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ファミコンは40年前、テレビ放送は70年前、江戸時代は150年前

日本の子供ならだれでも一度は楽しんだことのあるゲームと言えば、任天堂のファミコンから始まるゲーム機のシリーズです。
今ではSwitchとなっていますが、家庭用ゲーム機としての伝統は続いていて、そのファミコンが登場して40年を超えました。

そしてそのゲームを映す受像機つまりテレビの放送が日本で始まったのは1953年、今年で約70年だそうです。
黒柳徹子はテレビの最初の放送回から出演しているらしいので、何と芸歴70年ということになります。

ちなみに黒柳徹子は、女性として紅白司会最多、ザ・ベストテンの最高視聴率40%超えで日本中に知られ、徹子の部屋は放送1万回でギネス掲載、トットちゃんの著作が800万部以上売れるなど、偉大としかいいようがない実績を残し、さらにいまだ現役という恐るべき存在です。


そして歴史をさらにさかのぼると、明治維新は1868年、今から約150年前になりますが、言い方を変えれば、明治から昭和のテレビ放送開始までの期間(85年)と、その後の黒柳徹子がテレビに出続けている期間(71年)は、多少の差はありますがまあまあ近いということになります。

そう考えると、遠い歴史の出来事のひとつにしか思えない江戸から明治への移り変わりも、言うほど昔じゃないと感じられませんか?


近世以降の歴史を俯瞰してみる


室町時代後期あたりからの約600年弱を一覧にするとこうなります。

[応仁の乱~関ヶ原の戦い 約150年]
室町時代 応仁の乱から幕府滅亡まで 約100年
安土桃山時代 信長・秀吉の活躍 約30年

[江戸時代 約270年]
江戸前期 享保の改革まで 約100年
江戸中期 寛政の改革まで 約75年
江戸後期 開国から幕府崩壊 約75年

[明治以降 約150年]
明治~昭和 維新・大正・昭和の戦争期 77年
昭和~平成 敗戦後・復興とバブル・平成 78年

こう並べると、まず信長・秀吉の時代の短さが際立ちます。
また江戸時代の250年は長いとはいえ、明治・大正・昭和・平成も150年とけっこう長く、江戸以前を大変昔に感じてしまいがちですが意外とそうではありません。

俯瞰してみると、室町以降の約600年のうち、国の大混乱があった時代は戦国時代の約100年間と江戸の開国から敗戦までの約100年間だけで、それ以外の各200年は一般庶民の目から見れば、(災害や飢饉などの危機は何度もありましたが)基本的には戦のない平和な時代だったようです。


つまり現在の日本は、100年の混乱期を終えたあとの平和な時代の始まりを迎えてまだ80年弱であり、過去の例から考えると、あと100年以上平和な時期が続く可能性があることになります。

もちろんただの可能性ですし、おそらく現代のほとんどの日本人はそういった時代の捉え方をしていないと思いますが・・・

でも、戦国時代とその後の平和な江戸時代という、300年もの長大なスパンがまた、明治~昭和の戦争の時代と今の平和な時代という形で繰り返されるとしたら、これからの100年はどうなるでしょう?


300年スパンの問題解決


仮に、100年の戦乱の後200年の平和が続くことを想定すると、令和6年は平和な時代の78年目で、今日生まれた子供のひ孫が大人になるくらいまでは平和が続きます。

そしてそれだけの時間を上手く使えれば、現在の社会問題の多くを解決の方向に向かわせることができるのではないでしょうか。

現在の異常な高齢者の多さの原因は、明治からの富国強兵政策を引き継ぐ人口増加政策が敗戦後も続いたことによる世代別人口構成の歪みですが、土地も資源も多くない島国の日本が一時期世界1位の経済規模である大陸国家アメリカに肉薄した1980年代にその政策はついに完了したと言えます。

そしてもう多すぎる人口は不要となり、少ない人で高い付加価値を生む高効率な国家運営に舵は切られ、労働者を使いつぶすブラック企業や付加価値を生めない中小企業はなくし、足りない単純労働者は貧しい外国から呼ぶかテクノロジーで代替することにし、もはや行き場のない余った低スキル高齢者は放置され死に絶え、老人介護の重荷がなくなった若い世代が元気を取り戻し、いずれ人口構成は均衡に向かうでしょう。


江戸時代、1720年ごろから1850年ごろまでの130年間、全国の人口は3000万人プラスマイナス5%以内の増減しかなく停滞していました。
特に東京・大阪・京都の大都市は人口減少期で、関東地方は一時期2割も減少していたそうです。

ではその時、江戸やその周辺は人口減少により立ち行かなくなっていたかというとそんなことはなく、世界一の都市として栄え続け、その後の産業革命でさらに巨大化していきました。

さらに、その頃の江戸は独身男性が非常に多く、男性の未婚率は現在と変わらなかったそうで、その後彼らは未婚のまま死に絶え数が減り、そのうち不均衡が解消されました。
時間が問題を解決した例と言えます。


まあ、国の政策や方向性はそういった俯瞰的大局的な見方で動いているのだろうと思いますが、もっと個人的なことで考えると、あと100年以上も平和な時代が続くなら、自分の子供や親類、友人知人、そしてその子孫たちまで穏やかに生きられる可能性が高まるので大変ありがたいと思います。

今これを読んでいる人も自分もその100年後を確認できないので、せめて祈るくらいしかできませんが、どうなるのか楽しみではあります。




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