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学生インターン東南アジアでホテル経営#Ep.21 死にかけたホテルを救え!? 〜ラオス夏の陣〜

久しぶりにプレゼン資料を作った(笑)

久しぶりすぎて色々忘れていたが、
基本をしっかり、要点がまとまっていたらなんてことない。

が、一応心配なので、ホテルオーナーにプレゼンを打つ前に、
ホテル内で唯一の理解者で長期滞在しているアメリカ人のお客さんと
お世話になっている方にリハーサルした。

2人の反応は上々だ。
よし、抜かりない。

ホテルオーナーに会いに行く。

ホテルに付加価値をつけるためのプレゼンを打った。
このままの状態を続けた時の売り上げ、
競合相手についての情報、
プライスアップした時の売り上げ予測と純利益、
プライスアップ後の価格帯で勝負していくための策と必要経費。
完璧にして見せた。

が、自分のプレゼンを聞いた後ホテルオーナーは一言。

「プライスアップしたらどのくらいの売り上げになるんだ?もっとプライスアップも可能か?」

(・・・それだけ?どうやったらこの価格帯で勝負できるかをもっと聞いてくれよ。)

「十分に可能です。それも少ない予算で、これだけの利益が期待できる。まさにローリスク・ハイリターンと言えるでしょう」

嘘ではない。考えに考え抜いた奇抜な策だ。

ホテルオーナー「考えておく」

出た。
しかし、今回は完璧にプレゼンが打てた。
これを聞いて「しない」という選択肢はないはずだ。
1日考えて答えを頂戴と言った。

10%前後だった稼働率が40%台まで上り、プラマイゼロのラインまで持ってくることに成功した。

だがしかし、スタッフが圧倒的に足りない。
ホテルオーナーに相談しても「じゃあ探してきて」。
「わかりました」とリクルートのための予算を算出しても、
曖昧に答えて逃げるだけ。

圧倒的に非協力的だ。

予約のお客さんが増えている。
自分が清掃して、集客して、お客さんの対応をして、夜勤もして、スタッフを探して。

いつのまにかオールマイティーな“スタッフ”になっていた。

が、そんなことがいつまでも続けられるわけがない。
司令塔にならなければならないはずの自分が、
兵士として動いていたら指示出しに支障が出る。

動物的な彼らは、常に自分のことしか考えていないので相手の気持ちを考えられない。
平気で相手が傷つくようなことを言うし、物や人に当たる。
たとえ悪気がなくても。

何度も、
スタッフや親戚にはカイトのマネジメントが悪いとか、
ホテルオーナーの奥さんには日本へ帰れとか言われた。
ホテルオーナーはフォローすら入れない。

こんな屈辱はない。
自分がここからいなくなれば、自分が何もしなければここは潰れる。
というかもうすでに潰れている。
だから自分がここにきた。

自分がここにきてから、目に見えて変わっている。
あとは集客量を増やし稼働率を上げるとともに、
付加価値をつけて料金調整をしていけば完全に勝ちホテルになる。

ゴールが見えている。なのになぜ邪魔をする。
このまま続けても、無駄な気がしてきた。

自分がホテルを良くしようと進んでいるのに、彼らはそれとは別の方向に進んでいる。
もうすでに建物の修繕やスタッフを育てるなどのディフェンスと集客のためのオフェンスの流れは掴んできた。
あとは付加価値をつけるだけだ。

だがオーナー自身が別の方向に進もうとしている。
内部抗争などまるで生産性がない。

我慢の限界だとか感情的な判断ではない。
そんなことならとっくのとうにやめている。
客観的に見て、ホテルオーナーの経営者としての限界だ。
このままじゃいくら自分が頑張っても、潰れるのは時間の問題だ。

さしずめ、自分は豊臣家家臣、真田幸村と言ったところか。
(そこまで立派じゃないか😂 笑)

が、歴史的に同じようなシチュエーションに沿ってこのまま続けていたら豊臣家(オーナーサイド)は潰れて真田(カイト)も死んでしまうことになるので、

「自分がここを去る」という最大の抵抗をもって最後の賭けに出ることを心に決めた。

ここを紹介してくださったお世話になっている方に電話をかける。

カイト「夜分遅くに失礼します。もし自分がここを去るとなった場合、新しいお仕事はありますか?」

静かに、そして覚悟を決めた声で彼に伝える。
唐突な質問だ。

お世話になっている方「一生懸命探そう。」振り絞る声で一言そう言ってくれた。

彼には全てわかっている。
自分の置かれている状況、
このまま続けて将来性があるかどうか、
このホテルの問題点がどこにあるのか...。

お世話になっている方「明日、朝一番でそこにいくからカイトと僕とホテルオーナーの3人で話そう」

明日が自分にとってのこの城での最後の戦いとなるだろう。
ラオス夏の陣まであと1日。

to be continued…

P.S.
日本にいた時は、毎日のように美味しいものを食べていた。
「一番お金をかけるのは何ですか?」と聞かれれば、「食べ物です」と答えた。
そんなカイトがここにきてから2ヶ月弱。
朝昼晩と毎日がカレーだ。

自分にとっての唯一の贅沢がなくなった。
まるで修行僧のようだ(笑)

と言うわけで、グーグルマップを使い、歩いて行ける範囲でレストランを探した。

近くにフレンチを発見。
久しぶりのこの雰囲気(笑)

足りなかったからデザートももういっこ😆

フレンチはお腹が満たされるだけではない。
心も満たされる。

「どんなものが出てくるのかな〜?😋 」

とか、

「こんな味もあるんだ〜!?😳 」

という感じで、楽しみ・喜びがあるからだ。

お客さんがお金を払ってでも行きたいと思えるのは、
そこに楽しみ・喜びがあるからだと改めて実感したひと時であった..。


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