先日平日の午後に金山駅の線路上の脇の道路から次々と交互に通過する名鉄電車をしばらく眺める機会があった。春の陽気も感じさせる中、心が少し和んだ。男であるのか、電車を見るのは小さな頃から好きで特に名鉄電車を見るのが好きである。

電車ウォッチが何をじぶんを楽しませるかを考えてみると、自分がその電車に乗っていないという乗車している人に対する嫉妬があるように思った。電車には行き先が書いてあってあの電車に乗ればその場所にいけるのだという想像。豊橋とか知多半田とか佐屋とか成人である自分にとっては車ですぐに行けるような場所でも、電車の行き先から想像するそれらの町はまた別の味がある。それは旅行に対する期待なのかもしれない。飛行機を見る時も同じような感覚がある。取り残される側の寂しさのようなもの。

しばらくすると、デジャヴではないが、同じ場所で休日の土曜日に同じように電車ウォッチをしていたことを思い出した。この日は平日であったのでやはり緊張感があり、これが土曜日だったらという希望の気持ちも芽生えた。その嫉妬のようなものが乗車している人達への羨ましさか休日に対する待ち焦がれなのかはわからなかったが、その二つの思いはおそらくどちらも正解で何も束縛を受けず休日に旅に出るという希望が自分の中で大きいものとしてあるのだろうと思った。

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