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世一の芸術の庵

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絵画・陶芸・工芸をはじめとする様々なアート、美術、芸術を集めたわたしの倉庫です。訪れて頂いた皆さんの感性を刺激できる小部屋になれば、それだけで嬉しいのです。
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記事一覧

子供のためのオルセー美術館(61)シスレー・道を描く、たぐいまれな眼/最後まで印象派だった唯一の画家

ぶれない! 道を描き 家を描き 空を描く。 シスレーは風景の絵を描き続けました。 シスレーが描くのは風景画だけ。ほかの絵は描きません。 モネとはもう昔からの仲良しだけど、見た物を正確に形をきちんと描くシスレーは、モネとは全然違う描き方なのです。 さあ、もの静かなシスレーの世界をちょっと見にいきましょう。 ここは小さな村の丘の上 小道の両側には、果物が採れる果樹園や野菜の畑があって緑がいっぱいです。 道を描く。 がんじょうそうな手すりも、道にそって長くのびて ずう

ブルーランプ

昔に生きた市井のひとたちの生き様に惹かれて作ったお話です。 白黒映画や、セピア色の写真のような空気感を出したくて描きました。 大人用の青年漫画として描いたので、性的な表現がございます。 それでも大丈夫という方がいましたら、よろしければご覧ください☺️ タイトル  「ブルーランプ」 46ページ作品 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!☺️ わたくしのプロフィール代わりの記事はこちらです。

随想流転 「自作の作品集=高度経済成長+土曜は半ドン+大衆演劇」

随想流転「自作の作品集=高度経済成長+土曜は半ドン+大衆演劇」  さて、エセー集『あゝ ! なんてエモーショナルないかさま師』。24時間のダウンロード数がご覧頂けるように11件も頂いた。出来過ぎの数字だろう。あのクオリティーである。ダウンロードせずに読むことも出来るからして、多分ダウンロード数は少ないものと感じていたところ、ふたを開けてみりゃ、24時間、過去イチのダウンロード数。  この数字を前にして、益々「丁寧に喜んでいただけるものを創らなくては……」イカサマではなく心か

飛鳥世一418ページ、乾坤一擲エセー集アップロード完了 ! !

■ お 詫 び ■  けして良い加減に創ったわけでもないのですが、何度か観直すと体裁の悪さであり、漢数字の表示に統一性が無いであり……あまりにも体裁が悪い。 こういうものをダウンロードしてくれた皆さんに申し訳なくて仕方がない。   慎んでお詫び申し上げます。  まぁ、仕上がりはアップしてみなければ判らないところもあるのですが、結果的に画像のサイズも大きかったり小さかったり~ そんなわけで、今から修正に入ります。  推敲が終わり完品になりましたらまたお知らせいたします。 2/

飛鳥世一 エセー集タイトル・表紙決定 ! !

さて、本来であるのなら昨年末に仕上げ、リリースを予定していたエセー集ですが、諸般の事情から手が付けられない状況となり、すっかりと年を越してしまったわけですが、どうにもなにか楽しみにしてくれている読者さんもおられるようであり、盛んにお知らせめいたアクセスや足跡を残してくれておられます。これはまた本当に素人書き手とは申せど有難いことであり、遅れてしまい申し訳ない思いもありと感じ入る次第であります。 本日、タイトルと表紙が仕上がりました。 美術芸術文藝エセー集 飛鳥世一 著 e

随想好日『南の琳派・日本のゴーギャンと呼ばれた画描き田中一村』

随想好日『南の琳派・日本のゴーギャンと呼ばれた画描き田中一村』  わたしには紡ぎたくとも紡ぐことが出来ない画家が存在している。その生き様を書物などを通じ学べば学ぶほど距離を置かざるを得なくなる画家がいる。知らぬ方が寧ろ無手勝流宜しく無責任に書きやすいことがあることは知っている。知っているから余計に書けぬのである。  明治41年に栃木の木彫師の家に生まれた田中一村。本名田中孝である。近代日本画への造詣を傾けた御仁であれば『アダンの海辺』というタイトルは聞いたことがあるのでは

随想一夕 ■思い込みという魔境は概して居心地が良いのだが~■同名表題の小説を書き起こし、斬ってくれようか!

どうもありがとうございます。衷心よりの感謝と御礼を申し上げます。いや大切なことです。説得力がまったく違うものになりますから。  世一 随想一夕 ■思い込みという魔境は概して居心地が良いのだが~■同名表題の小説を書き起こし、斬ってくれようか! 数日ほど前になるが、少々考察を深めておきたい……いやいや、そんなものではない。我流の学び領域を徹底的に極めておきたいことがあり、崇敬する宮下規久朗氏の手による「しぐさで読む美術」ちくま文庫を手にしており、早速、自習教材として開かせて頂

速水御舟 作 「炎舞」を書く 俺流解析総集編 『御舟の時間への凝着』を斬る 3138字

 全国 5人ぐらいの「俺流解析総集編」ファンの皆様、長らくお待たせいたしました。ついに速水御舟 作「炎舞」の俺流ギッチリ思い込み解析です。 さて「俺流解析総集編」といえば、日本でいや世界でも最も早くリリースした拙著、 Leonardo da Vinci「サルバトールムンディの意味・俺流解析総集編」を思い出していただける御仁もおられるでしょう。今回は日本の近代画の巨匠、速水御舟 作「炎舞」に迫ります。お付き合い方宜しくお願い申し上げます。 尚、本稿、創作のためのリサーチゆえ、一

飛鳥世一の世界「短編作品集」のご案内

Ⅰ. 飛鳥世一 短編作品集「凍裂」 ←Link あり 2023年01月16日 e-puboo 短編小説全8作、エセー2作を収録。■ダウンロード不要で無料で読めます。 ■無料でダウンロード可能です。7/7現在 ダウンロード数30件 もくじ はじめに■小説『 凍 裂 』■小説『 鱗 粉 』Side A■小説『 新章・鱗 粉 』Side B ソードの9とジャッジメント■小説『新章・鱗 粉』あとがき・死するとき殺すとき生かすとき■エセー・随想好日『河井寛次郎という哲学者』■小説『

御舟と三島と"業火と劫火"

「ごうか」に漢字をあてると業火と劫火になる。ものを書いておられる御仁であればこの違いについて説明を受けるまでもないであろうからして、わたしのような者がいちいち拙い説明を書き加えるまでもないだろう。 さて大正14年に速水御舟が軽井沢逗留時に描いた『炎舞』という作品。 そして、三島由紀夫が昭和31年に書き上げた「金閣寺」であり、後の文庫本の装丁画として使用した御舟の『炎舞』  『これらの意味は同じなのか、同じであるとするならどちらの"ごうか"であるのか』と云うのがわたしのスター

新潮社 装幀部という芸術家の業(ワザ)

なにか違う処に導かれている気がするのである。 三カ月ほど読めぬ書けぬが続いていたが、その状態に至る少し前より懸命に速水御舟 作 『炎舞』について自習していたのだが_________。 大正14年、軽井沢の地で御舟はこの炎舞を仕上げるに至っている。夜ごと焚火をおこし、炎に群がる蛾を眺めこの画を描いたそうだ。  遡ること二年。大正12年9月1日。近代日本・首都圏を未曽有の災害が襲った。関東大震災である。10万人の犠牲者を出した関東大震災だが、そのうち火災で亡くなった人々が8万人

速水御舟と三島由紀夫

三島由紀夫の「金閣寺」、水上勉の「金閣炎上」のモデルとなった人物。舞鶴生まれ________林 養賢である。 林養賢は、大浦半島突端の成生の西徳寺に昭和4年3月19日生まれる。村はわずか22戸の集落だったらしい。父が村上慈海に頼み鹿苑寺に入山、弟子入りとなる。昭和19年4月。養賢15才の時分。当時の金閣寺は三層部分だけが金箔を貼られた中途半端な有様でもあり、それをみた養賢は随分がっかりしたとも伝わっている。のちの昭和25年7月養賢21歳の犯行であった。 https://j

小説『秋涙』 18240字

小説『秋涙』 (夢殿第四形態)  (2023年1月、分割でアップした作品を一括アップしたものです。はじめての方に楽しんで頂ければ有難いです。 世一) ■その一 満と数えのいろは坂  その画は、法隆寺の夢殿さんと云われ親しまれてきた八角円堂を描いたものでした。 三重県のお伊勢さんと並んで、一生に一度は訪れる地として称される奈良県は飛鳥地方にある法隆寺。その境内(けいだい)伽藍(がらん)の一つ、夢殿・八角円堂の建設発願者は聖徳太子さんです。「お太子さま・お太子さん」と親しむの

速水御舟 作 『炎舞』を書く ⑤

絵画の世界において、いわゆるオールドマスターと呼ばれる画家たち(18世紀以前の著名な画家)の作品に「タイトル」が付けられるようになったのは18世紀になってからだと云われている。それまでは、画家自らがタイトルをつけることは無かったようだが__________。一応これが通説だ。 絵画が一般庶民の暮らしに身近になるにしたがいオークションが活況を見せはじめると、作品を説明する上でもタイトルがあった方が分かりやすいだろうという思いが働いたものか、タイトル付けが一般化したようだ。それ