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【宿題帳(自習用)】果報は寝て待てを教訓にしたセレンディピティのススメとコンフリクト


すーちゃん撮影

果報は寝て待てを教訓にして、セレンディピティのススメについてまとめておく。

Litterarum radices amarae sunt, fructus jucundiores.(学問の根は苦いが、果実はそれだけうまい)

「才能とは持続する情熱である」(モーパッサン)

哲学の病の主たる原因⇒偏食。

「人は自分の思考をたった一種類の実例で養っている」(ウィトゲンシュタイン)

「少数派は時々正しい。多数派はいつも間違っている」(ジョージ・バーナード・ショー)

「万人にとっての真理という、一見中立的で普遍的な知は誰のための、何のための知であったか?

その「真理」の名において、誰が排除され、何が抑圧されたか?」(上野千鶴子「<わたし>のメタ社会学」)

「差異の政治学 新版」(岩波現代文庫)上野千鶴子(著)

運命というのは、努力した人に、偶然という橋をかけてくれる。

インドの突端に、「インド洋の真珠」と呼ばれるセイロン島がある。

1972年に完全独立を達成してスリランカと改称するまでは、長らくセイロンと呼ばれていた島国である。

ペルシャ時代には、この島を、セレンディップと呼んでいたという。

ペルシャが世界に権勢をはっていたころ、ペルシャ人にとってセレンディップは、ロマンの島であったらしい。

SF作家アーサー・C・クラークは、スリランカに住んでいるが、「セイロン島は、ひとつの小宇宙だ」といい、「セレンディピティ」の島だという。(『スリランカから世界を眺めて』The View of Serendipハヤカワ文庫)

「スリランカから世界を眺めて」(ハヤカワ文庫)クラーク,アーサー・C.(著)小隅黎(訳)

「セレンディピティ」というのはイギリスの首相ロバート・ウォルポールの一番下の息子で「オトラント城奇譚」(1765年)などを書いたゴシック小説の大家ホレス・ウォルポール(Horace Walpole)が童話「セレンディップの三王子」(Three Princes of Serendip)について書いた言葉に由来する。

「オトラント城奇譚」(講談社文庫)ウォルポール(著)井口濃(訳)

彼の1754年1月28日付けのホラス・マン(Horace Mann)宛の書簡に“this discovery, indeed, is almost of that kind which I call Serendipity, a very expressive word.”と書いてあったのだ。

もとは、ペルシャの説話でヨーロッパに初めて紹介したのは、Christoforo Armeno(クリストフォロ・アルメノ“Cristoforo”とも表記)著のPeregrinaggio di tre giovani figliuoli del re di Serendippoという書名のイタリア語の16世紀の本だという。

これを翻訳で読んだウォルポールが新語を造ったのだ。

次のような話である。

英語訳は、原作に忠実ではないようだ。

その昔、セレンディップの王国時代に3人の聡明な王子がいた。

王子たちには、それぞれ賢い家庭教師がついていた。

家庭教師たちは、教育の仕上げに、旅でいろいろ経験させたいと進言し、王子たちは、王である父に、見聞を広めるために航海に出たいと申し出た。

そこで、王は、国を悩ませていた龍を退治する方法を探すように命じる。

父と相談しながら構想を練り、計画をたて、準備万端ととのえた王子たちは、意気揚々と船出するが、緻密な計画はすぐに頓挫する。

周辺国を踏破し、非常に発見が困難とされる龍の珠などの宝物を持ち帰るように命じられているのだが、暴風雨に見舞われ、海賊に遭遇し、次々に思いがけないできごとが起こって、思いがけない冒険を強いられる。

王子たちは、果敢に立ち向かい、そのたびごとに成長していく。

船出する前には、予想もしていなかった体験を積んで、さまざまな貴重な収穫を得たのであった。

王から頼まれた探し物は得られなかったが、立派に成長したことが何よりの宝物だと王は迎える。

求めていたもの以外のものを手に入れることができたのである。

めでたし、めでたし・・・・・・

正論に囚われなかったのがよかったのだ。

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