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【ピックアップ】よりぬき逆噴射小説大賞 暴力の章

ドーモ、azitarouです。

皆さまエントリー確認期間の間、いかがお過ごしでしょうか。ダイハードテイルズ編集部からの連絡によりますと、今後の審査の予定では一次選考として100~200作品が選ばれるそうです。1900作品に対してたった100~200作!9割の小説がこの一次選考で落選となってしまうということです。なんという過酷なメキシコの荒野。しかし、ある有志の統計結果により(彼も真の男のひとりだ)、なんと募集期間の間毎日パルプ小説を執筆した恐るべきガンスリンガーが10人は存在していることも確認されています。我々も黙って撃ち抜かれる的ではない。バンデラスのように両手に銃を構え、活路を切り開き、撃ち殺したギャングの死体を跨ぎ越える……。パルプ小説を執筆する中でそうしたタフな精神を養ってきたはずです。

というわけで第2章は「暴力の章」です。逆噴射先生のインストラクション「開幕ページで1人殺せ」の教えの通り、人が死ぬ、死人が出ると言うことは大変な事態です。大前提として犯罪行為であり、明らかにヤバい事件やサイコパス殺人犯、あるいはモンスターが登場することは必至。無機物、アイドル、魔法少女……それらもまた内なる怒りを爆発させ「暴」の気を纏った作品。そして暴力の先に見えるエモーショナルな感情。素晴らしい作品の数々をご一読ください。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

1. 兎と蛙

激しい銃撃戦の最中の少女や猫の描写がシリアス一辺倒ではない深みを感じさせ、クール。

2. 『無機物マン』

一行目の台詞からアクセル全開で凄まじい熱量。恐るべきことに続編が執筆されている。

3. Betting on Heaven's Door

理不尽な暴力で踏んだり蹴ったりな男が主人公であり、サイバーパンクの匂いを漂わせる。男の独白が最高にエモい。

4. 爆発するストレッサー

感情の爆発!感情の爆発で人が死ぬ。西野リーダーの描写が鬼気迫っておりめちゃめちゃ怖い。

5. ダニエル・オブ・ザ・デッド

痴話喧嘩・オブ・ザ・デッドだ。ダニエルが死にそうで死なないのがコミカルで話にのめりこむ。

6. ハングリー・オブ・ザ・デッド

ゾンビが出てご飯を振る舞う!アレルギーにも配慮されており小さなお子様でもご安心だ。

7. ピザカッターの右腕

誰だって腕をピザカッターに改造されればキレる。だから暴力をふるうのは至極真っ当であり、この後も多分腕をろくでもないやつに改造されたのがどんどん出てくる。

8. タクシードライバー・ゴー・トゥ・エニウェア

タクシーの……逃がし屋!プロフェッショナルを感じさせるストーリー運びだ。

9. 百合の間に挟まるべきでないたった一つの明確な理由

常軌を逸した百合小説!聖域に無粋に立ち入ったものは百合によって命を落とす。ハードボイルドだ。

10. ANGRY GUY

ある側面から見ればスーパーヒーローとはジョックであり、つまり気に食わないろくでなしという訳だ。リアリティがあり激しい怒りを感じる。

11. デッド・オア・ライブ!! ~アイドル狂騒協奏曲~

アイドルライブとはオーディエンスとアイドルたちが正面からぶつかる戦場であり、それがもし対バンとなったら……?恐ろしい。

12. デス参拝

シツレイとは厳かな存在に対して敬意を払わず、己のエゴイズムを振りかざすということだ。つまり死ぬ。

13. チャカには安すぎる

バイオレンスヤクザムービー!淡々とした語りがプロの手際を描写し、この後大勢が死ぬ気配が隠しきれない。

14. ニンジャ・プログレッシブ

動作の一つ一つが熱量を帯び、確かな暴力を感じる。最高にクールだ。

15. Story After Revenge

復讐の果てのエンドロール、その向こう岸にたどり着いた男の物語。歯車が動き出す音がする。

16. 割烹 墨西哥亭の掟「殺しに包丁使うべからず」

年季の入った暴力を感じさせるヤクザキッチン。リスト表記もnoteならではであり、チョーカッコイイ。

17. 開拓星のガーデナー

フレンドリーファイア褐色少女が原住生物をナパームで焼き払う!バイオレンスガーデニング小説だ。

18. 有害物質系魔法少女 ダーティ☆ボム

人(戦闘員)が大勢死ぬ魔法少女アニメだ。劇薬がマシマシであり、きっと深夜枠でも規制がかかって黒塗りや光が入る。

19. お前の頭蓋を破壊する一つの弾丸

スーパークールスナイパーFPS小説。ゲームとは遊びではなく戦場であり、刻一刻と状況が変化する魔物だ。

20. 朋友よ、冷たい朝に眠れ

ともに笑い、そして死ぬ。人生だ。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

以上です。どれも爆発寸前の爆弾のような緊張感を持つ小説ばかりです。「暴力」「死」「アクション」の三種の神器によって物語は力強いエンジンを備えた大型モーターサイクルとなり、荒野の道を行く頼もしい相棒となる……。逆噴射小説大賞が教えてくれた真理の一つです。それでは次章をお楽しみにしてください。

【1章】 【2章】 【3章】 【4章】

【最終章前編】 【最終章後編】

【続く】

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