常に血縁や家族の意識があること
第161回芥川賞候補となった古川真人氏の作品を読みました。
見えないからこそ見えてくるもの…老女タツコは自らの空想に怯えていたことを笑い飛ばして生きる。実力派新人の芥川賞候補作品。 (「BOOK」データベースより)
単行本化により、芥川候補となった表題作「ラッコの家」と、「窓」という中篇が収められています。
まず「ラッコの家」は福岡弁というのでしょうか、会話の文章と説明文章に方言が混じって出てくるので、とても読みにくいと感じました。
「窓」は2018年に新潮で発表されたものですが、こちらも理解するのが難しい作品でした。
2つの作品に共通するのは、心の中に常に血縁や家族の意識があることでしょうか。
どちらも自分目線で気持ち悪い(私が感じる)世界を描いているのですが、村田沙耶香氏の描く世界に勝るような圧倒的な力が感じられなかったので、その辺りが芥川賞受賞を逃したのではと、私なりに推測したりしました。
今日も読んでいただき、ありがとうございました。
著者は愚息と同い年ということもあって、密かに応援しています。この作品を読まれた方がいらっしゃれば、是非感想をお聞きしたいです。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。