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『二度消えた甲子園』 須江航

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大により世界中が揺れた。高校野球界にもその影響は及び、春のセンバツが史上初の中止、夏の甲子園も79年ぶりの中止が決定された。

宮城県の仙台育英高校は、秋の東北大会を制し、春のセンバツへの出場をほぼ手中に収めていたが、その夢が叶うことはなかった。

この本では、野球部内で起こった不祥事により急遽監督となった須江航氏が、監督に就任してから再び甲子園に出場するまでの取り組みや、新型コロナウイルスによって日常が奪われてしまった部員たちにどのような投げかけを行い、夏の甲子園交流試合に向かわせていったのかという、部員たちとのリアルなやり取りが掲載されている。

須江氏の指導は全て筋が通っており、論理的で、メンバー選考においても紅白戦や練習試合などの結果やデータを重視している。

きめが細かく、部員たちを目標に向かわせるその手法は、参考になることばかりであった。ぜひとも直接お会いして、話を聞いてみたいと思った。

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