記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

バットマン:イヤーワン/イヤーツー ネタバレあり感想・あらすじ解説


僕は蝙蝠になろう



バットマン翻訳コミックの感想第4回は『バットマン:イヤーワン/イヤーツー』です。

概要

本作はバットマンのオリジンが描かれる「イヤーワン」とバットマンの活動2年目を描いた「イヤーツー」と「イヤーツー」の続編である「フルサークル」が収録されています。

オリジンとは起源のことで「イヤーワン」ではブルース・ウェインがバットマンとなる経緯とバットマンとしての最初期の活動が描かれています。

また、ゴッサム市警に入りたてのジム・ゴードンの物語も並行して描かれていてバットマンとジム・ゴードンの友情の始まりも描かれています。

なぜバットマンは犯罪者を取り締まっているのか?
なぜバットマンは蝙蝠のコスチュームを着ているのか?
ジム・ゴードンとの出会いはなんだったのか?
これからの疑問の回答も描かれています。

本作は自分がバットマンを好きになったきっかけにもなりましたクリストファー・ノーランの映画「ダークナイト」シリーズの原点とも言われていてノーラン監督はこの「イヤーワン/イヤーツー」「ロング・ハロウィーン」「ダークビクトリー」のシリーズを通してバットマンに触れた!と帯に書いてありました。

実際本作は「バットマンビギンズ」の参考とされた要素も多々あります。

映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の監督マット・リーヴスも本作に影響を受けたとの話もあるそうです。

「イヤーワン」はいわゆるヴィランとしてのキャラクターはおらず、バットマンとジム・ゴードンがゴッサム市警とマフィアを相手に戦う話でありヒーロー物としてのコミックよりもヒューマンドラマの側面が大きいと思います。

あらすじ

バットマン:イヤーワン

12年ぶりに故郷のゴッサムシティに戻った若き大富豪、ブルース・ウェインは、バットマンとなって犯罪との孤独な戦いを開始する。一方、ゴッサムに赴任してきたゴードン警部補もまた、汚職に塗れた市警内部で、正義を貫くべく孤軍奮闘する。同じ志に燃える二人の男の道は、やがて交わるかに思えたが…。

バットマン:イヤーワン/イヤーツー | フランク・ミラー, マイク・W・バー, デビッド・マツケリー, アラン・デイビス, トッド・マクファーレン, 秋友克也, 石川裕人 |本 | 通販 | Amazon


バットマン:イヤーツー

かつてゴッサムシティを恐怖に陥れた殺人鬼、リーパーが復活した。あらゆる犯罪を憎み、罪人を容赦なく処刑するリーパーに挑んだバットマンだが、あえなく一蹴される。己の弱さを思い知らされた彼は、禁断の武器に手を伸ばしてしまう…。一方、素顔のバットマンことブルース・ウェインは、運命の女性にめぐり逢うが、彼女には大きな秘密が隠されていた…。

バットマン:イヤーワン/イヤーツー | フランク・ミラー, マイク・W・バー, デビッド・マツケリー, アラン・デイビス, トッド・マクファーレン, 秋友克也, 石川裕人 |本 | 通販 | Amazon

改めてですが「イヤーワン」バットマンの1年目「イヤーツー」2年目を描いた作品です。

1年目と2年目ということもあり前回まで感想を書いた「梟の法廷」シリーズのバットマンと異なりまだ未熟で失敗も多く負けることもあります。

それでもくじけず信念を貫こうとするバットマンの姿が描かれています。

「イヤーワン」「イヤーツー」ともにバットマンの特徴でもある「殺人」は侵さないという点もバットマンの心理描写と共に描かれています。

「イヤーワン」はブルース・ウェインとジム・ゴードンそれぞれの視点で腐敗したゴッサムに孤立しながらも立ち向かいます。

「イヤーツー」はかつてゴッサムでバットマンのように犯罪者をターゲットに活動していたリーパーが復活し、バットマンと対峙する話です。

「フルサークル」「イヤーツー」の続編で再びリーパーが復活をする話です。サイドキックとして初代ロビンも活躍をします。

登場人物(ネタバレ有り)

イヤーワン

・ブルース・ウェイン

主人公。25歳。
7歳の時に両親を見知らぬ男に殺害され、犯罪者を強く憎むようになる。
世界中を回り様々なことを学び、12年振りにゴッサムに帰ってくる。
犯罪者に恐怖心を植え付ける為、バットマンになることを決意する。


・ジェームズ・ゴードン

もう1人の主人公。通称ジム・ゴードン。
シカゴからゴッサム市警に赴任した警部補。
妻のバーバラは妊娠中。
ゴッサムのような悪環境で子供を育てることに不安を抱いている。
正義感が強く、腐敗したゴッサム市警内で孤立をしていく。
部下のサラ・エッセンと不倫をする。


・バーバラ・ゴードン

ゴードンと一緒にゴッサムに来たゴードンの妻。
妊娠中。
ちなみに後にバットガールになるゴードンの娘の名前もバーバラ。


・セリーナ・カイル

娼婦の用心棒をしている短髪の女性。
変装したブルース・ウェインとトラブルになる。
バットマンの影響を受けて猫のコスチュームを着て窃盗事件を繰り返す。
後にキャット・ウーマンとなる。


・ハービー・デント

正義感の強いゴッサムの地方検事。
ゴッサムの腐敗とマフィアに立ち向かっている。
ゴードンにバットマンの正体ではないかと疑われる。
バットマンをジム・ゴードンから匿う。
後にトゥーフェイスとなる。


・アーノルド・フラス

ゴッサム市警の刑事。
暴力的で賄賂や違法捜査の汚職をしている。
それがゴッサムの流儀としてゴードンに教えるが反発され続け仲間とともにゴードンをリンチする。

・ギリアン・B・ローブ

ゴッサム市警の本部長。
フラス同様に汚職にまみれていてマフィアのファルコーネともつながっている。
おもちゃが好きで部屋にはおもちゃが多く置いてある。

・サラ・エッセン

ゴッサム市警の巡査部長。ゴードンの部下。
ゴードンと不倫をする。

・カーマイン・ファルコーネ

ゴッサムのマフィアの最大組織「ファルコーネ・ファミリー」のボス。
キャットウーマンに顔に爪痕をつけられる。

イヤーツー

・バットマン(ブルース・ウェイン)

主人公。27歳。
ゴッサムの犯罪者を取り締まる自警員。
正体はリッチでプレイボーイのブルース・ウェイン。
慈善活動家のレイチェルと恋に落ちる。
復活したリーパーに敗北したことで両親の命を奪った銃を手にする。
また、リーパーに対抗するために共通の敵を持つ犯罪者達と手を組む。
その中に思わぬ人物が紛れていたことに驚くことになる。

・アルフレッド・ペニーワース

ブルースの執事。
バットマンの活動も支える。

・レスリー・トンプキンス

医師。
ブルースが両親を失った時からブルースの面倒をみていた。
ブルースがバットマンということも知っている。
危険な活動をしているブルースを心配している。

・ジェームズ・ゴードン

ゴッサム市警の警官。
イヤーワンの警部補から本部長にスピード出世している。
リーパーを過激な活動を止める為に奮闘する。

・レイチェル・カスピアン

慈善活動家。
レスリーからブルースを紹介されてしだいに仲を深めていき恋人になる。
幼い頃にブルース同様母親を路上で犯罪者に目の前で殺されている。
映画「バットマンビギンズ」のレイチェルの名前の元ネタと思われる。

・ジャドソン・カスピアン

レイチェルの父親。
レイチェルが幼い頃に妻を犯罪者に殺されて犯罪者を憎んでいる。

ヴィラン


・リーパー

バットマンが現れる20年前にゴッサムを騒がせた覆面の殺人鬼。
赤いレザー・アーマーを着てドクロの仮面と両手に鋭利な刈り取る形の刃物を持っている。
犯罪者を狙うがバットマンと異なり殺人を繰り返す。
バットマンを自分の後継者だと思い込む。
バットマンを圧倒する強さを持つ。

・ジョー・チル

20年前にブルースの両親を殺した犯罪者。
思わぬ形でブルースと再会をすることになる。


フルサークル

・バットマン(ブルース・ウェイン)

主人公。
イヤーツー以降ジョーカーやトゥーフェイスなどのヴィランと戦いサイドキックにロビンことディック・グレイソンを迎えてダークナイトとボーイワンダーとして活躍している。
力を過信して調子に乗るロビンに手を焼いている。
復活したリーパーに狙われる。


・アルフレッド・ペニーワース

ブルースの執事。
厳しく指導するブルースに落ち込むディックを優しく慰める。


・ロビン(ディック・グレイソン)

両親をサーカスの転落事故で失ったところをブルース・ウェインに拾われて養子になりバットマンのサイドキックのロビンとして活動する。
強いがまだ子供なので調子にのりやすく危険な闘い方をしてバットマンに怒られる。


・レスリー・トンプキンス

ウェイン診療所の医師。
ブルースが両親を失った時からブルースの面倒をみていた。
ブルースがバットマンということも知っている。
イヤーツーで父親を失ったレイチェルの面倒をみている。

・ジェームズ・ゴードン

ゴッサム市警の警官。
リーパーの復活をバットマンに伝える。

・レイチェル・カスピアン

慈善活動家。
ブルース・ウェインの元恋人。
父親をイヤーツーで失い悲しみに暮れている。
リーパーが復活してマスコミに追われる。


ヴィラン


・リーパー(2代目)

イヤーツーで死亡したが復活をする。
初代ほど強くはないがマルシアと協力してバットマンを追い詰める。


・ジョセフ・チル

バットマンを憎む男。
息子のジョーイを愛している。
イヤーツーで死んだ初代リーパーの死体を盗んで武器とコスチュームを奪う。

・マルシア・ダンカン

ジョセフの妹。
ジョセフと共にバットマンを憎んでいる。
薬と映写機でバットマンの精神を追い詰める。


解説・感想(ネタバレ注意)











まさにバットマンの原点と言える名作だと思います。

いまだに多くのバットマン作品が世に出ている中でバットマンのオリジンの代表作となるほどバットマンの起源を深くわかりやすく描いているといえます。

「イヤーワン」、「イヤーツー」共にまだバットマンとしての経験も浅く未熟で試行錯誤しながら突き進む姿が描かれているのも他のバットマン作品にはあまりない魅力ですね。

イヤーワン


幼い頃に犯罪者に両親を殺されたことによりゴッサムで犯罪者を取り締まることを決意したブルース・ウェイン

当初は変装して活動するも上手くいかず、負傷して死を考える中に飛び込んできた蝙蝠を見て幼い頃の恐怖を思い出し、バットマンになり犯罪者に恐怖を与えることでゴッサムの治安を守ることを誓います。

父さん
僕は蝙蝠になろう


ここの蝙蝠を見てバットマンになることを決意するシーンは設定がリセットされたNew52シリーズのバットマンのオリジンを描いた「ゼロイヤー」でもオマージュされていて映画「バットマンビギンズ」でもオマージュされています。

同じ頃にゴッサム市警に赴任となったジム・ゴードンですが腐敗したゴッサム市警の警官達を見て落胆するも流されずに正義感を貫くことで次第に周りの警官から疎まれリンチされてしまいます。

それでもやられっぱなしにはならずに主犯のフラスに対してはきっちり報復をします。

バットマンの影に隠れがちですがゴードンはかなり有能で強いのです。

バットマンとして活動する中で殺人は侵さないことをブルースは決めていました。
次第にその活動はゴッサム市警から目をつけられることになります。

バットマンを追うゴードン。正体の候補として地方検事のハービー・デントを怪しみますが大量の資金が必要なことを考えていると部下のサラ・エッセンから富豪であるブルース・ウェインは幼い頃に犯罪者に両親を殺されていることを聞かされます。

過激な方法でバットマンを追い詰めようとするゴッサム市警ですがバットマンは大量の蝙蝠を呼び寄せて切り抜けます。
ここのシーンは映画「バットマンビギンズ」でも再現されていますね。

バットマンの正体をブルース・ウェインだと怪しむゴードン。
行動を共にする部下のサラ・エッセンと不倫関係になります。
妊娠中の妻がいながら不倫をしている自分に嫌気をさし、またゴッサム市警が追うバットマンが善人でありゴッサム市警が悪人であるという事実に苦悩をします。

ゴッサム市警の腐敗に一人立ち向かうゴードン。
同僚を告発しますが逆にサラとの不倫関係を弱みに脅されます。

妻のバーバラと共にブルース・ウェインをゴードンは訪れますがバットマンである確信は得られませんでした。
帰りの車内の中、ゴードンはバーバラにサラとの関係を話すのでした。

日は流れバーバラは男の子を出産します。

同時期、猫のコスチュームを着て窃盗を繰り返すキャットウーマンとしての活動をセリーナ・カイルが始めます。

キャットウーマンがファルコーネファミリーを狙いますがピンチになったところをバットマンに助けられます。
キャットウーマンは気絶したカーマイン・ファルコーネの顔に爪痕を付けるのでした。

やがて警察内部からもマフィアからも狙われたゴードンは妻と生まれたばかりの赤ん坊を襲われます。
無線を聞いてゴードンが襲われるの知ったブルースも駆けつけますが赤ん坊が誘拐されてしまいます。

橋の上でゴードンがマフィアともみ合い、赤ん坊が橋から落ちますが間一髪でブルースが助けます。

おそらく直観で助けた相手がバットマンだとゴードンは気づきましたが眼鏡がないと何も見えないとブルースに言い、ここから去るように伝えるのでした。

この時点でゴードンはバットマンの理解者で有り、友情の始まりを感じますね。

ラストシーンでジョーカーの存在が示されますがゴードンは友人であるバットマンが現れると信じているのでした。

ここのシーンも映画「バットマンビギンズ」のラストシーンでオマージュされています。


イヤーワンは明確なヴィランがおらず、ブルースとゴードンがゴッサムを訪れてゴッサムの犯罪と腐敗に孤独に翻弄されながらも突き進み互いの正義感に感化されていき友情を育む物語で有り、ブルース・ウェインがバットマンとしての使命に目覚める物語でした。

警察の猛攻から猫を守るシーンも好きです。
あとちょいちょいスーパーマンの存在が示唆されてるのも良いですね。


イヤーツー


ブルース・ウェインがバットマンの活動を始めて2年
バットマンの活動はゴッサムに認知されてゴードンは本部長になりゴッサム市警とバットマンは協力関係になっています。
バットシグナルはバットマンのシンボルとして犯罪者に恐れられています。

バットマンの活動を見てかつて20年前にゴッサムの犯罪者を狙ったリーパーという存在とバットマンを同一視するゴッサム市民も現れました。

一方ブルースはバットマンの活動をしっているウェイン家と関わりのある医師のレスリー・トンプキンスから慈善活動家のレイチェルを紹介されます。
ブルースはレイチェルに惹かれます。

一方のレイチェルの父親であるジャドソンリーパーとしての活動を再開して路上の犯罪者達を殺します。

ゴードンはバットマンを呼びだしてリーパーの復活をバットマンに相談します。
さりげなくゴードンに喫煙パイプをプレゼントするバットマンがなんかかわいいです。

バットマンとリーパーが対峙します。
リーパーはバットマンを自分の後継者だと思っているようです。
リーパーはバットマンを圧倒してバットマンはボロボロになり逃亡をしました。

ウェイン邸についたブルースはリーパーに対抗をするため両親の命を奪った銃を手にするのでした。

バットマンは両親殺害の時のトラウマもあり、基本的には銃を使わない方針なのでこのシーンは珍しいですね。

ちなみにブルースは射撃の腕は上手いです。

ジャドソンの回想が流れます。
ジャドソンもブルース同様に路上で犯罪者に妻を殺され、レイチェルも母親を失いジャドソンは犯罪者を憎み、リーパーとなったのでした。

一方でレイチェルはブルースの孤独を自身の父親と同じだと理解して2人は恋仲になるのでした。

バットマンはゴードンを訪れ、ゴッサム市警の協力無しでリーパーを倒すことを告げますがゴードンに対しては自分の友人だと信念に誓って言うのでした。

ギャングがリーパーに襲われるのを予測してゴッサム市警が待ち構えてるとリーパーが現れますがそこにバットマンも現れます。
ゴードンもバットマンに加勢しようとしますがバットマンはゴードンの銃を撃ち落として立ち去れと告げます。

しかし決着はつかずリーパーは逃亡します。
ゴードンはバットマンに裏切られたと思いバットマンからプレゼントされたパイプをへし折って捨てるのでした。

リーパーの活動で大きな被害を受けたギャング達が対策を練っているところにバットマンが現れます。
バットマンはリーパーを倒すためにギャング達と手を組むことを提案します。

ギャング達もそれを承諾しますがその中にバットマンにとって驚くべき人物が居ました。
ブルースの両親を殺害したジョー・チルです。

バットマンは両親の墓前で両親を殺害した銃を手に取り殺害した人物と手を組むことを苦慮しますが正義を貫くためと自分に言い聞かせるのでした。

レイチェルは父であるジャドソンにブルースを紹介します。
ジャドソンもブルースを信頼し、関係は良好ですがお互いの正体はバットマンとリーパーという対立する関係です。

バットマンはジョー・チルと協力してリーパーを倒そうとしますが上手くいきません。
ゴードンからは殴られジョー・チルの命を救うはめになりますます苦悩するのでした。

ブルースとレイチェルの関係は良好でブルースはレイチェルに結婚を申し込みレイチェルも承諾をするのでした。

バットマンがギャングと本当に手を組んだわけではないことを知ったゴードンはバットマンを信じて再びバットシグナルを灯します

ブルースはレイチェルに自分の正体を明かそうとしますがレイチェルは察していたのかやるべき事をやってほしいとだけ話すのでした。

バットマンをジョー・チルを両親殺害の現場に連れ出し自分の正体を明かすのでした。
バットマンはジョー・チルを銃で殺害しようとしますがその前にリーパーにジョー・チルを殺されるのでした。

バットマンとリーパーの最終決戦が始まります。
バットマンはリーパーの鎌を奪い、銃を撃ってリーパーを追い詰めるのでした。

リーパーの仮面が取れリーパーの正体がレイチェルの父、ジャドソンだとバットマンは知ります。
バットマンはビルから落下しそうなジャドソンを助けようとしますがリーパーはバットマンを自分の跡継ぎになれると信じて落下しました。

バットマンは銃をビルの地下深くに埋めて過ちを終わらせると亡き父に捧げるのでした。

レイチェルは父親がリーパーの正体と知り罪を償う為にブルースと別れます。

リーパーとの闘いが終わりバットマンは夜を駆けます。

もう迷わない・・・どんな暗闇でも



バットマンがヴィランに負ける
バットマンが銃を使う
バットマンが悪党と手を組む(しかも両親の仇)
バットマンが両親の仇のジョー・チルを殺そうとする
バットマンが一般の女性と交際してプロポーズをする
バットマンがゴードンと仲違いする

と、他のバットマン作品ではなかなか見れないバットマンが見れて新鮮でしたね。

活動2年目ということでまだ強くなく、バットマンとしての生き方に手探りや迷いがある感じがしますね。

イヤーワンの影に隠れがちですがこちらもバットマンの作品としては割と面白くて好きです。

ヴィランの正体もほとんど最初から分かっているのでストーリーがシンプルで分かりやすいのですがそこにジョー・チルも関わってくるというのが深みを増していますね。

レスリー・トンプキンスのキャラクターも良くて小うるさいおばちゃんみたいなポジションなんですけどブルースの良い保護者としての面が出ていて好きですね。

ちなみに自分はゴードンの若い頃を描いた海外ドラマの「GOTHAM(ゴッサム)」が好きでコミックよりも先に見ていたのですがGOTHAMの中ではレスリー・トンプキンスは若くてゴードンと恋仲になります。(海外ドラマらしく途中ゴードンと別れたりリドラーとか他の男とくっついたりもしますが)


フルサークル


「イヤーツー」より後、バットマンはサイドキックのロビンとしてディック・グレイソンを迎えてジョーカーやトゥーフェイスやペンギンなどのヴィランとの闘いを経てバットマンとしての活動が順調になったころ、リーパーが再び復活をして娼婦と警官を殺害しました。

一方バットマンとロビンは麻薬密売組織のアジトを襲撃しますがまだ子供のロビンは調子に乗りバットマンに叱られて任務から外されます。

バットマンはゴードンからバットシグナルで呼び出されてリーパーの復活を知らされます。

リーパーの復活はマスコミにも報道されレイチェルもマスコミに囲まれます。

リーパーの正体は「イヤーツー」でリーパーに殺害されたジョー・チルの息子のジョセフでした。
ジョセフはバットマンが父親のジョー・チルを殺そうとした所をリーパーに殺された所を見ていました。
ジョセフはリーパーの死体からリーパーのコスチュームと武器を奪いバットマンへの復讐の為にリーパーとして活動をしたのでした。
ジョセフは妹のマルシアと暮らして共にバットマンへの復讐を計画していましたがそこに生き別れになった息子のジョーイが訪れます。

レイチェルはレスリーを訪ねますがそこにブルースがレイチェルに会いに来ます。
レイチェルは父親の死を思い出し苦しみます。
ブルースもまた両親の死を思い出すのでした。

レイチェルが1人で父親の死んだウェイン財団のビルに向かうとリーパーが待ち構えていました。
バットマンはレイチェルを助けて退きます。
リーパーはビルの地下からかつてバットマンが残した銃を持っていくのでした。

リーパーはバットマンがレイチェルを守っていると知りレイチェルを狙い居合わせたレスリーを襲ってレイチェルを誘拐します。

バットマンはレイチェルを救いに行きますがマルシアとの連携でバットマンはリーパーに捕まります。

リーパーとマルシアは薬と映写機でバットマンに幼い頃の両親殺害のトラウマを蘇らせて精神的に追い詰めます。

マルシアはジョセフを裏切りますがジョセフは逆にそれを読んでいてマルシアを返り討ちにします。
一方でディックはロビンとしてバットマンを助けに駆けつけるのでした。
精神的に追い詰められて自殺をする寸前でしたバットマンはロビンの声で正気に戻るのでした。

バットマンとリーパーの決戦が始まり、リーパーが敗北したところに息子のジョーイが現れます。
バットマンは息子がジョーイ・チルと名乗ったことでリーパーの正体がジョー・チルの息子だと察するのでした。

バットマンはレイチェルに忘れ物のネックレスと届けるとレイチェルはバットマンに対してブルース・ウェインは幸せかどうか問います

バットマンはロビンと共にレイチェルから去りリーパーの仮面と銃をゴッサムの川に沈めるのでした。

「フルサークル」「イヤーツー」の続編でありジョー・チルの息子がリーパーとして復活するなどこちらもシンプルなストーリーで面白かったです。

ジョセフが父の復讐を目的として息子のジョーイにも愛情深いキャラクターなのが良いですね。


まとめ


「イヤーワン」→「イヤーツー」→「フルサークル」の順にだんだんヒューマンドラマからヒーロードラマに向かっていく構成が良いですね。

散々ネタバレした後ですがどの話も分かりやすく面白いので読んでない方には是非読んで頂きたいです。


というわけで『イヤーワン/イヤーツー』でした!

読んで頂きましてありがとうございました!


次回の感想は『イヤーワン/イヤーツー』ときましたので・・・


『バットマン イヤー100』です!



いっきに飛んで100です!


また読んで頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?