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今年の読書目標を達成、年末に向けさらに読んでいこう(1-50)

今朝は随分涼しくて、5時に目が開いたので洗濯を済ませ、朝ノートを書きPCに向かっています。

昨日は図書館司書さんから勧められて中山七里氏の作品を読みました。

中山氏というと第8回「このミステリーがすごい!」大賞受賞デビューされた「さよならドビュッシー」など、のちに岬洋介シリーズと言われるクラシックを使った作品が印象的ですが、その他に御子柴礼司シリーズ、刑事犬養隼人シリーズ、他多作な作家ですね。

ミステリー作家の東野圭吾氏に継ぐほど、多くの作品が映像化もされているのも、人気の高さを表しているのでしょう。

その中山氏も今年デビューして10周年。新刊12ヶ月連続刊行企画を実行されていて、本作は7作目にあたります。

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刑事・毒島は警視庁随一の検挙率を誇るが、出世には興味がない。一を話せば二十を返す饒舌で、仲間内でも煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今日も巧みな心理戦で犯人を追い詰める。大手町の連続殺人、出版社の連続爆破、女性を狙った硫酸攻撃…。捜査の中で見え隠れする“教授”とは一体何者なのか?動機は怨恨か、享楽か?かつてない強敵との勝負の行方は―。どんでん返しの帝王が送る、ノンストップミステリ!(「BOOKデータベースより)

中山氏だけでなく、日本のミステリー作家の作品は現代社会に潜む問題点を、作品によってわかりやすく示してくれている点が人気の秘密なのではないかと感じています。

本作も人は必ずしも善人でいられるわけでなく、社会に認められない部分の逆恨みしている人が多くいること、現代社会におけるSNS等匿名でやりとりできる社会で、簡単に探られてしまう人が多く出てきてしまう懸念と警鐘を乱打しています。

わたしはこんなに頑張っているのに誰も見てくれない。本当にすごい人間なのに誰も褒めてくれない。そんな不平不満を抱えた人間ばかり選んだ。もう見事に自己愛と承認要求で凝り固まった化け物揃い。それはね、あなた自身が自己愛と承認要求の化け物だったから。ネットに生息する有象無象の中で自分と同じ腐臭を発散させているヤツらを探したんだろうね。だけどさ、ごっこはどこまでいってもごっこだから。p333

この事件が毒島にとって最後の事件、これを最後に小説家へと向かったというわけです。すでに彼が小説家として活躍した作品もあったと思います。さすが中山氏展開が見事です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
暑い暑いと言いつつも、季節は確実に秋に向かっていて、トンボの姿が多くなってきました。
皆さんのお住まいの地域も秋が楽しめるようになりますように。

今日のバックミュージックはこちらでした。




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