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【第6回】スポーツを活用した 地域リハビリテーション・システム 構築モデル事業

鮎川地域共生コミュニティ研究所の鮎川です。

当研究所は「だれもがコミュニティにアクセスできる地域社会をつくる」をVISIONとして、多世代、障害のあるなし関係なく地域住民が緩やかに繋がり合い、日々の暮らしの中で困りごとがあったり、あたらしいことにチャレンジしようと思ったとき、それぞれが自分の出来ることで協力し、支え合えるコミュニティを形成し、地域共生社会の実現をすることをMISSIONとしています。

今回は2021年1月10日に実施しました第6回「スポーツを活用した 地域リハビリテーション・システム構築モデル事業」のレポートです。

この事業は「日本リハビリテーションスポーツ学会(以下、JARS)」様との共催事業で、2020年8月~来年2021年3月まで実施。

【年間スケジュール】
8月当事業概略説明及び意見交換会      
9月 アセスメント・初回評価  
10月 スポーツプログラム担当者による指導
11月 スポーツプログラム担当者による指導 
12月 スポーツプログラム担当者による指導 
1月  スポーツプログラム担当者による指導 
2月  スポーツプログラム担当者による指導 
3月 アセスメント・最終評価、振返り

事業の目的は、医学的根拠と評価ができる「リハビリテーションスポーツ(以下、リハビリスポーツ)」を開発し、病院・居宅事業所・包括支援センター・社協等との地域連携を図る「地域リハビリシステム」を構築することにより、医療、介護の制度の枠にとらわれず癌や疾病、フレイル、サルコペニア、要支援・要介護者、障害者、難病患者など、その種類や程度に関わらず、「スポーツが持つ特性と力」を利用し、心身機能や運動能力の向上と体力の増進を図り、自己実現と社会参加ができる地域社会を創造する事であります。

※下記、第1回~5回の記事

今回、JARS様と共催事業に至った経緯は「地域で直面した課題」が背景にあります。

私は地域住民の皆様と地元埼玉県所沢市で2017年2月から地域共生社会の実現を目的とした「ユニバーサルスポーツ・コミュニティ事業」を毎月1回実施していましたが、2年目から参加者が脳梗塞、対麻痺、ギランバレー症候群で入院中の方や、70代の女性で脳梗塞発症後に要介護4になりケアマネージャーからデイサービスやデイケアを勧められたが「あんなところ行きたくない」と介護サービスを拒否されてる方など参加されるようになり大変喜んでいただけた。今後もぜひ継続して参加して頂きたいと考えたとき、市民主体のコミュニティでは怪我や急変など安全面に不安があると考え、医療的背景があるリハビリスポーツの必要性を考えるようになりました。

そういった経緯から私が2017年から入会したJARS伊佐地会長に御指導いただき、その事がキッカケでリハビリスポーツの活動実績のあるJARS様に共催事業として御協力頂き、事業を実施できることとなりました。

下記、JARS様のリハビリスポーツの定義です。

リハビリスポーツとは、疾病または障害のある人々がその種類や程度にかかわらず、スポーツが持つ特性と力を利用し、心身機能や運動能力の向上と体力の増進を図りつつ、自己実現と社会参加を最終目的として、医療、教育、 介護、社会活動などで行われるスポーツのすべてを言う。名は活動を表すかのごとく、我々が目指すべき方向を示す。

上記定義にある「スポーツの持つ特性」に関してはJARS伊佐地会長から下記のように説明して頂きました。

・だれでも小学校などで1度はやったことがあり馴染みがある。 
・ルールを理解するために頭を使い、記録や点数など数字が出るので分かりやすく、それをより良くしようと目標を立て頑張るようになる      
・自発的に出来る努力を繰り返しやろうとすることで自然に体力がつき、時には競い合っていつも以上の力を発揮し自己の限界が広がる
・人と一緒にやるのでコミュニケーションがとれ、人との交流が楽しくなり精神的にも社会的にも多くの効果をもたらし他者との関わり方や社会性、創造性などが助長されることにより医学的リハビリと社会的リハビリ双方への有用性があると考えられる。 

こういったスポーツの特性を活かし、スポーツ本来の定義である「一定のルールに則って勝敗を競ったり、楽しみを求めたりする身体活動」を踏まえたリハビリスポーツプログラムが実施されました。

※日本リハビリテーションスポーツ学会
http://jars.kenkyuukai.jp/about/  

そしてこの事業は、6名の当事者の方々に御参加頂き、実現することが出来ました。

・井筒紫乃さん

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・安田茂也さん

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・橋本直樹さん

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・小俣芳彦さん

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・長野僚さん

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・竹内秀和さん

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それでは今回のレポートをスタートします。

今月と来月のプログラムは、国立障害者リハビリテーションセンター学院 梅崎多美教官が学院の学生3名様の研修を兼ねて実施して頂きます。

梅崎多美教官

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国立障害者リハビリテーションセンター学院 学生の皆様

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医学管理担当は、この事業を共催して頂いている日本リハビリテーションスポーツ学会会長で、筑波記念病院リハビリテーション統括部長の伊佐地隆先生

伊佐地隆先生

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見学者として、埼玉県総合リハビリテーションセンター福祉局支援部生活支援担当 伊藤わかな主事に御参加頂きました。

伊藤わかな主事

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●当日の流れ
まずは、伊佐地先生から体調確認とバイタルチェック(血圧・脈拍・体温・SPO2を測定します)

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そして、事業も6回目となり参加者の緩やかな関係性も構築されつつあります。実はこういったひと時は非常に重要でリハビリの継続性にも繋がります。

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下記、今回のプログラム内容です。

【プログラム①】

準備運動:「座って行うサザエさん体操」

【概要】 
・「サザエさん」のオープニングテーマに合わせて、体操を行う。
・全員、座位(椅子もしくは車椅子)で行う。
【ポイント】
・国民的アニメのオープニングテーマを使用することで、親近感を持って取り組むことができ、普段の運動にも取り入れやすい。
・簡単かつ大きな動きを取り入れることで、準備体操として怪我の予防を図ることができる。
【内容】
1)腕振り・足踏み
・前奏や間奏では大きく腕振り・足踏みを行う
2)つま先タッチ→後屈
・体を大きく屈曲させ、両つま先を両手でタッチする。その後、体を起こして後ろに大きく反らせる。
・体を大きく倒すのが難しい場合は、両膝タッチを行う。
3)両手を胸の前でクロス
・両手を膝の上に乗せた姿勢から、右手→左手の順で胸の前でクロスさせる。その後、右手→左手の順で膝の上に戻す。
・これを、左手→右手の順で同様に行う。
4)お辞儀・手拍子
・両手を膝の上に乗せた姿勢から、少し体を前傾させる。その後、姿勢を戻し2回手拍子をする。
5)体幹の回旋(小・大)
・小さく回旋:自分の体側を両手で触るようにして、体を左右に捻る。右回旋→左回旋の順に行う。
・大きく回旋:両手を伸ばしたまま後上方に上げるようにして、体幹を左右に捻る。右回旋→左回旋の順に行う。
6)両手前ならえ・膝の伸展
・拳を握ったまま、前ならえを作るように両手を前方に伸ばす。その姿勢から、片足ずつ膝を伸ばす。
・膝を伸ばすのが難しい場合は、前ならえの状態から手を握ったり開いたりする(グー・パー)。
7)ばんざい・両手フリフリ
・右手から順に両手を真上に挙上させ、両腕を伸ばしたまま左右に振る。
・フィニッシュでは、この動きの後お辞儀・手拍子の動きを行い、最後にポーズをとって終了。

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【プログラム②】

●ストラックアウト

【概要】
・目標物をねらってボールを投げる
【目的】
・投球動作の習得
・上肢の調整力向上:的をねらう、距離に適したボールコントロール
・集中力を養う
【ルール】
1) タオルを用いてシャドーピッチング(座位)
・フェイスタオルの片方を結ぶ
・タオルと手掌の間は少し空けるようにして、結んだタオルを軽く握る
   *スナップを聞かせる等、上級者にはピースサインの手の形でタオルを持つ
・タオルを持った側の腕を後ろに引く(テイクバック)。
   *可能であれば、肘は肩と同じくらいの高さになるように上げる
・タオルが頭上を通るようなイメージで、腕を後方から前に動かす。
・フォロースルーが可能であれば、反対側の体側に腕を振り切る
2)フラフープ通し
・所定の位置からフラフープにボールを通す。
・距離は2mを基準とするが、1m刻みで近くしたり遠くしたりと変更も可能。
3)フラフープアウト
・所定の位置からフラフープについているボードにボールを当てる。
・ボードの難易度は3種類(15、20、30㎝角)とする。
・距離はフラフープ通しと同じ。
4)ストラックアウトのゲーム
・1チーム3名で、2チームに分かれる。
・投球は1チーム毎に行う。
・1人2球投げ終わったら交代し、チーム内で2周する(チーム内のボールは全部で12球)。
・ボードに書かれた数字を得点とする(全部落とすと45点となる)。そこにビンゴの得点を加えた総合得点で勝敗を決める(1ビンゴは10点とする)。
・特別ルールの始球式モードを適応しても良い。 

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【プログラム③】

移動式オセロ

【概要】
・直線のコースを移動しながらオセロを行うゲーム
【目的】
・歩行及び車椅子移動能力向上
・状況判断能力向上
・参加者間のコミュニケーション促通
【ルール】
・青チーム/赤チーム2チームに分かれる。
・ホワイトボード(以下:WB)に書かれた、5×5の25マス(1〜25の番号が振ってある)を使用する。
・各チーム1人ずつ、スタートラインからWB前のラインへ移動する。
・WB前まできたら、マスのどこかに自チームの石を補助者に貼ってもらう。
※ 3番目までは7〜19内のみ。4番目以降は、全てのマスを使用可能
※ 置けるマスが無い場合は、角を除き、自石が隣り合う場所なら置いてもよい
・帰る際は、各チームコーンの外側を通りスタートラインまで戻る。
・前の人がスタートラインに戻ってきたら次の順番の人がスタートする。
・全マス埋まるか、制限時間5分を過ぎた時点でゲームは終了。石の数が多いチームの勝利。

※ スピードの調整(必要に応じて)
歩行速度が遅い参加者は、前の人がWB前のコーンを回ったらスタートする。もしくは、歩行速度の遅い参加者が、WB前のコーンを回ったら次の人がスタートする。

【ポイント】
・普段の移動速度よりも少しでも速く移動することを意識させることで、筋力向上や関節可動域の向上を図る。
・チーム内で順番決めや作戦等を決めてもらったり、石の配置を待機している人も一緒に考えたり発信させることで、参加者間のコミュニケーションを促す。
・WBや周囲の状況を見ることで、自然と姿勢を起こすことにつなげる。
・ゲーム性を持たせることで、楽しみながら上記の効果を得る。

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【プログラム④】

ピンポンウォーク

【概要】
様々なものにピンポン球を乗っけて落とさずに直線のコースを移動
【目的】
・歩行及び車椅子での移動能力の向上
・バランス能力の向上
・手指コントロール
【ルール】
・お盆、スプーン類、卓球ラケット類にピンポン球を乗っけて直線のコースを移動する。
【タイムトライアルのルール】
・予測タイムと実測タイムのタイム差が一番少ない人の勝ち。
・ピンポン球を落とした場合、タイム差に落とした回数プラス1秒加算される。
【ポイント】
・使用する物の種類を多くすることで、自分の能力に合った物を使用できる。
・普通のピンポン球ではなくサウンドテーブルテニスのピンポン球を使うことで、普通のピンポン球より重心がしっかりしていてバランスが取りやすい。
・移動トレーニングとバランス能力、手指のコントロールを合わせたマルチタスクトレーニングである。
・全て100円ショップで買える物、元々家にある物なので自宅でも簡単に行なうことができる。

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【参加者の感想】
【長野さん】

大変な状況の中お疲れ様でした。凄くよく考えられたプログラムでとても楽しかったです。 まず思ったのは、全体的に大きくゆっくりダイナミックに身体を使うパートと、瞬発力も含めて小さくコンパクトに身体を使った方がうまくいくパートがあって、そのメリハリが絶妙でした。 まず、正直体操が体力的に1番きつかったです^ ^ボクには少しアップテンポでしたが、選曲含めてウォーミングアップには最適でした。 そしてストラックアウトは、タオルを使ったシャドーピッチングの段階からいつも以上に大きな動きを意識し、体幹も使うせいかインナーマッスルが刺激されて身体が熱くなっていました。ボールを持つと力んでしまう習性、なんとかしたい! 始球式モードもありがとうございます。 オセロは頭を使いますね。 考えながら到達しても気付けば相手にひっくり返されて状況が変わっている。1巡目の制約も含めて、ルールを考えた人凄いと思います。 最後に行ったスプーンリレーでの学びは「何事も急いではいけない」ということ。僕の人生と一緒ですね! 色々と困難な状況ですが、開催できたことに感謝します。 来月も楽しみにしています。よろしくお願い致します。

《鮎川質問》運営面とか含めて改善点などあれば学生の皆様の参考になるので教えてください。

改善点ですか…。 特にないんじゃないですかね。 連携もしっかり取れてて素晴らしかったと思います。 ただ最後に少しだけ思ったのは、スプーンリレー後の藤崎さんのまとめの挨拶。隠された狙いも含めて凄くいいこと言ってたので、もう少し真ん中でやってもよかったかな、と^_^(一方のチームに語りかけてる印象を受けました) あとはリハスポの時、実は毎回思うのですが、最初に「長野です。今日も元気です」のような簡単な自己紹介があってもいいのかな、と。このご時世なので体調を自覚するという意味と、今日竹内さんなんかは久しぶりに来られていましたが、久しぶりでも誰でも名前で呼び合えるように 。

【竹内さん】

今日は、ありがとうございました。とても楽しく、リハビリ訓練と言うことを忘れてプレーに集中出来ました。 学生さんたちに、感謝です 。ありがとうございました 。

《鮎川質問》印象に残ったプログラムは何ですか?

最後のスプーンリレーが、 印象的でした。片手に何か持って片手だけで進むことがなかったのですが、意外と進むことができたことですかね 。

【井筒さん】

本日はありがとうございました。 恥ずかしながら、とても勉強になりました。サザエさんの曲に合わせての体操は高齢者にも使えますね。できましたら、動画ほしいです。このグループに学生さんたちに入っていただけるといいのですが。動きの説明があったのはよかったです。 私もタイム自己申告制のゲーム、ウォーキングの授業でやっていたにも関わらず 外しました 。 国リハの学院の学生さんたちの力に驚いています。私も国リハで学びたいです。 おかげさまで、多くの学生が、私の研究室を希望してくれました。志望理由は、障害者のスポーツを学びたいから、がほとんどです。 国リハ学院の学生さんたちもそうですが、私のゼミ生を含めて、この事業が、皆さんで若い学生たちを育てるコミュニティになっていかれたら、と思います。 授業の際、名前を呼ばれたら、返事は「はい、元気です!」「はい、風邪気味です」「はい、元気一杯なので頑張ります!というスタイルでやっていました。声を出すというのはウォーミングアップのウォーミングアップになるのと、教室全体のウォーミングアップにもなりますね。本日はありがとうございました。

【安田さん】

今日は。おつかれさまでした。ボールをつかってのバランス歩行。6月から妻の療養のため別居してるので、食材をのせた汁物とか料理を杖なしで運んでいるので、バランスが養われたものとすいさつします。もっと、せいどあげればそとで杖なしで歩行も、できるのではないかとおもってます。今日のスプーンリレーでかなり脳体力けずられたから、私も帰宅してからクールダウンのストレッチしてたら寝そうになった。集中力と体のバランスを使ったかな?


【小俣さん】


まずは、準備体操ですが、なじみのある「サザエさん」の音楽を選曲は、個人的にはgoodです。あの日曜日の18時30分!明日からの日常を考えてしまう嫌な時間の嫌な音楽でもありました。しかし、今日からは違います。気持ちを紛らわすぐらい体操していきます。 また、個人的にはトレーニングジムで定期的にトレーニングはしているものコロナ渦で、日常の生活にも制限されてしまい、YouTubeで「寝ながら出来る筋トレ」など検索し実施しています。井筒さんもお話いただいているように、今回の体操も含め学生さん達(梅崎先生監修:藤崎さん、本間さん、杉本さん制作)で動画を作成していただくと嬉しいです。身近な方(仲間)が制作していると思えば、視聴者的にも毎日楽しん出来るのではないでしょうか?そして、学生さんの活動の記録としても活用出来るのではないでしょうか?なんて! ストラックアウトは、自信がありましたが思うような成績は残せず反省ですが、気がつけば上から投げる動作は、ここ数年していないことに気づかされ、プロ野球選手と同じようなタオルを活用したシャドーピッチングは、日常でも取り入れていきたいと思います。 オセロとスプーンリレーは、チーム戦で戦うゲームなのでとても考えられたプログラムだと思います。 改善点については、特にありませんが、長野さんがおっしゃるように「名前で呼びあえるように!」というのは、賛成です。


【橋本さん】


1.準備体操 サザエさんの曲はテンポが少し速いかなーと感じましたが、身体は温まったので、結果良かったと思いました。 麻痺の右手も頑張って上げるので、僚も言ってますが体操続けるだけでも良いリハビリになります。
2.ストラックアウト 的当てのゲーム性があって素直にやっていて楽しかったです♪ 楽しいことがリハビリ継続するのに一番良いですから^ ^ 肩を上げる、回す機会がないので良い運動になりました。 投げ続けたらコントロールも良くなるのかな
3.オセロゲーム 身体を動かして頭を使うので脳をフル活用 ! リハビリ効果はかなりあると思います^ ^ どうしてもスピードがあるチームが有利となってしまうので早く歩ける人に少しハンデをつけても面白いかと。
4.ピンポンウォーク 鈴ピンポンが以外に安定せず、バランスと集中力が鍛えられますね。 速さを求めず、自己申告したタイムと実際のタイムの差が少ない人が一位というところも、楽しめました^ ^ ラケットやスプーンを各自持って、ピンポンを渡してリレーしていくとかチーム対抗戦でやっても面白いと思いました^ ^ 

【国リハ学生】

●杉本由佳さん●

トップバッターということもあって非常に緊張してしまい、「ルールの説明を上手く伝えられなかった」「準備に集中しすぎてしまった」などの場面がありましたが、みなさんの「楽しもう」というお気持ちのおかげで、なんとか形にすることができました。私自身はプログラムの遂行に気持ちが向いてしまい、「楽しもう」という気持ちが足りなかったと反省しています。  
次回のプログラムでは、プログラムの遂行はもちろん、みなさんと「一緒に楽しむ」という気持ちで臨みたいと思います。来月もどうぞよろしくお願いいたします。


●藤崎未有さん●


今回は指導する側として参加して、自分たちのねらい(目的)と実際の動きのすり合わせや、現場での指導の難しさを改めて感じられる機会となりました。ただ、参加者の皆さんの動きや変化をしっかりと捉え、その部分に的確に指導するという点が、指導の面白さであり、こういった機会を通して学べたことは大変貴重な経験になりました。
準備体操として行ったサザエさん体操が、自分たちが予想していたよりも高評価で嬉しく感じました。皆さんに馴染みの深い歌を使用したことで、受け入れられやすかったのかなと思います。ラジオ体操のように、みんなが共通して行える体操になるよう、動画を作成していつでも見られる形にしたり、オンラインで一緒に行えるような形にしても面白いかなと考えています。
自分が担当したオセロゲームは、ルールの複雑さもあり、みなさんには大変な思いをさせてしまったところもありますが、一生懸命やってくださり、大変嬉しく思いました。
ただ、自分が考えていたねらい(目的)の部分が、充分に引き出せなかったところが反省点です。
次回は、参加者の皆さんがそれぞれ課題と考えていそうな部分にもっと着目し、そこにアプローチできるようなプログラムを考えたいと思っています。


●本間未来さん

今回指導する側で参加して、皆さんの様子が今までとは違う見え方がして勉強になりました。自分の立てたプログラムを実際に行なってもらうことで、皆さんの得意な部分と不得意な部分が以前より明確に知ることが出来ました。
何より皆さんがとても楽しそうに取り組んでいたのでとても嬉しかったし、やりがいがありました。
説明不足や準備に時間がかかったりと、反省点も幾つか見られたので、しっかりと修正して次回に臨みたいと思います。


●梅崎教官●

初めての外部での指導を終えることができ、正直ホッとしています。
学生は、「目的・ねらいの設定」「内容考案」「指導案作成」「実際の動線確認」「指導方法の修正」など、一つのプログラムを実施するまでに多くのプロセスを踏む必要があることを体験することができました。至らない点も多々ありましたが、参加者の皆さんの暖かく見守って下さる姿勢に助けて頂いたことに、改めて感謝申し上げます。

(御礼)

今回は緊急事態宣言が出た直後の開催でしたが、感染予防対策に万全を期して実施しました。なにより、このような状況下の中で参加者皆様に御参加頂けたことで事業を継続することができました。本当本当ににありがとうございました。今月から2カ月間、国リハ学生の実地研修も兼ねたプログラムの実施になります。梅崎教官のもと学生さん達が入念に考えたプログラムは笑顔溢れる素晴らしいものでした。昨年からの準備含め大変だったと思いますが本当にありがとうございます。事業も残り2回となりました。今後この事業を多くの方々に届けることが、協力して頂いている皆様への恩返しだと思っております。御協力頂いている皆様に心から感謝申し上げます。引き続き宜しくお願い致します。

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鮎川地域共生コミュニティ研究所 所長 鮎川雄一

【画像協力】木村理氏

当研究所では活動拡大のため御寄付をお願いしております。下記サイトから詳細を御確認下さい。


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