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成功するリーダーの特徴(仕事をストーリーにできる人編)

書店に行くとリーダーシップ論に関する書籍が沢山並んでいます。

どんな事が書いてるのかと、パラ読みすると大体こんなことが書かれています。

・メンバーと事業の「目指す姿」に共感を得て成果を上げる。
・メンバーのモチベーションを上げて、成果をあげる。

っというようなものですが、具体的な方法については今ひとつピンと来ないモノばかりです。

今日は私の経験ですが、生来人間が持っている特性を活かして、メンバーのモチベーションを上げる方法について書いてみました。


1.どうすれば、メンバーの共感、共有を得られるのか?


リーダーの役割を考えると、以下の3つに集約されます。

1)メンバーに「理念」を理解させることです。

 当社はなぜこの事業をやるのか理解させ、共感共有を得ることです。

2)事業の「目指す姿」に共感と共有を得ることです。

この事業で顧客と会社は、どうなるのか?どんな貢献をするのか?です。

3)Vision、Mission、Valueを理解させることです。

会社の理念に基づいた、自部門の「目指す姿」を集約したものです。

この3つをメンバーと共感、共有して、成果に導くことがリーダーの役割です。

2.メンバーの共感、共有を得るには、ストーリー(物語)を語る!


現実的には、「理念」や「目指す姿」の共感、共有を得ることはかなり難しいことです。

試しに「誰か当社の理念を語れますか?」と聞いても、答えられる人はかなり少ないと思います。

なぜなら日常業務の中で「理念」など意識する必要がないからです。

しかし、もし新規のお客様や自分の家族に、自分の仕事を説明するとき、

「私たちは、こういう理念でお客様に貢献したいと考えております。」

「理念に根ざした目指す姿は、この商品やサービスで、お客様の喜びに繋がる価値を提供することです。」

と伝えることができれば、信頼を得られる確率はかなり上がります。

例えば、読者は「桃太郎」という昔話をご存じでしょうか?
日本人なら誰でも知っている物語です。

何が起こったのか? (What)現状
「昔 お婆さんが川で洗濯していたら、上流から大きな桃が流れてきた」
「お婆さんは、その桃を家に持ち帰った。」

何故それが起こったのか?(Why)仮説
「お爺さん、こんな大きな桃の中はどうなっているでしょうね?」
「婆さんや、この桃を切ってみよう。そうすれば分かるじゃろ」
「あらまぁ、桃の中から赤ちゃんが出てきたよ!」

どうすればいいのか?(How)戦術
「この子を、立派な子に育てよう」
「桃から生まれたから桃太郎と名付けよう」
「不思議な力があるに違いない。強い子に育てよう」

どうなったのか?(Result)結果
「桃太郎は、鬼ヶ島で村人を困らせる鬼が住んでいると聞いた。」
「桃太郎は、鬼を退治して名を上げようとした。」
「道中、犬、雉、猿の子分を従え、鬼達を退治した」

要約するとこんな物語です。
何故、殆どの日本人が桃太郎のストーリーを正確に記憶しているのかお分かりでしょうか?

それは何が起こって(What 現状)、
何故それが起こって(Why 仮説・課題)
どうすれば良いのか?(How 戦術))
どうなったのか?(Result 結果)
で構成されているから、人に伝わりやすからです。

3.アマゾンのアレクサで、ビジネスストーリーを語るとこうなります。

実際のビジネスモデルでストーリー化すると、もっと面白いことが分かります。

例えば、アマゾンのアレクサと、ユーザーA氏との間でこんな会話がありました。

【ある日のアレクサと、A氏のと会話】

ある日、アレクサは、A氏にこんなことを言ってきた。

アレクサ 「そろそろ、以前ご注文頂いた洗剤がなくなる頃です。」

A氏 「あ!ホントだ。ほんじゃいつもの洗剤オーダーしておいて」

アレクサ 「かしこまりました。商品到着は明後日です。」

これをビジネス ストーリーにするとこうなります。

何が起こったのか? What(現状把握)
多くのお客様は、日用品を買うとき、ショッピングセンターに行って、商品を選び、棚からモノをカートに入れ、レジで精算し、車に乗って帰宅しています。

何故それが起こったのか? Why(仮説)
そのような人達は、
「買い物する時間が勿体ない!」
「面倒くさい!」
と感じています。

その問題を解決するための課題 Why(課題)
当社の創業者 ベゾスの理念は「顧客は常に正しい」です。
当社が持っている強みはITとAI技術、巨大なサーバーシステムです。
この強みを使って、「顧客は常に正しい」を満足させるソリューションを提供することが当社の課題です。

どうすれば良いのか? How(戦術)
当社の強みを活かして構築した、「1-Click注文」、「AIを駆使した検索機能」、「欲しいモノを提案」、「お客様の欲しい時」、「素早く届ける」でお客様が自宅に居ながらベストバイを実現させます。
この度、それらの要求を全て叶えるアレクサというサービスを開始しました。

その結果、どうなるのか? Result(結果)
アレクサの提供する価値は、お客様の時間を浪費させず欲しいモノを自宅にお届けすることです。つまり、売っているモノはお客様の「体験と時間」なのです。

どうでしょうか?
What(現状)、Why(仮説)、Why(課題)で、物事をストーリーにすると、人はかなり理解がしやすくなります。

このストーリーを、お客様や自部門のメンバーと共有すれば共感が生まれるようになります。

4.実は、情報を繋げてストーリーにすると、もっと凄いものが見えるようになります。

読者の中には、すでにお気づきなられと思います。

このアレクサのビジネスモデルで注目すべきは、売っている商品は顧客の「体験と時間」という点です。

ビジネスをストーリーにすれば、これまで言語化されなかったニーズが文脈の中で言語化されるようになります。

逆にストーリー化できない情報は、ノイズとも言えます。

如何でしょうか?

試しにご自分の仕事を、ストーリーにして自部門のメンバーに伝えてみてはどうでしょう?

そこからイノベーションの種が見つかるかも知れません。

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