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学生インターン東南アジアでホテル経営#Ep.22 死にかけたホテルを救え!? 〜Step and Go〜

朝7時、一本の電話の音に起きる。

お世話になっている方からだ。

お世話になっている方「おはよう。
実はね、僕が今やっている事業でコンドミニアムのプロジェクトがあるんよ。
日本企業がフロア買いして今リノベーションしてる最中で、もうすぐ完成する。
そのコンドミニアムの稼働率を100パーセントにするプロジェクトをやってみる?」

突然のランクSクラス級のオファーに戸惑いを隠せない。
そのような大役自分には分不相応かもしれない。
ただ、こんなチャンスは滅多にない。

カイト「はい、ぜひとも」

お世話になっている方
「じゃあ、とりあえずホテルオーナーと話をするために10時にそっちに行くね」

カイト「お待ちしております」

ベッドから飛び起きる。
引越しの支度は何もしていない。
急いで準備を始める。

といってもそんなに物はないが、ただ自分は何をするのもおっそい!
人の2倍はかかる。だからいつも人の2倍先にスタートしなきゃならない。
ただそれでもよく遅れる(笑)

荷物をまとめていると、ドアを叩く音が聞こえた。
スタッフ「エアコン入れるから、別の部屋に移動してください」
またしても何の相談もない。

ダブルの部屋はエアコンが入らなくてもお客さんが来ている。
ツインの部屋は今までほぼゼロだったが、
自分がネットで客付しているから入るようになっていた。
だからツインの部屋に優先的にエアコンを入れ、稼働率の底上げを考えていた。

そして、またしても勝手にエアコンを入れる部屋を決め、自分を追い出そうとする。

だがしかし、自分の心は既に決まっていた。
ここで学べることは全て学んだ。

ビジネスのオフェンスとディフェンス。
ここまでこれば今回この死にかけたホテルを救えというゲームは70パーセントクリアしたようなもんだ。
付加価値をつけて120パーセントまで持って行きたかったが、
このままいても消耗戦が続くだけ。
このへんが潮時だろう。

ここで得たノウハウを持って、さらなる高みへ。

スタッフに話をする。
自分がここを去ることを。

自分と接してきたスタッフたちは、こう言ってくれた。
“ボス、あなたが去る必要なんてない”とか、
“オーナーサイドは最低だが、あなたは違う”とか、
“あなたがいないとこのホテルは続かない”とか。

嬉しいことを言ってくれる。
「ありがとう。君達とはたくさんケンカもしたけど、一緒に仕事ができて本当によかった。」

あとは、ホテルオーナーに離反の意を告げるだけ。

10時にお世話になっている方が来た。
ホテルオーナーにも10時と伝えていたのに彼は来ない。

結局20分待っても来ないから、こちらから彼のいるところへ出向いた。

ここを去ることを伝えた。
彼の返答は「わかった」のみ。

次に「カイトはアンハッピーか?」と聞かれた。

私は満面の笑みでこう答えた。
「そんなことはない。あなたは自分にとって素晴らしい経験をさせてくれた」
そう。色んな意味で滅多にできない素晴らしい経験を。

死にかけたホテルを救え!?はここにて幕引きとなる。

後日ブッキングカンパニーへのコミッションの請求書を持ってホテルオーナーに会いに行くわけであるが、
彼がこれを拒否したことは彼の性格からして言うまでもない。

お世話になっている方の車に乗って、彼のレストランへ移動する。

お世話になっている方は私が死にかけたホテルに滞在中、
何度も「僕はあえて積極的放置をしている」と言った。

側から見れば、なんて無責任なと思うかもしれない。

しかし、
もっとも自分のことを気にかけてくれたのは彼だし、
自分が間違った方向に進もうとした時に、アドバイスをくれ軌道修正してくれたのも彼だった。

ここまで言うと小っ恥ずかしいので、ここいらでやめる(笑)

お世話になっている方のレストランに着くと、
彼の奥さんは「おかえり」と温かく迎えてくれた。

夜、お世話になっている方ご夫婦と大使館員のご友人と一緒にレストランで食事をした。
私のラオスでの家族だ。

載っけると怒られるかもしれないが、せっかくの良い写真なので無許可でアップする(笑)

これから残りのラオス生活を過ごす新しい住まいへ。(レストランの2階)

全てを受け入れ、どんなことにも耐えてみせる。
自分の心に負けという言葉はない。蹴飛ばされて踏まれても何度でも立ち上がる。
どんな壁でも超えてみせる。

シンプルでわかりやすい。何よりルパン三世が好きだ。(笑)
好きなこと、好きな人のいうことには自然と耳が傾く。

明日から次のプロジェクトが待ち受けている。
新たなる冒険の始まりに胸を踊らせベッドに入る。🤗

第二次ラオスライフの幕が上がる…。

to be continued…

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