無題

根性を科学する~高畑好秀著~

Before

 縁あって指導に当たることもあったスポーツの指導について見識を深めようという狙いが第一にあった。かなり購入してから時間が過ぎているので時代背景もその後の変化をしていることは何となく想像をしながら読み進めてみようと思う。

学んだポイント

1 日本人には農耕民族として狩猟民族とは異なるモチベーションの特質があるのではないかと筆者の予想に立って書かれている。この辺の立証したデータはないが考察に値する。

2 抑制と解放のメリハリによって根性は育まれると筆者は主張する。コーチの役割は適切なオーバーワークを設定し、それを乗り越えるようコーチングをかけて、取り組みについて適切なフィードバックをかけること。
 また、スタートの段階ではプラシーボ効果を狙ってこちらの意図したヤラセで根性を伸ばすことも筆者は肯定する。

3 三浦知良のJ2での取り組みを通して、スポーツ選手の根性とは自己ストーリーに自分をはめ込み、ある種の自己陶酔を作り上げることも必要だと筆者は主張している。行き過ぎは禁物だが、逆境をもドラマに変えていくだけのメンタリティーを手にするにはストーリーに落とし込むことは有用であろう。この辺りは「output大全」のストーリーの重要性にも共通する。

4 優先順位をつけること。すべてに欲を出すから欲求の優先順位が定まらずストレスを起こすと筆者は説く。欲にも優先順位をつけることの重要性を筆者は説く。

TO DO

 2点

今回、学習を進めている分野との共通点として出たのは「自己肯定感を育むこと」「自分はできないんだ。」「ダメなんだ。」という思考が一番限界を育むことにつながってしまうという点。
 また、語弊はあるだろうが1流の選手はナルシズムの塊でなくてはいけないのではないかと感じた点。『こうなるはずの自分を信じる。そのためにはどんなことでもやってやる。』という気持ちを持つことだと感じたのが2点目。
 また、スパルタにも脳科学的な根拠「Bエンドルフィン」の分泌と単調作業による催眠効果の両観点から適切な動きを身に付けるには有用という点も興味深かった。身体的なものと同様、学習や脳の活動にも同様なことが入れるのか気にはなったが応用してみようと思う。



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