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静かで滋味深い雰囲気を味わう

気持ちのよく晴れた月曜日、皆さん良いスタートを切れたでしょうか?
さて今日は週末読み切った2冊の本の感想です。

この本を選んだ理由

ゴールデンウイークに何を読もうかと考えていたら、Instagramで吉田篤弘さんの本を紹介されているのを拝見し、1冊は県立図書館の蔵書で見つけ、文庫本を電子書籍化されている作品を大人買いしました。

読んだ本の紹介

出版社 ‏ : ‎ 角川春樹事務所
発売日 ‏ : ‎ 2021/7/15
文庫 ‏ :304ページ

出版社 ‏ : ‎ 角川春樹事務所
発売日 ‏ : ‎ 2022/10/14
文庫 ‏ : ‎ 349ページ

あらすじ

「いま、ここにいない人やモノの声を聴く」──都会のへりのガケ下の町。鯨塚があるその町で、僕は〈流星新聞〉を発行しているアルフレッドの手伝いをしている。深夜営業の〈オキナワ・ステーキ〉を営むゴー君、「ねむりうた」の歌い手にしてピアノ弾きのバジ君。〈ひともしどき〉という名の詩集屋を営むカナさん、メアリー・ポピンズをこよなく愛するミユキさん──個性的で魅力的な住人が織りなす、静かで滋味深い長編小説。

流星シネマAmazon内容紹介

もういちど会いたいです──都会のはずれのガケの上にある古いアパート。その屋根裏にひっそり暮らしている元オーケストラのオーボエ奏者のサユリ。唯一の友だちは、頭の中にいる小さなチェリー。「もっと外へ出て行かなくちゃ」とチェリーは言うが……。ハンバーガーやササミカツ定食やレモン・ソーダが好き。食いしん坊でこよなく音楽を愛するサユリと個性的な登場人物が織りなす、『流星シネマ』と響きあう愛おしい小さな奇跡の物語。

屋根裏のチェリーAmazon内容紹介

感想

「流星シネマ」は読み進めるにつれて、登場人物たちの過去や人間関係が徐々に明かされ、それぞれの想いや葛藤が丁寧に描かれています。また、登場人物たちが抱える問題や悩みが現代社会に生きる多くの人々の共通するものであることも感じさせられます。
文章は緻密で詩的な表現が多く用いられており、独特の世界観を作り上げています。また深い哲学的なテーマにも触れており、一読するだけで心に響いてきました。全体的には静かで滋味深い雰囲気が漂う作品であり、登場人物たちの人間模様に共感したり、物語の中で描かれるカルチャーに興味が湧きました。

また「「屋根裏のチェリー」は著者が「流星シネマ」のあとがきで述べているように、「流星シネマ」の続編とも言える作品です。本作では前作でも登場したサユリが主人公ですが、彼女が自分自身と向き合いながら小さな幸せを見つけていく姿、彼女が愛する食べ物や音楽、そしてチェリーとの会話を通じて、またその他の登場人物たちのひとつひとつの言動や感情、その人間模様にそれぞれに心を打たれます。
文章は繊細で美しい表現が多く用いられているので、静かな響きを感じ、また登場人物たちが好きな食べ物や音楽について詳しく描かれており、読んでいる間に自然とその世界観に引き込まれていきました。さらに孤独や自己肯定の大切さにも改めて考えさせられました。

全体的には、2作品とも深い哲学的なテーマや登場人物たちの人間模様に共感しながら、静かな感動を味わえる作品でした。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたにとってかけがえのない1日となりますように。

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