見出し画像

【読書感想】母性


こんにちは!

今日も風が強く少し寒いです😵



今日は

『母性』:湊かなえ著

についての読書感想(考察)を書いていきます。

読んでからだいぶ経ってしまったので、思い出しながら書きます😂

正直、小説の感想・考察を書くのは苦手なのですが、これから文章を書くことに慣れていくためにも書いていこうと思います。

あらすじ

女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。…遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも―。圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語。
本の総合カタログ「Books」出版書誌データベース



視点

この物語は主に3人の視点から書かれています。

そして最終的にその視点が交わり真相が明かされる、という構造です。

湊かなえさんの本は何冊か読んでいますが、こういう「視点」を章ごとに変えて最後に真相がわかるという小説が多いなと思います。

多いけど、その視点の切り替え方が上手いですよね。


登場人物

主に

娘、母、父、母方の祖母、父方の祖父母とその家族

が中心です。

「主人公」は母と娘、でしょうか?🤔

父方の祖父母とその家族が「一体いつの時代の人!?」というくらい古い考え方でびっくりしました……

でも、地方ではよく言えば「伝統を重んじるお家」なんですかね?

それにしては設定が大袈裟だなと思いました😅


考察


全て読んでから第一にまず思ったのは、

「この本はホラーだ」

でした😂

これは「母親」という呪いにかけられた親子の物語だなと。

この小説に出てくる母親は、自分の子どもを何とも思っていない。

自分が親になった自覚がない。

全ては「母」のため。「母」が喜ぶから。

そしてその「母」の最後の言葉

「愛能う限り、大切に育ててあげて」

それを全うした結果があらすじにもあった最初の場面に繋がるのです。


怖すぎる……😱

「母」に対しての歪んだ愛情だなと。

でも「母」に大切に育てられたのだなとは感じました。
愛情をたくさん感じながら育ったけれど、それが歪んだ愛情に変わってしまったのかなと。

どんなに大切に育てても自分の思うようには育たないということでしょうか。


娘が倒れている場面から始まるこの小説は、クライマックスにそこにまたつながります。

その時初めて「母」が「娘」の名前を呼ぶのですが、これを最後に持ってくることで更に今まで「娘」に対しては愛がなかったのだなと強調しているように思いました。


そしてラストの場面。

これは私は最初に読んでいる時には家族の歪みが治ったのかなと素直に読みました。

が、後から考えると「娘」がその後どうなったのかは書かれていなかったなぁと。


だから歪みが治って「家族」になれたのか、

それともただこれは「娘」が見ている夢なのか。

ずっともやもやしています😅


私にも娘がいるので、この「母」の気持ちがわかるところもあるかなぁと思いましたが、全然わからなかったです。


私の母は優しいし、今も仲が良く、娘にもよくしてくれます。

だから娘も母にかなり懐いています。

この物語に出てくる「母方の祖母」のようなのです😂

似てはいるけど、私は母に対して歪んだ感情を抱いたことはありません(反抗期の時だけです😇)。

それは私は2人姉妹なので、ひとりっ子ではなかったからもあるのかもしれません。

そう考えると娘はひとりっ子なので、気をつけないといけないですかね……(私は娘を大切に育てています)

これはあくまで物語なので、そんなことはないと思いますが、自分の娘がこうなったらどうしようと不安になります😱

そう思うくらい私にとってはホラーな小説でした。

映画化もしているので、見られる時には見てみようかなと思います。

ラストがどのように表現されているのか気になりますね🤔




この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?