2023/2/28 日記を5000文字書くやつがあるか。

今日は9:00に目が覚めた。今日はなんといっても草野球の日だ。私はもう完全に趣味で草野球をやっている。声を掛けたら来てくれそうなメンバー(優しそうで好きな人)を集めてやっている。プロポーズのならたさんをカメラマン兼プレイヤーとして野球をやるのだ。

今日はマセキのモズの富士さん(年齢詐称事件があり先輩とも後輩とも言えない人、とりあえず先輩として敬っている)、だにるそんムサシ、はやぶさ丸笠生くん、ホンキートンク遊次さん、プロポーズならたさん(漫才新人大賞ファイナリストなので敬う)、私。こういった面々で集まった。本当はもっと集まって、あわよくば試合もしたいくらいだった。ただ、私の声をかけるメンバーの条件は優しそうで、損得なく人付き合いをする、なんなら私が少し強気に出られる人を選んでいる。こうするとどうだろう不思議なことに当日キャンセルや前日キャンセルなどが続出する。つくづく私は人の上に立つことができない人なのだなと思う。良い顔をしたいがために、空気をぴりつかせられないので人をまとめられないのだ。

結果として、とても天気の良い浅草のグラウンドに6人のおじさんが集まることになった。でも、やることをやる。ランニング、キャッチボール、ノック、フリーバッティング。これらをこなした。
するとどうだろう。2時間余ってしまった。11:00~15:00で球場をとったがまだ13:00だ。全員に決をとる。「あと2時間グラウンドで楽しいことを考えながらやる」もしくは「もう、このまま終わって思い思いに過ごすか」この二つで決選投票をした。その結果、帰るに満票集まり解散となった。

まいったものだ。私としても当初、この人数くらいなら2時間でいいかなと思っていた。ただ、もう、名前を出すが、バジトウフーの山口さんに相談したところ、4時間とっちゃって帰りたい人は帰るのがいいんじゃないかというご意見をうかがって、それを採用した。
結果、山口さんはいらっしゃらず、2時間余った。笑ってしまった。もう、毎日やることが全部お笑いだなあと私はお笑い芸人のすばらしさを身に染みた。
これを普通の社会人がやってしまうとどうだろうか。言えば、週末の部内のゴルフコンペでひとまず半分の9ホールで回りましょうと言ったところを、ひとりの部員がいやいや、せっかくなら18ホール回りましょうと言い、なんだか否定できずに18ホールやろうとしたら、そいつがこなかった。そういう感じだ。これって、業務時間外だけど査定に響くことだと思う。

ただ、お笑いはそれも面白いと思ってしまう。ひとのとんでもないことも笑えてしまう。
落語は「業の肯定」と立川談志師匠がおっしゃったときく。なんだか、お笑いって人に寛容であるということだと思うのだ。山口さんのやったことはめちゃくちゃだと思うし、今日の野球に参加する・ぜひ次回もやりましょうと言ったのに来なかった人も含めてなんだかおもしろいのである。
これはうまく人に伝えるのは難しい。お笑いをやっていない人にはなおさら難しいと思う。なんとも恥ずかしいこと、失礼なことって面白い。

ただ、今日来てくれた皆さんにはお詫びしたいと思う。次こそは試合をしたいので許してください。

さて。野球を終えて、笠生くんとならたさんでラーメン屋に行った。浅草の有名店、弁慶だ。運よくお昼時だがすいていた。私とならたさんで笠生くんの分のお金を出した。
ただ、このときもなんだかという気持ちになった。笠生くんは後輩か後輩じゃないか問題だ。私とならたさんはそれぞれ1994生まれと1995生まれだ。ほぼ同期として接している。笠生くんはならたさんの1つ下だ。もう計算式が合わなくなっている。
私とならたさんは1年の時間を同期として扱っているが、となると笠生くんとならたさんは同期だ。ただ、私と笠生くんは2年離れていて、なんとなく笠生くんは私を先輩として扱う節がある。ねじれ現象である。ねじれ国会だ。

よくわかんなかったので、ひとまず私が笠生くんの1000円を払った。そして、そのあとならたさんにお前は新人大賞ファイナリストなんだからと言う名目で500円貰った。これでなんだか成立したと思う。我ながらすごく良い采配だったと思う。誰のプライドも傷つけなかった。この瞬間なら私は森保、栗山をしのぐ名監督になっていたと思う。

そこから帰宅して、洗濯機を回し、シャワーを浴びて二時間ほど眠った。
18:00になった。19:00からはまこ・テラこのはまこさんに食事に誘っていただいたのだ。

はまこさんからはすごい執念で誘っていただいた。一度目は私の私用でお断りしたが家の最寄りの鶯谷に行くからと猛プッシュをいただき、二人で駅前の加賀屋へ行った。
正直、ちょっと嫌だなと思っていた。はまこさんからは私にすごく期待していただいていた。こんなことやあんなことを私は言ってくれるのではないかという期待感をもろだしでお誘いいただいていたのだ。私としては、私自身そんな面白い人間でもないし、その場のおべんちゃらで先輩を気持ちよくさせるなどできない人間なので正直に思ったことをしゃべるだけだ。なのでわざわざお誘いいただくのも気が引けていた。
結果としてはまこさんは嘘か本当か満足したようだった。「今日はよかった」その言葉がはまこさんから聞けたので、今日はなんとかメッキが剝がれなかったと少し剥がれた部分を今、補修しているところだ。

はまこ・テラこさんは今よりももっと芸人という職業の身分が低いころから活動されている方々だ。なかでもワハハ本舗というなんとも危険な香りのする事務所に所属している。

私の頭のなかではワハハと言えば梅ちゃんこと梅垣さんだ。直接お会いしたことはないが我が地元、広島でも頻繁に梅ちゃんのライブを告知するCMがながれていた。
そのCMは、とても暗い映像の中で「こんなもの子供が見るもんじゃねえんだよ」というおじさん(今思えば梅ちゃんの)ナレーションの後に赤や黒に点滅する照明の中で女性とも男性ともつかない格好をした人が鼻から豆をとばす映像だった。私は子供ながらになんか気持ちの悪いやつの告知してるなあと思っていた。タモリ倶楽部なんかを見ていると良く流れていた気がする。

その梅垣さんの所属しているワハハ本舗だ。面白いけどとんでもない事務所だ。そのワハハの漫才師、はまこ・テラこさんの過去のとんでも営業エピソードの中に私が特に面白いと思う話がある。銭湯休憩所営業の話だ。

面白いとおもったことの便宜上、ネタバレになるが誰も読んでいない日記だからお目こぼしいただきたい。

はまこさんはパンチドランカーのようなしゃべりをする人だが、以前は自衛隊に所属していた。自衛隊→ワハハに所属が変わるってどういうことだよと思う。それはいいや。

ある日、銭湯の休憩所で漫才を披露するという営業があった。そのときの漫才で、憲法9条がうんぬんというくだりがあったそうだ。そのとき、休憩所で漫才を見ていたおじさまの中に元軍人さんがいたらしく、「お前みたいなやつに9条の話をしてほしくない」というやじを飛ばされたそうだ。そのステージ上でお二人とおじさまで半ば喧嘩になったという。

この話が私は最高に好きだ。それはなぜか。
憲法9条は長い間、日本の中でも議論されているテーマだ。戦勝国アメリカに押し付けられた憲法だから改憲することこそが真の日本国の独立だという意見や、私の大好きな爆笑問題の太田さんの著書に「憲法9条を世界遺産に」という9条を大事に護っていこうというものもでている。また、アメリカ、トランプ政権下には日本国が米国の軍事力に頼りすぎているということが米国の不利益であるとして9条を批判するような声も出ていた。

多くの人が9条について意見を持っているというのがいまの世間だ。
そして、憲法とはだれのものか。それは日本のすべての国民のものであり誰がいつどのようなときでも議論していいものである。その前提を無視しておじさまは「お前は言うな」といったのだ。これは盛大なボケである。
世間と違うことを言うということはボケだと私は考えている。おじさんは誰もが触れていいものを触れるなと言った。

これは漫才で、「空気ってみんな吸っていいものじゃないんです。なかでもこいつには吸ってほしくないですね。」と言っているようなものだ。このセリフが出ればツッコミの側は当然「そんなわけねえだろ!俺にも吸わせろ」というだろう。それくらい私は常に政治、憲法については全国民がしゃべる権利を持っていると考えている。

ただ銭湯の休憩所で憲法9条の話をしてしまった、はまこ・テラこさんもおかしいと思う。そこが笑いどころである。

誰でもどこでも話していい「憲法9条」だが、TPOはあると思う。なんで元軍人さんどうしが銭湯の休憩所で憲法9条をめぐって言い争わないといけないのか。言い始めたほうもヤジを飛ばしたほうもどっちもおかしいのだ。

私は登場人物全員がおかしい話が好きだ。この営業おもしろエピソードを聞くとなんだか映画ホームアローンを思い出してしまう。
子どもを家に忘れる親もおかしいし、泥棒と戦おうとする子供もおかしい。アイロンで熱々にされたドアノブで手をずるずるにやけどしながら泥棒に入ろうとする奴もおかしい。全員頭がおかしいのだ。

さて、ちょっと話すぎた。この憲法9条をめぐるエピソードが好きすぎて話が長くなった。今で4000字くらいだ。ながすぎるだろ。

今日はまこさんと話す中で、いろいろとまた私の考えを整理することができた。我々が漫才協会に入ってからの日の浅さも今回の大騒動を巻き起こすことの原因になってしまったとあらためて、長老の話はしっかり聞いておくものだと思った。

長くなってきたので最後に今日、はまこさんから聞いてとても感動した話をしたい。

はまこ・テラこさんは元夫婦のコンビである。今、離婚しているがコンビは継続中かつ同居はしているという不思議な関係だ。
離婚しているが、同居はしているというところで漫才協会若手内では、とても疑わしいと噂される。それはやはり男女の関係は続いているのではないかという点だ。

どう考えても、そういったことはあるだろうとみんな思うだろう。私ももれなくそのうちの一人で、なんとも汚らわしい関係性だなと思っていた。
今日ははまこさんが私の話を聞きたいというスタンスだったので、私も聞きたいことを確認しておこうと思い、思い切って下腹部の関係性は続いているのかと聞いてみた。

するとはまこさんからの回答は「ない。以前誘ったらびんたされた。あんたより犬のほうがマシだと言われた」というものだった。なんとも面白みがないなと思った。ただ、はまこさんは続けた「ただ、夫婦の関係はなくなったが、お互いに嫌いになったわけではない。私の帰りが遅くなったときに心配する連絡をくれた。私たちは家族なのだ」と。私はこのときなんだか泣きそうなくらい感動した。

そんな素敵な関係の男女がこの世にいたとは。神の前で永遠の愛を誓った二人が神を裏切り、夫婦という関係性を絶った。しかし、より深い愛、家族愛を手に入れた。これがなんだか言葉にすることが難しいが、感動して涙が出そうになった。

これほどに美しい話があっただろうか。私はこの二人の関係性こそが真の愛なのだと思った。
性的な交わりがなくても人間は真の愛を育むことができるのだ。親と子供。同性同士。年をとった者どうし。人とペット。これらで知っていたはずなのに、はまこ・テラこさんの関係性からあらためて人間の持つ愛を知ることができたのだ。

さて、話が長くなった。なんだこの長文。読んでいるあなたも大概、暇人である。暇じゃないのに読んでくれた人には感謝したい。

今日面白いと思ったことは「本当に面白いと思うことはいくらでも話すことができる」ことだ。

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。