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パセリを添えて

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「あなたのスイッチを押すブログ」のばんかが送るエッセイ集。 人生の転機になるような格言もないし、日常が潤うお役立ち情報もない。 でも、なんかちょっと、心が楽しくなる。そんな話をお… もっと読む
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記事一覧

じぶんがいま "なにモード" なのか、意識できているだろうか

会社の人から、とある記事を紹介してもらいました。こちら。 趣旨としては「ポケモン アルセウスが素晴らしい!とくに革新的なのは、モードレスなUI設計でストレスのないゲーム進行が楽しめる点だ」という話です。 簡単に説明すると、いままでのポケモンは、敵と戦うときには「戦闘モード」に入ってしまい、戦いが終わるまでその他の行動はなにもできないわけです。 しかもその「戦闘モード」は、敵を倒して終わりではありません。経験値を獲得して、レベルアップして、わざを覚えて、進化して、アイテム

パセリのような文章を書きたいと思った理由

職業病だろうか。だれかに言葉を発したり、どこかに文章をしたためたりするとき、「役立たずな文章」を書いてはいけないような、そんな呪縛を感じてしまうのだ。 「あなたのスイッチを押すブログ」を書き続けて、かれこれ10年にはなる。 きっかけは「誰かの役に立ちたい」だった。バカの一つ覚えのように、ただただ誰かに必要だと思われたくて、気がつけば記事の数も1,000を超えいた。」を書き続けて、かれこれ10年にはなる。 ## 誰かの役に立たなければきっかけは「誰かの役に立ちたい」だった

伊達メガネ、着けずにはいられない

伊達メガネをしている。度は入っていないが、レンズは入っている。 非常に幸運なことに、昔から視力は良い。健康診断の視力検査で悪い結果をとったことがない。 最近は1.5までしか計測してもらえないが、大学生の頃に計測したときは2.0あるとの結果だった。 こればかりは恵まれたものなのだろうと思う。なにせ、学生時代から「目が悪くなるから止めろと親に言われるランキング:トップ10」のほとんどをコンプリートしてきた僕だ。 親の言うことには表面上は従順なふりをして、隠れて悪いことをする

感情の連鎖は、繋げるべきだし、止めるべきでもある

三日月が綺麗に輝く七月の夜。街の明かりを過ぎて、やわく温かい住宅の明かりが鈍く光る路地裏を、妻と二人、肩を並べて歩く帰り道。 その日にあったことを思い出しながら、僕は妻に「街は優しさの連鎖でできているね」と話した。 その言葉を飲み込むまでに少しの間をおいて、妻が「ほんとうにー?」と、いたずらに笑いながらと返す。 どうだろうか。自分で言っておいて、その言葉に確信も根拠も見当たらなかった。が、僕はそうであってほしいと願うのである。 そう思ったのは、とある日の昼間のこと。な

人生はピタゴラスイッチ。僕の言葉が娘に及ぼす影響について悩む

会社に向かう途中の電車の中。20分という中途半端な時間を潰せる適当な動画がないかと、Amazon Prime Videoをプラプラ流して見ていたら、MIU404が目についた。 リアルタイムでの放送を毎週楽しみにしていたドラマだ。星野源さんも 、綾野剛さんも、菅田将暉さんも、出演している方々がどれもこれも好きな俳優さんで、「もう一回観るのも良いな」と思った。 このドラマのテーマは「ルーブ・ゴールドバーグ・マシン」だ。いわゆるピタゴラ装置である。 ルーブ・ゴールドバーグ・マ

ラッキーを引く運より、アンラッキーを引かない運

運が良い。 この言葉には二つのタイプがある。 ひとつは、何かを得る運。「ラッキー!」と叫びたくなるのは、こちらのタイプだ。思っても見なかった結果を手に入れる運。 運が良かった。自分はツいてた。そういう場合はだいたいこのタイプ。みんな、空っぽの手の中に、思わぬ何かが舞い込んできたら、それを嬉しいといって喜ぶ。 でも、僕が本当にほしいと思っている運は、これではない。 何も起こらない運。これがもうひとつのタイプの運だ。 今という時間が、滞りなく、何の問題もなく、つつがなく

間違えも失敗も言えるようになれ!最初から裸だったら、何だってできる

先日 MIU404 を見返したと話をしたけれど、今日もそのお話しを。これも当時、あまり自分では気にしていなかった言葉だ。 そもそも主役である二人、綾野剛さん演じる「伊吹藍」と、星野源さん演じる「志摩一未」ばかり目で追っていて、その他の役どころの言葉ひとつひとつを咀嚼してはいなかった。 二周目の強くてニューゲームは面白い。概ねのストーリーがわかっているから、着目する点が違えば、自分の心に響く場面も変わってくる。 ■ 「間違えも失敗も言えるようになれ!」 「バーンって開け

「好き」を発信し続けると、不思議と良い事ばかり起こるのだ

最近、務めている会社の中で、いろんな人の「自分はこれが好き!」を聞く機会があった。とても楽しい。人の「好き」の気持ちを聞いていると、エネルギーをもらえて、心がほんわりする。 肌感として、昔よりも、自分の「好き」って気持ちをアピールしやすい空気ができあがっている気がする。 僕の身の回りだけという可能性もゼロではないが、でもやはり、SNSなどでアウトプットできる場が広がった今のほうが、多くの人の「好き」に触れられる。 どんどん発信したら良い。「好き」って感情は、もっともっと

キリスト教系の幼稚園が、娘の心を大きく成長させてくれた

娘の幼稚園選びには、四苦八苦したものだ。 ぼくが子供の頃などは、行きたい幼稚園に行けるのは当たり前で、近くの幼稚園に行くのが当然って感じの風潮だった。 しかし今では受験が普通。「願書を出したら無条件で入れてくれる」なんて生易しいところはなく、どんな小さな幼稚園でも面接が必須だった。 あの頃、ぼくら夫婦はかなりの真剣に悩んでいた。そういう自負がある。 自分のことならば、失敗しても自分の責任だと割り切れるが、自分の失態で子供の人生をダメにするわけにいかない。そういう責任感

子供にエラそうな説教をするたび、自分に思い切りブーメラン。だがそれでいい。

子育ては、ブーメランに耐える日々である。 娘に偉そうなことを言ってはみるものの、娘の左耳から抜け出たその言葉が、僕の額めがけて真っ直ぐ突き刺さってくる。 つい先日もそうだ。 自宅でバレエの練習に一生懸命に励む娘。「ガチの練習」というよりは、どちらかというと、教室で教わったことを嬉しそうに見せびらかしている風だ。 その姿を見ていた妻が、「つま先の向きが違う」「膝をきちんと伸ばしなさい」と口を挟む。 遊びだろうと本気だろうと関係ない。最初に間違ったフォームが体に染み付い