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【管理会計】損益分岐点をわかりやすく

お仕事をされている中で、多くの方が一度は見聞きする「損益分岐点」。
こちらに関して、個人的にすごくイメージがしやすく、それ故、忘れにくい、記憶に残るものでしたので、共有させて頂きます。

私個人もそうだったのですが、皆様も多くの場合、何やらわかりずらい数式のようなものである程度暗記、が基本的なスタンスではないでしょうか?

例えば、次のようなものです。
損益分岐点算出の計算式
・損益分岐点 = 固定費 ÷ {1―(変動費÷売上高)}

※そもそも変動費や固定費がわからない方のために、記事の後半でそれぞれ説明文を載せておきます!

損益分岐点とは、【利益がちょうどゼロとなる点・ポイント】のことです。
つまり、売上高と費用の額がちょうど等しくなるポイントです。

損益分岐点を把握しておくことで、売上目標を意識でき常に売上を意識することでブレない経営が可能になり、また、どれくらいの利益が必要なのか理解しておくことは、経営にとって非常に重要と言われています。

すべてのものごとでそうかもしれないですが、やはり公式もその本質を抑えることが出来れば、より理解しやすく、忘れにくいものになると感じます。

それでは早速ですが、まず下の図をご覧ください。

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売上高が4,000万円、固定費1,000万円、変動費2,000万円の時の図です。
縦軸を【収益・費用】、横軸を【売上高】としてます。
固定費は売上高の影響を受けず同じため、青い線で示した真っ直ぐな形。
変動費は売上高によって左右されるため、赤い線で示した徐々に上がっていく形。
下の図はそこに実際の売上高をオレンジ線で示したものを合わせたものです。

スクリーンショット-2019-03-03-21.22.49

算出するものは損益分岐点、つまり利益ゼロでと売上高と費用がトントンになる状態、より噛み砕くと★【売上高=固定費+変動費】になる状態を考えます。
ここで恐らく普通の流れと違うものとして、【変動費率】というものがあります。
(言葉自体はお聞きになることもあるかと思いますが、損益分岐点を求めるにあたって活用することはもしかしたら少ないかも知れないです。)
変動費は売上高に比例して、一定の割合で増えていきます。
この一定の割合を変動費率と言います。
変動費率変動費÷売上高という式で算出されます。
今回の場合だと、(2,000万円÷4,000万円)×100%=50%となります。

ここで★の部分をより噛み砕いた形に直すと、
損益分岐点となる売上高=固定費+損益分岐点となる売上高に応じた変動費
となります。(ここでの変動費は損益分岐点のときの変動費のため)

上の式を変動費を変動費率を用いて書き直すと、
損益分岐点となる売上高=固定費+(損益分岐点となる売上高×変動費率)となるかと思います。
そこでわかりやすく、損益分岐点となる売上高をXとした時、
X=固定費+0.5X ⇒ 0.5X=固定費 ⇒ X=固定費/0.5 となり、X=2,000となります。
つまり、損益分岐点となる売上高は2,000万円で、グラフの売上高と変動費が重なる点とも一致します。


最後に、変動費、固定費の内容だけ簡単にまとめておきます。

変動費とは、売上高や販売数量に増減に応じて変動する費用のこと。
つまり、売上が0円であれば、変動費はかからないということになる。
変動費の代表格は「商品の売上原価」ですが、商品仕入高、外注費なども変動費に該当します。

固定費とは、売上高や販売数量の増減に左右されないで一定に発生する費用のこと。
つまり、売上が0(ゼロ)円でも必ずかかるのが「固定費」。
たとえば人件費や地代家賃、広告宣伝費、交際費、リース料、減価償却費などは固定費に該当します。

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