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ロジラテ思考の情報整理術「自問自答の質を高めると、正しい仮説が立てられます。」

ロジラテ思考とはロジカル思考(問題の深掘り)とラテラル思考(視点を変える)を同時にやってしまう効率の良い思考法です

ロジラテ思考のプロセスは、問題が起きた時、次の3つのプロセスで核となる課題を見出すことを目的にしています。

1)何が起こって
2)何故それが起こったのか
4)何をする

今日は、ロジラテ思考の肝となる「何故そうなったのか」について、詳しくお話します。

1.ロジラテ思考の肝は、質の高い仮説を立てること

「何故そうなったか」の役割は、問題に対し仮説を立て、そこから「核となる課題」を見出すことです。

ここを外すと成果を生み出すことはできません。

ところで皆さんは仮説を立てるとき、必ず自問自答をされて仮説を導き出すと思います。

「何故そうなったのか? 」

「あれが原因だとしたら、何が起きるのか?」

「いや違う、ひょっとしたらこれが原因では?」

と言うような問いをされるのではないでしょうか。

そうなんです。ここで最も重要なことは、どういう問いを自分に投げかけているかなんです。

そこを間違えると「核となる課題」からどんどん遠ざかっていってしまいます。

製造業 の 姿 を 一変 さ せ た 品質 改善 運動 の 父、 W・エドワーズ・デミング は 言っ た。「 正しい 質問 の 仕方 を 知ら なけれ ば、 何 も 発見 する こと は でき ない」

『ジョブ理論』  株式会社ハーパーコリンズ・ジャパン

2.ロジラテ思考ノートは、ロジカル思考とラテラル思考を同時にできる凄いノートです


下の図は、私が長年使っていたロジラテ思考ノートで、国毎にページを作って、毎月記録していたものです。

ロジラテ思考ノートは、日々メンバーから上がる報告や、様々な変化を「何が」「何故」「何を」に整理し、メンバーと話し合いながら色々な問いかけや自問自答しながら書き込んでいきます。

次のステップは、これにラテラル思考(視点を変える)を加えます。

上の図の3つの国のノートを見比べて、様々な自問自答をしてダイナミックな仮説を立てて課題を見出していくと、3つの国に共通する課題が見えてきます。

これがイノベーションの種です

上の図では
「何が」は、問題点を明らかにする
「何故」は、核となる課題 を探り出し
「何を」は、戦術を立てる

を実践して業績を上げることができました。

このようにロジカル思考とラテラル思考(水平思考)をセットにして、課題を導き出すと本当に解決しなければならない「核となる課題」が見えてきます。

これがロジラテ思考です

3.ロジカル思考とラテラル思考を合体すると、「ロジラテ思考」になる


では何故ロジラテ思考は、効率よく成果を上げることができるのでしょうか?

それはロジカル思考だけでは、問題が起こったとき、いまある環境や条件の中で原因を深掘りすることが中心になるので、枠を越えた発想が出にくいという欠点があります。

その欠点をカバーする思考法が、ラテラル思考です。

ラテラル思考とは、ロジカル思考で分析した仮説・課題(戦略)・戦術を元に視点を変えてダイナミックな仮説を立てることができる思考法です。

先ほどの例で言えば、3カ国のロジラテ思考ノートを観察し、視点を変えて新たな課題(核となる課題)を見出しました。

ロジラテ思考は、このロジカル思考とラテラル思考の両方を同時に行い、正しい仮説を立て「核となる課題」を見出すメソッドです。

ロジカルシンキング は、 原因 と 結果 について、 詳細 に 分解 し て 考え て いく こと が 可能 な 思考 法 です。 

ただし、 分析 には 適し て い ます が、 因果関係、 相関関係 の 範囲 の 外 に ある 解決 策 には、 なかなか リーチ でき ない 思考 法 でも あり ます。

ラテラルシンキング は「 前提 を 疑う」「 見方 を 変える」「 組み合わせる」 という 3つ の 基本 的 な 考え方 から 成り立ち ます。

プロの課題設定力―問題解決力より重要なビジネスリーダーのスキル 東洋経済新報社 

次回からロジラテ思考について、更に深くお話ししていきたいと思います。

※ロジラテ思考とは、ロジカル思考(垂直思考)+ラテラル思考(水平思考)を組み合わせた思考法。詳細は「ロジカル思考の罠。『ロジラテ』思考で成果をあげる行動論 #A05|飯田利男|note」をご参照ください。

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