【白和え】を考える
和え物(あえもの)とは、
淡白な味の食材に、味のついた和え衣を和えた(混ぜ合わせた)料理と私は定義している。
胡麻和え、味噌和え、梅肉和え、みぞれ和え、そして白和えなど。
和え衣を工夫すれば(卯の花、おぼろ昆布等)野菜だけでなく、生魚(刺身)にも使える手法である。
今回はその中から「白和え」について考えたい。
白和えに合う食材
白和えとは、豆腐と(練り)白ごま等を衣にした和え物です。
ほうれん草や人参、こんにゃくなどが王道ですが、青菜、豆類、山菜、根菜、ひじき、木の子。
まぁ、衣が豆腐ですからね、たいていの野菜は合うと思います。
フルーツを使うなら柿、桃、無花果などが相性がいいです。
手順
1.食材の下ごしらえ
食材を洗う、カットする(基本は約3cm)、下茹で(青菜の場合は氷水で冷やし色止め)をします。
2.下味をつける(地漬け)
これを省く人が多いのですが、ここがポイントです。
例えば、ほうれん草ならお湯で茹でたら水気を絞りそのまま衣と和える感じの。
やはり下味(薄味)はつけたいです。
ほうれん草なら下茹でした後に八方だしに漬けます。
八方だしは食材により変わりますが、濃いお吸い物のようなイメージです。
一応目安の割合いは、
・出汁:1合 ・薄口醤油:5ml
・みりん:3ml ・塩:1g
これにより食材に下味がつき、出汁の旨味と香りが口の中で広がります。
面倒であれば、醤油にさっとくぐらせ絞る。
これだけでも違います。
3.衣に和える
後ほど白和え衣について書きます。
4.盛り付ける
器全体ではなく中央に山高になるよう盛ります。
仕上げに天盛りを添えてもいいでしょう。
天盛りとは、盛り付けの頂点に乗せる(添える)もので、
季節のものや香り、彩り良いものが望ましいです。
白和えの場合、クコの実や松の実などを私は使っていました。
天盛りには「まだ誰も手をつけていませんよ」という意味合いもあります。
和え衣
それでは最後に和え衣の説明です。
材料を合わせるだけなので、先にポイントだけ書きます。
・豆腐は水きりをしっかりする。
先に湯通しをしてから水気を切ります。
ペーパータオルにつつみ重石を乗せても、電子レンジでもいいでしょう。
・材料をしっかり混ぜる。
砂糖がダマになったり、口当たりが悪いです。
しっかり混ぜてなめらかにしましょう。
※少し脱線しますが、昔はすり鉢とすりこ木で混ぜてました。
お店ではすり鉢だと縁起が悪いので「当たり鉢」と呼ぶことも。
「スルメ」を「アタリメ」と言う理屈です。
最近はフードプロセッサーで攪拌するように混ぜていますが、とても便利で早いです。
文明の利器は素晴らしい。
さて、白和え衣のレシピです。
豆腐は木綿でも絹でもどちらでもいいと思います。
レシピはあくまで目安です。
甘さも塩気も好みですので、本来は適量と書きたいのですがこれを目安にしてください。
ここに西京味噌などを足すアレンジもいいでしょう。
色々と試してみてください。
おわりに
いかがでしたか。
下味あたりは正直、ひと手間だと思います。
しかし、このひと手間が料理においては(または様々なことで)結果として違ってくることを是非体感してもらいたいです。
ではでは。
最後まで読んでくださりありがとうございます。サポートいただいたお気持ちは、今後の創作活動の糧にさせていただきます。