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ロジラテ思考の時間節約術「会議の生産性を上げて、成果に繋がる仕事に時間を再配分する方法」#B05

1.会議の目的とは何か

会議とは、「現実」と「目指す姿」の間にある問題点や課題について議論し、解決に向けた意思決定をすることです。

しかし現実では、そうでないことが多々あります。例えば、こんな会議です。

1)議題が明確でない会議
議論がどんどんズレていき、結局何を話し合ったのか分からないまま終わってしまう会議。

2)自分に関係のないプレゼンや、人の話を聞くだけの会議
自分に関係ない議題や、自分が発言する機会が与えられず副業(資料作りなど)をしながら聞いている会議

3)職制上、出席しなければならない会議
自分の発表と、上層部の質問の受け答えが終わると、後は他部門の話を聞くだけの会議。
※想定質問に備えて資料を作るが、質問がなければムダな資料を作ってしまう。

下図グラフは、私の例です。ご覧の通り、会議と資料作りだけで日当たり約39%(3時間程度)を取られていることが分かりました。

これが多いか少ないかは人それぞれですが、当時の私は海外営業部長でマーケティングに掛ける時間。つまり顧客と会ったり、それに関わる調査、資料作りなどが39%しかないことを示しています。

2.「生産性が悪い会議」が多すぎるということ

昭和時代のマネジメントスタイルは、「全社員一丸となって、業績を上げろ! 粉骨砕身、滅私奉公で働こう!」でした。

会議においても同様で、全社員が情報を共有し、他部署がやっていることも共感共有せよと教育されてきました。

ですから経営資産として認識されたものは「人」、「モノ、「金」で、「時間」、「情報」はあまり意識されていませんでした。(最近は変わってきましたが。。。)

もし皆さんの会社が、「時間」と「情報」を経営資産としっかり意識されてた組織であれば、きっと会議や資料作りに3時間も費やすことはないと思います。

しかしそうでない場合は、未だ昭和のビジネススタイルが色濃く残っている組織ではないでしょうか?

さて、これをどうやって変えていくか?これは多少の覚悟があれば意外に簡単なことなんです。

3.会議の生産性を上げる方法

1)議題が明確でない会議
【解決法】⇒議長に権限を持たせる

●タイムスケジュールと時間厳守。議題を明確する。
●出席者が関係ない話をし始めたら止めさせる権限を持つ。例えば役員が口を挟み、関係ない話をしたら止めさせることができる強い権限を与えます。
●これらは会議の冒頭で、議長がきちんと宣言する。

2)自分に関係のないプレゼンや、人の話を聞くだけの会議
解決法】⇒出入り自由の会議体にする
●自分とは関係ないと思われる議題の間は、退席できるようにする。
●議長はタイムスケジュールを厳守するように会議体をマネジメントする
●議事録で、他部署の議題を理解できるよう議事録の質を上げる

3)職制上、出席しなければならない会議
【解決法】⇒経営陣に、会議体の変更を提案する
 経営企画部を絡めて、経営陣に会議体の変更を提案する。
●議長はタイムスケジュールを厳守するように会議体をマネジメントし、全社の議題は、最初に固めて会議を行う
●事業個別の議題は「出入り自由」とし、自分が関係する議題の時に戻れるようにする
●議事録で、他部署の議題を理解できるよう議事録の質を上げる

4.どんな効果はあるのか?

下のグラフは、上記を実践した結果です。ご覧の通り会議、資料作りの時間26%(14%削減)になり、その分をマーケティングに時間を再配分(12%増)することができました。

これまでの記事でお話してきまたが、「明日の仕事に手を付けない」、「情報共有の仕方」、「メールのルール化」、「会議の生産性を上げる」の4つで時間節約を行い、成果に繋がる仕事(マーケティング)に再配分すことに成功しました。

後は、「目指す姿」の達成に向けた活動ですが、それはこの後の記事でお話していきたいと思います。

※ロジラテ思考とは、ロジカル思考(垂直思考)+ラテラル思考(水平思考)を組み合わせた思考法。詳細は「ロジカル思考の罠。『ロジラテ』思考で成果をあげる行動論 #A05|飯田利男|note」をご参照ください。


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