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【「してはいけない」シリーズ】読んではいけない本


高橋優里さん撮影

<お手本>
「レヴィ=ストロース読むなかれ。どの構造もよめばよむほど土台が揺ぐ」
(堀田季何『惑亂』より)

「月の裏側 日本文化への視角」クロード・レヴィ=ストロース(著)川田順造(訳)

「レヴィ=ストロース死にて死にせり葡萄の枝焚きたるごときよき香をのこし」
(山田富士郎『商品とゆめ』より)

注)以下の本を、もし誤って読んでしまったら、前述の短歌の様に、神話の世界に沼ってしまい、

「生のものと火を通したもの」(神話論理 1)クロード・レヴィ=ストロース(著)早水洋太郎(訳)

「蜜から灰へ」(神話論理 2)クロード・レヴィ=ストロース(著)早水洋太郎(訳)

「食卓作法の起源」(神話論理 3)クロード・レヴィ=ストロース(著)早水洋太郎(訳)

バルトの神話(ここに用いられる「神話」という語は、一般的な意味でのそれとは異なり、「言葉」が持つ一つの作用を指す。)作用に誘われ、

「神話作用」ロラン・バルト(著)篠沢秀夫(訳)

「ノー」(理解できない)と言い辛くなってしまうので、くれぐれも、ご用心下さい( 一一)

「ノーを言う難しさ」(叢書・ウニベルシタス)クラウス・ハインリッヒ(著)小林敏明(訳)

「哲学と神話にかんする四考察」ハインリッヒ(著)池田芳一(訳)

「触れたのは柔らかなもの 蜜蜂の蜜を垂らしたレヴィ=ストロース」
(菊池裕『ユリイカ』より)

そう、この世の中には、行ってはいけない場所とか、「してはいけない」こと、また、知っておかなくてはならないこと(例えば、戦争が絶えない世界における世紀の悪意に耐える日常、そして、神の不在と、それに取って代わろうとした近代の神話の無効性等。)が、たくさんある。

「さんさんと夜の海に降る雪見れば雪はわたつみの暗さを知らず」
山田富士郎『アビー・ロードを夢みて』

今日、紹介する本は、読んではいけません《(@_☆)》…クラクラ

読み手を抜き差しならない世界へと引きずりこむ、とってもアブない本だからです!

平穏な人生を送りたい人は、この作品は、決して読んではいけません!

読むと、お手本の短歌の様に、こんな感じを味わえます( `ー´)ノ

(~ヘ~;)ウーム

(´・ω・`)ウーン、コマッタ

(ノ´o`)トホホ

(。_。)はぁぁぁぁぁ~

ゞ(+ヘ+;)``アカン、、、

(/´。`\)アタマイタ、、、

クラクラ(((。o)))((((゜o。)))メ、メマイガ・・

{( ̄□ ̄; そ、そんなアホな~

┐(_ _;┌ モウ、オテアゲ・・・

最後は、さじを投げる (・_・ )ノ  ─〇 ポイ!

それでも、

「この本面白いから読んでみなよ」

というのに飽きたヒトで、

「危ないかもしれないけどそれでも・・・」

な、この作品達を、是非、読んでみる勇気のある方は、どうぞ( 一一)

でも、何しろ現代は、恐ろしい量の本が流通しているから、どうやって読む本をみつけるかより、どうやって、読まなくていい本を決めるかのほうが重要だったりしますよね。

ひとつの本の選択方法としては、数年経っても、評価が変わらない本を読むのが確実なんだろうね。

【読んではいけない本の目録】

1.『差異と反復』ジル ドゥルーズ (著)

〈同一性〉〈自我〉〈理性〉への挑戦。

プラトン以来の西欧精神史の基本原理を根底から覆し、伝統思考からの解放を主張する真に創造的な書物。

2.『否定弁証法』テオドール・W. アドルノ (著)

弁証法を「同一性」の呪縛より解放し、美学、社会学、哲学の各領域にわたって、様々の具体的主題について多彩な批判を展開してきた彼の、それらを通底する基本姿勢を哲学的に明らかにした書、待望の復刊。

3.『エロティシズム』G・バタイユ (著)

労働の発生と組織化、欲望の無制限な発露に対する禁止の体系の成立、そして死をめぐる禁忌・・・。

エロティシズムの衝動は、それらを侵犯して、至高の生へ行き着く。

人間が自己の存続を欲している限り、禁止はなくならない。しかしまた人間は、生命の過剰を抑え難く内に抱えてもいる。

禁止と侵犯の終りなき相克にバタイユは人間の本質を見ていった。

4.『明かしえぬ共同体』モーリス ブランショ (著)

共産主義を鼓舞しながら、その裏切りや挫折のうちに潰えていったものは何だったのか?

今世紀を貫く政治的文学的体験における「共同体」をめぐる思考を根底から問い直し、「共に存在する」ことの裸形の相に肉薄する。

それはいっさいの社会的関係の外でこそ生きられる出来事であり、そこで分かち合われるのは逆説的にも複数の生の「絶対的分離」である。

5.『薔薇の名前〈上・下〉』ウンベルト エーコ (著)

迷宮構造をもつ文書館を備えた、中世北イタリアの僧院で「ヨハネの黙示録」に従った連続殺人事件が。

バスカヴィルのウィリアム修道士が事件の陰には一冊の書物の存在があることを探り出したが・・・。

精緻な推理小説の中に碩学エーコがしかけた知のたくらみ。

これ以外に、更に、読まない方が良い本とか、読んだことを後悔する劇薬本とかに関して、気になる方がいらっしゃったら、以下の記事を参考にしてみて下さい。

小難しい言葉を操り、難解な本や内容の不明な本をありがたがって読むようなことはやめて、

専門家の難解な言葉が分からなくても、良書はたくさんあるのだから、

それを読んで自分を高めればよいのかもしれませんね(^^)

【参考図書+α(短歌)】
「自らの足をあらひて悲しかり呼ぶべき神をわれは持たぬを」

「火を放て燃やし尽くせといふごとき純白の蛾時計にとまる」

「レーニンの落としたバトンかつさらひスターリンは殴る同志(タワリシチ)の頭」

「鉄を噛むごときくやしさ口中に満ちたればああ生きのびるのみ」

「横ざまに地に倒しあるくろがねの階(きざはし)に雨今日も昨日も」

「メルカトル図法のグリーンランドこそ魂蒼きわが墓場なれ」
(山田富士郎『アビー・ロードを夢みて』より)

「思想誌を凶器のごとくあふれしめ書肆に兵士の裔ならびたつ」
(寺井龍哉「晩冬孤愁」引用は『本郷短歌』第五号より)

「風鈴がふるえる九月生きてゆくための思想に上書きはなく」
(宮本史一『cahiers』vol.7,2017.11より)

「いい歌をつくろうとしていい歌はできないけれど生きやすくなる 逆もまたそう」
(斉藤斎藤「ミヤネ屋を見る」(『ユリイカ』青土社:2016年8月増刊号より)

「必要なものから順に壊れてく日々はこうして首に手を置き」
(澤部渡「花を枯らさないための暮らし」(『ユリイカ』青土社:2016年8月増刊号より)

【関連記事】
難しめの本とにらめっこ。
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https://note.com/bax36410/n/n21f4f988f59a

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