「ザ・スーサイド・スクワッド」の感想でも構いません!スーサイド・スクワッドに関係していることならなんでも書いちゃってくださいね。
ブルービートル有識者の方は、僕の知識の訂正をしていただけると助かるので怒らずにできれば優しめにお伝えください・・・
それでは今回はこれで終わりになりますが、最後に告知を。
次回のアメコミ感想記事は「JLA(Justice League of America):バベルの塔」、あるいは「バットマン:ダーク・デザイン」のどちらかの予定です。
読んだ方から感想をまとめていくので気長にお待ちくださいね。

次回の記事をお楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?