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実は身近なフラッシュバックと、対策のためのメモ書き

たまには精神障害者としてまっとうな事を書こうと思う。

タイトルの通り、今回話すのは精神障害のテンプレ的な症状であるフラッシュバックについてだ。

自分の精神障害は生活や仕事に支障をきたしてはいるが、フラッシュバックのような劇的な症状はない…、と最近まで思っていたが、
実はフラッシュバック起きまくりだったことがこないだ判明したのだ。
なので、フラッシュバックの定義を書きつつ、個人的にトリガーになること、どうなってしまうかのメモ書きも兼ねて記録を残してみることにする。

自分のメンタルの輪郭を掴みがてら、記事も書いてしまおうというずる賢い動機である。
とはいえ、フラッシュバックを自覚できていない誰かの気づきになれば少しだけ嬉しい。

フラッシュバックとは?


フラッシュバックというのは、主にPTSD、つまりトラウマを抱えた人物に起きる症状の1種である。

というのは、誰もが知っていることだろう。

トラウマを持った人の劇的なフラッシュバックというのは、創作物ではよくある表現であり、精神障害者の症状のテンプレとして認知されてもいる。

走馬灯のように、過去の記憶が脳裏にハッキリと像を結び、心が持っていかれてパニックになるというのが、フラッシュバックの典型的なイメージだ。

実際、僕も
脳内の映像の再生をともない、パニックを起こすレベル
でないとフラッシュバックとは呼ばないという認識でいたのだ。

僕はXで闘病垢をやっているが、フォロワーの中には
『めちゃくちゃフラバ(略称らしい)しまくってる』
のようなツイートをする人も少なからずいる。

そういう話を見るたびに、大変だなぁと思っていた。

感情だけでもフラッシュバック


しかし、フラッシュバックというのはかなり広範な意味を持っているということを最近になって知った。

なんと、特定の出来事から当時の感情(不安、恐怖、無力感など)がよみがえってしまい、動悸が生じたり動けなくなったりする症状もれっきとしたフラッシュバックなのだそうだ。

典型的な毒家族関連のトラウマ持ちの例で言うなら、
帰ってくる時の車のエンジン音、
怒鳴り声、
激しい生活音
などだろう。

こういう、不快ながらも普通の人にとっては些細なことで、当時の不快感を思い出してしまうのも、フラッシュバックの一環らしい。

実際、こういう症状なら僕にも無数に経験があった。
しかし、それをフラッシュバックとは思っていなかったのである。

フラッシュバック=鮮明な映像によるパニック
のイメージが強いせいか、僕は自分がフラッシュバックを起こしていることに気がつかなかったのだ。

なので、こないだフラッシュバックの意味を深掘りした時は衝撃を受けた。
僕がアホなだけなのかもしれない。
いやたぶん、きっと、同じような認識でフラッシュバックの自覚がなかった人もいるだろう。


自分のトラウマとフラッシュバックのトリガー


自身にもフラッシュバックが起きていることを知れたのは、紛れもない前進だ。
しかし、人間には『喉元を過ぎると熱さを忘れる』という愚かな認知機能が備わっている。
僕がアホなのも相まって、またフラッシュバックする頃にはこのことをすっかり忘れているに違いない。

なので、喉元が熱いうちに自分のトラウマと、それを想起するフラッシュバックのトリガーをメモしておく。
正確なトリガーは自分でもわからないので、とにかく書き残すのが目的だ。

端的にまとめると、僕のトラウマの核になっているのは、

①:兄の金銭要求と家庭内暴力
②:他者からのケア要求
③:②からくる?ケアを無下にされた経験

上記の3つだ。
トラウマにしては軽くない?
と思われるかもしれないが、僕の場合は家庭環境などによる長期間の心の傷である複雑性PTSDなのでこんな物である。
(戦争や災害、性被害などの劇的な出来事によるトラウマは単純性PTSDと呼ばれる)

①の兄による金銭要求と家庭内暴力は、読んで字のごとくの内容である。
うちは両親は僕が小さい頃に離婚しており、あまり裕福でない母子家庭だったが、兄は物欲に耐えられない性格の人物だった。
頻繁に母親に金銭を要求していたし、僕のお金を盗むことも何度もあった。
そして、兄は要求が叶わない時、暴力という手段を取ったのである。
母親を殴ることもあったし、家具を破壊することもあった。
母子家庭ゆえに母親は仕事に出ていることが多く、兄の暴力性はもっぱら家の中の物と僕に向けられたわけである。
小さい頃の僕の仕事は、兄の暴力を受けることと、仕事で疲れた母親が気を揉まないように、兄が荒らした家の復旧をすることだった。

劇的な虐待とかではないが、この状況に長期間晒されたことは自分にとってなかなかのダメージになったようだ。

②の『他者からのケア要求』は、①で話した金銭に関する要求、そして母親の精神的ケアに起因する。
母親は兄の問題行動にほとほと疲れ果てていたようで、問題が大きかった当時は、それこそ失踪しようとも考えていたそうだ。(僕がいるのでそれはできなかったとも話していた)
母親がそんな精神状態でいると、息子の僕は気が気ではない。
なので、家庭を維持するために、いつの間にか自分を殺してケア要因になっていたわけである。これは生き延びるための手段として仕方なくとった行動であり、自分にとってはかなりのストレスになっていた、らしい。

変に気を回して緊張する悪癖の原因もこれで、他人が暗にケアを求めているのではないか、と察知するだけで胸が重たくなることもある(フラバ)。

③に関しては、家庭の話と前職の話が混同している。
家庭の話に関しては、それこそ幼少期から続けていた親への気遣いや献身が、結果として無下にされたことに由来する。献身に隠れた、僕の本心を無下にされたとも言える。
①で話したように、僕の実家は
兄の機嫌>>>>母親の機嫌
のようないびつな優先順位で動いており、僕の感情など、論じるまでもなく無下にされることがデフォであった。
そんないびつなバランスの中でやってきた我が家だったが、僕が成人した後に一家離散することになった。兄が多額の借金をし、再び家具の破壊などの暴力行為に出るようになったためである。
祖父の支援?もあって離散前は一軒家に住んでおり、母親は持ち家に対する執着から実家に戻りたがった。
(僕には巻き込まれたくないので兄を捨ててほしいという願望があった)
しかし母親は実家に戻ってしまった
僕は絶望していたが、意外なことに大きな喧嘩や暴力沙汰は起きなかった。兄からすると、僕と母親が結託しているように見え、それも憎悪に繋がっていたそうだ。
僕からすると、母親への半生をかけた献身が、兄のいる実家へ戻るという行動で無下にされたことになる。
(これは後から振り返って『こうだったのかも』と思った事なので、実際のところはなんともいえない)

そして前職の話だが、一家離散問題と同じ時期に、上司からのパワハラが始まった。
内容はシンプルで、怒鳴る、大勢の前で叱責する、つくった資料を叩きつける、異性経験を聞き出して笑い者にする、僕の有給にだけキレるなど、絵に描いたような内容だった。
①で書いた家庭事情もあって、人の怒りや強い感情、怒鳴り声や暴力的な威圧が大の苦手だった僕にとっては、なかなかに地獄なラインナップである。兄の家庭内暴力とのダブルパンチだった時期はかなりきつかった。
なお、このパワハラは一家離散後も続いた。
僕自身、パワハラ慣れというか、理不尽に慣れてしまった部分もある。
携帯の着信に動悸がしたり、狂ったようにタバコを吸ってゲロを吐いたりしながら、恐ろしいことに2年間も我慢を続けてしまった。
当時は怒られないためにどうしたらいいかしか考えられず、職場を想起すること(スマホの着信など)でいちいち動悸がしたりとかなり危うい状況ながら、謎に頑張っているという妙な自負もあった。機能不全家庭出身者の悲しい性である。
しかし、2年に及ぶパワハラの後、上司から
『これまでは半人前と思って大目に見ていたが、これからは厳しくしていく』
という鬼畜発言によってついに精神崩壊した次第だ。

今思うと、
パワハラに耐えたのは家庭由来の不幸への慣れ?服従であり、
上司の発言は献身、頑張りをゴミのように扱われる体験

だったのではないかと思っている。
(家庭問題のトラウマを上司が刺激したのか、家庭問題とは別の大ダメージを受けたのか、どちらなのかはよくわからない)

2年間の記憶はほぼないが、上記の発言だけは鮮明に記憶しているし、この発言を境に身体症状(発熱&頭痛、不眠症、文字が読めないなど)が出たので、かなりのダメージを受けたことに間違いはないだろう。


以上が
①:兄の金銭要求と家庭内暴力
②:他者からの過剰なケア要求
③:②からくるケアを無下にされた経験
という、自己分析で把握したトラウマの内容である。
見当違いかもしれないし、実は他にも何かあるかもしれないが、自覚しているのはここまでだ。

そして、これらのことを想起する出来事が、僕のフラッシュバックのトリガーになる。

簡易的にまとめるとすると、こんな感じだろうか。

お金のだらしなさで危害を加えられる
怒鳴り声や殴る蹴るなどの暴力行為
暗にケアを求めてくるような他人の言動
頑張ったことが無駄になる
または献身が無下にされたと感じる

こういう出来事、もしくは想起するようなことが起きると、僕はフラッシュバックを起こしてしまうようだ。

なお、フラッシュバックが起きると、
当時の感情が想起されて動けなくったり、後から強い怒りを覚えたりする。
怒りについてはひどく厨二感のある表現になるが、気に食わない他人を殺害したい、などの加害欲求に駆られる感じだ。

おそらくだが、社交不安障害もその辺りからきているのだろう。
上記のフラッシュバックを誘発するような出来事は、人間関係を形成うえでほぼ必ず起きるという実感というか、思い込みが自分の中にあるのも自覚している。

どうすりゃいいのやら


とまぁ、僕は社会生活をやるにあたって致命的な欠陥を抱えているなと、ここまで文章化して改めて実感できた。
おそらくだが、これまでのようにフラッシュバックをやり過ごしていたら、ここまでの危機感は覚えられなかっただろう。

今回の記事をメモ書きとして残しておくのは、今後のためにも有益だな、とひとまずは満足した。
にしても、次はこの問題をどうすべきなのかという話になるわけだが。

①カウンセリングなどの専門的な治療を受ける
②根本の不安を解消するために収入を増やす

状況をまとめたところで、対処法はこれくらいしかないのが現状である。
どちらにせよ、実入りを増やせという話だ。

精神科でカウンセリング受ければ安いしベストじゃん?
と思う人もいるかもしれないが、カウンセリングは基本的に保険適用できない。
さらに、カウンセラーが合うかどうかも大問題だ。
合わない場合は転院なども視野に入れないといけないので、病院のカウンセリングはいろいろとめんどくさいのである。
(転院は紹介状の発行や自立支援医療の変更手続きなど、とにかく負担が大きい)

僕は病院のカウンセリングを何度か受けたことがあるが、値段の割には効果を感じられなかった、というかカウンセラーと合わなかった。
認知行動療法なるものを受けようにも、カウンセラーを信用できない状況ではどうしようもない。

そもそも、日本のトラウマ治療の分野はいまだに遅れており、効果的な治療を受けられる場がなかなかないのが現状だ。
病院のカウンセリングに効果が感じられないのもそのせいかな?
と素人ながらに感じている。

となると、個人がやっているカウンセリングルームを探すのが手っ取り早くなるのだが、こちらもかなりの金額がかかる。
病院のカウンセリングが3000円から5000円だとすると、私設のカウンセリングは1セット7000円から10000円ほどになる。

なので、自分でカウンセリングを探すのが無難、という結論に至った。

※カウンセリングを探す際は
・臨床心理士の資格を持っている
・治療方法に根拠がある
などを基準にするといいそうだ。
SNSによくいる『〇〇に寄り添う』みたいなフワッとした肩書のカウンセラーはだめらしい。
ちなみに僕は臨床心理士の資格を持っていて、なおかつ身体にアプローチする治療をしてくれるという2点を重視して選んだ。

という感じで、ある程度の目星はつけたが、最低でも1セット7000円はかかるようだ。
仮に2週間に1度の利用になると、月々14000円の負担である。
これでも、病院のカウンセリングで失敗して転院するような話になるよりは体感ではマシというのが悲しい話だ。

地獄の沙汰も金次第とはよく言ったもので、何度考えても最終的にはお金に行きつくわけである。

僕は社交不安障害ゆえに、出勤するような仕事(人間関係が生じる仕事)は無理な状態だ。
なので在宅ワークをしているが、それでも不調な時は何も手につかない。
低収入精神障害者のテンプレのような状況、ジレンマに陥っているのが現状だ。

しかし、どうやら障害年金の申請が通ったようなので、今は現状を維持するために働きながら年金証書を待っている。障害年金が受給できれば、労働の負担を軽減しつつ、カウンセリング費用を捻出できる。

薬による対症療法しかできなかったが、これでようやく治療のスタート地点に立てるというわけである。

そういう意味でも、トラウマや症状のBeforeの記録としても、ここまで文章を書いてよかったなと思っている。
トリガーなどについては動悸にやられながら書いたこともあり、なかなかに読みづらいかもしれない、申し訳ない。

なお、障害年金申請は誇張抜きに1年仕事になったので、これに関しては別の記事でまとめることにする。

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