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童謡から学ぶ、追い込まれた時の、気の持ちよう。

<懐かしの曲>

先日、日本人の友人宅に招かれた際、懐かしい童謡と再会した。友人には2歳になる娘がおり、アメリカ生まれ、アメリカ育ちになるため、日本語を将来学んでいくためにも、今のうちに日本語の様々なものをテレビで流しているとのこと。そこで流れていた童謡がこちら。

クラリネットをこわしちゃった

おそらくほぼ全ての方がご存じではないだろうか。筆者も、幼稚園、小学校低学年時に、歌っていた記憶がある。

そんなノスタルジーに浸っていた筆者だったが、改めて大人として聴いてみると、なんともひっかかるポイントがあることに気づいた。

歌詞は至ってシンプル。父親からもらった大事なクラリネットを壊してしまい、完全に追い込まれた男の、悲壮感漂う一大スペクタクル巨編である。

まず彼の身になってみたとき、大人に成り下がった筆者は、金額の事を考えてしまった。そこで、クラリネットの平均価格を調べてみたところ、10万円~50万円とのこと。

うん、追い込まれてるね。

ドとレとミの音が出ないとのこと。そして最終的にファとソとラとシの音も出なくなったとのこと。確実に、この男が数日間追い込まれた精神状態の中、クラリネットの状態は日に日に悪化している。

つんでいる。

もう、音階をつかさどる楽器としては、再起不能であろう。改めて言う、平均価格は10万から50万だ。

崖っぷちに立った男。岸壁から見下ろす、大海原。人生とは、儚く、非情なものである。

男「どうしよう...…どうしよう...…」

おーパッキャまラードー、パッキャまラードー、ぱおパオ、ぱパぱ

おーパッキャまラードー、パッキャまラードー、ぱおパオ、パ


.........…心配しかない。

奇声なんて言葉では片づけられない、魂の叫び。

大丈夫かい?一回、座ろう。話し、聞くよ?

<衝撃の事実、発覚>

筆者は友人宅から帰宅し、この童謡について調べてたところ、数十年ぶりの、新事実に直面する。

あの岸壁で奇声を上げた男のフレーズは、フランス語であるということ。そして意味は「友よ、一歩一歩いこう」。

深い。

人間は、産声を上げてから死に至るまでの間、確実に何度も追い込まれる。どんなに裕福な家庭、恵まれた環境下に産まれたとしても、大小様々な事例に翻弄されながら、人生を歩んでいくことは、間違いないのである。あの成功者も、億万長者のアスリートも、皆、追い込まれることがある。

ということは、出生の環境に影響されることなく、人間が生きていく上で、追い込まれたときに、何を念頭に置くべきかは、共通であるということ。

その中で、この童謡は、「まずは、一歩。今より少し上昇する一歩。ちょっとずつ、這い上がろう」というメッセージを含んでいたのではないか。そして筆者も、この記事を読んでいる貴方も、幼少期に自らこの言葉を発していたのである。

この曲の原曲はかなり古い。フランスのナポレオンが軍を率いた際の行進曲として用いていたらしく、玉ねぎがどうのこうの、士気を上げるためにどうのこうの、色々あるそうだが、この曲を日本の童謡としてアレンジし、クラリネットに置き換えたうえで、一歩一歩行こうとなげかけた日本の先人たちのファインプレー。素晴らしい童謡に置き換えてくださり、超リスペクト。

友よ、一歩一歩いこう

このフレーズをたかだか4,5歳の筆者が歌っていたのにも関わらず、大人になって学ばせてもらった。追い込まれた経験が多くなればなるほど、身に染みる、一歩。

今までもこれからも、船越英一郎ビックリの断崖絶壁に立った時、一番近い一歩を踏み出せるよう、パッキャまラードしていこうと思った、初春の夜。

最後までご一読いただき、ありがとうございます。

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