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その日

大学の卒業式を控えて、私は”その日”を生きているという感覚が強くなっている気がする。何になりたいという壮大な夢を持っているわけでも無く、毎日惰性で生きているような気持ちになる。

昼過ぎに起きて、ネットフリックスやYouTubeを見てひたすらベッドの上でだらだらして、アルバイトの時間になったら身支度をして向かって、気が付いたら日が沈んていて夜を迎えている。友人や恋人と遊ぶ日も勿論あるし、俯瞰して見ると充実はしているのかもしれないけれど、それとは裏腹に何もこなすことが出来ていないという事実に虚しい気持ちを抱えることの方が多い。

一年前の私は、気分が落ち込むことが多くて、よくその時のごちゃごちゃした脳内をnoteに言語化して落ち着かせることが多かったけれど、脳が忙しなく働いていたあの時こそ、私の感受性は非常に豊かだったように思う。今は、毎日起こる事実とやらを見て感じて記すことしかできない。あのときの感性や感受性を取り戻したいと思う毎日だ。

映画を見始めることも、本の1ページ目をめくることも私には相当の労力がいる。高校時代の軽音部でバンドを組んでいたメンバーと言葉を交わすと、自分がしたいことが明確になる。何となくずっと言えなかったけれど、それは一度や二度ではなく、きっと何度も何度も心の中で密かに思っていたことだ。何かを始めることに膨大な労力を使う私が、”今”やりたいと感じているのなら、声に出すタイミングは絶対に”今”なのだけれど、きっと私はその環境に自信が持てないと言葉にできないような気がする。

あの時感情だけで手放してしまった物に対して非常に後悔しているからこそ、また1からそれらを愛してみたいと思うのだ。形からでもいい。私は一人で生きていくことが非常に不器用なのだと思う。既に私は死ぬ間際に後悔する事ばかりだけど、なんだかこの事に関しては後悔したくない。がんばれ私、がんばれ、


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