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ひとり暮らし父とLINEグループトーク

82歳父ひとり暮らし。
母は46歳の若さで他界し、三人兄弟である私と弟二人とも、実家広島と遠く離れた関東圏に住んでいる。
父は、幸いな事に、病気をしたりする事もなくなんとかひとり暮らしをしているが、段々と足腰が弱ってきているので、そろそろ心配になってきた。
私は、ここ何年かずっと、週に一度、日曜日の朝に父と電話をしてきた。かつては固定電話だったものが、スマホを導入してからLINE音声通話になり、コロナ禍でビデオ通話が一般的になり始めてからは、私達もビデオ通話になった。
弟達は働き盛りで忙しく、それぞれの家族もいるので、そんなに頻繁にに父と連絡を取り合ってはいない。それぞれの子供が小さい頃は、日程を合わせて帰省して、みんなで父と庭でBBQをしたりプールに行ったりしていたが、段々と子供達も中学生高校生、大学生となるにつれて会う頻度も減り、
弟達もそれぞれに父の事を気にしていたとは思うが、特に兄弟で連携してもいなかった。
でも、この夏、父を訪ねた弟が、お父さんだいぶ足弱っててヤバくない?と私に連絡して来たのをキッカケに、そろそろ色々気になるよねということで、兄弟三人のグループトークを作り、父の事で気になる事があったら相談しようという事にした。
私は、「毎週日曜日朝9時にお父さんとLINEで電話してるから、参加出来そうな時があったら、いつでもどうぞ」と弟達を誘った。
上手くグループトーク出来るかわからないので、参加する時は前に一応教えて欲しいという事も伝えておいた。
しばらくして、上の弟が、「明日空いてるので、グループトーク参加する」とLINEしてきたので、では明日グループトークを試そうという事になった。
いつも父と私はLINEのビデオ通話をしているが、グループトークはしたことがなかった。グループトークは着信音が鳴らず、メッセージが出てそこから自分で参加しなくてはいけない。大丈夫かな?

次の朝、約束の時間の前に、父に固定電話で電話してみると、案の定、何のことかよくわかっていなかった。画面の通知メッセージから参加をタッチするよう伝えた。「了解」と言いながらもなかなか参加できない。固定電話を繋いだまま、あれこれやっているうちに、弟が参加して、あれ?お父さんまだ?」私があーしろこーしろと父に言っているのを聞いて苦笑いしている。

弟も色々言ってくれるが、なぜか父が参加ボタンを押してもダメらしい。どこを押しているのかもイマイチ怪しい。「じゃあ、一旦iPadではなく、スマホでやってみて。」ともう一度トライしてもらったら、なぜか今度は繋がり、なんとか三人で話が出来た。

話しといっても、父が、ほとんど髪の無い坊主頭なのに、「昨日床屋へ行った」というので、「切るところ無いじゃん!」と突っ込み、「いや、眉毛と耳の毛を切ってもらった。490円だ。」というので、「え、安っ!どこの床屋?」「あそこのスーパーの隣にできた激安床屋じゃ。」などといったどうでもいい話しだ。でも、父は満足したようで、みんな元気で何よりだと嬉しそうだった。

弟は、「また、時間あったら参加するから、グループトークでいつも話しといて。」私は、「うん、わかった。練習しとく。」もうひとりの弟も参加できれば、4人で話す事も可能だ。

実際には、そんなに頻繁に四人で話す事はおそらく無いとは思うけど、そういう事も出来るとわかって、父は安心したと思う。

実際82歳で、なんとかLINEのグループトークに参加出来るので、立派なものだ。「なんか、わけわからん」と父はいっていたが、「私も偉そうにあーしろこーしろいうたけど、実は私もわけわからんから、大丈夫」と励ましておいた。

既に導入されている方もいらっしゃるとは思いますが、LINEグループトーク便利で割と簡単だと思うので、使ってみるとよいですよ。かなり、辛抱強く説明しないといけないですが。😅