見出し画像

【改訂版】システム思考とは?

「個別最適化ではなく、全体最適化を図りたい。」

「本質的な問題解決を図りたい」

システムの構造を考えるとき、私たちは、しばしばモノやエネルギーなどの物理的なもの、社会構造や目的、ルールなどの制度的なもの、情報フローなどを考えます。

システム思考では、さらに人の認知と行動まで構造に含めて考える必要があります。

システム思考は、大局の流れを読み、全体像を把握しながら、本質的で持続的な働きかけを探るアプローチです。

なぜならば、環境が私たちの行動に影響を与え、その行動が環境に影響を与えるフィードバックを構成しているからです。

私たちと環境の、そして、環境や私たちの中にあるフィードバック構造が、さまざまな変化のパターンを作り出します。

こんなことがよくありませんか?

目の前の問題を解決したつもりでも、別の問題が起きたり、後になってもっと大きな問題が出てきたり・・・・・・

この様に、私たちは、ものごとがうまくいかないときに、特定の人や外部要因のせいにしがちです。

多くの問題はシステム内部の構造によってもたらされていることが多いことに注意を払っていおく必要があります。

そこで、設計者を例にして、その思考パターンの流れを、以下の通り整理してみましたので、確認してみてください。

(1)データ(DATA):事実や現象などを数字や文字、記号を用いて表現したもの。

(2)情報(Information):「データ」を目的に応じて整理したもの。

(3)知識(Knowledge):【定義:情報の蓄積】

「情報」を分析して、問題解決に役立つように蓄積したもの。

新しい価値を生み出す材料。

学習して得られる「アイテム」。

学習や実験、調査や観察などを通じて得られた事実やデータ、経験の積み重ねのこと。

(4)知恵(Wisdom):【定義:処理能力】

「知識」を基に問題解決するための応用力や適応力。

コツや経験に基づく主観的な意思決定能力。

知恵とは、適切な場面で適切な知識を活用することができる能力。

知識というアイテムを活用する「スキル」。

(5)知能(Intelligence):【定義:理解力の程度】

「知恵」を運用する能力。

物事を理解し、目的に応じて判断する能力。

「答えの有る問い」に対して、早く正しい答えを見出す能力。

「生まれつき備わっている頭のよさ」。

(6)知性(Intellect):【理解力】

「答えの無い問い」に対して、その問いを、問い続ける能力。

ネットワークを創発させる能力。

「学習によって得られた頭のよさ」。

自分がみたものをどれくらい信じていないか。

自分の知っていることをどれくらい疑っているか。

何のために、何をするのか・・・、判断する「ココロ」。

(7)知力(Intellect):【理解力+処理能力】

知恵の働き。

知的な能力。

(8)見識(Insight):【深い理解力+処理能力】

見識とは最も深いレベルで”知っている”ということ。

当該業務の中で役に立つ知識は何なのか、そしてそれをどのように活かすべきなのかということを理解。

(9)知覚(Percept):【分別する能力】

思慮分別をもって知ること。



システム的な思考力とは、言い換えると、物事を効率的に進めるために体系だてて考える力です。

さて、どんな考え方なんでしょうか?

1.楽観性と慎重性

何らかの問題に遭遇したときに、「どうにかなるだろう」かと楽観的に考えると同時に、必要があれば、「どうにかしなければならない」と考えてみる。

また、リスクが生じる場合も同様に、リスクを覚悟して物事を行う。

しかし、そのリスクを最小限にするためにはどうすればいいのか、慎重にきちんと考える傾向を身につけることがポイントです。

自分の力でやることはやり尽くしてしまっているのならば、悩んでもしょうがないしね(^^)

同様に、リスクを最小限にするためのすべての手段を講じていると納得できれば、結果は運に任せるくらいの余裕がほしいものです。

納得感がなく、何らかの問題があれば、すべきことを一度かき出してみることが大事ですね!

2.変化と秩序

何らかの変化を起こそうとする欲求に比べると、なるべく秩序ある生活を送りたいという欲求の方が勝ってしまう場合が多いようです。

規則や規律が何もないよりも、規則性が高く規律がしっかりしている方が落ち着いてものごとを考えることができるようになります。

個人も仕事も組織も同じですね。

3.多様性と一様性

必要に応じて、視野を広げるためにも、多様な考え方、価値観、ものの見方を受け入れ、時には、異分野の問題にも興味を持つことが大切ですね。

4.未知と既知

保守的とよく言われますが、既知に対する指向が強い人は、未来に関してわかっていないことを恐れて、すべてのことをわかっていたいという欲求と、わからないままにしておきたいという欲求のどちらも保っています。

どちらかと言えばわかっていたいという欲求がわからないままにしておきたいという欲求よりも強い方が、そのために予測すること、計画することを重視できます。

そのため当初、計画にこだわりを持つ場合も多く、初志貫徹できる可能性が高いんですよね。

要は、論理的に考える力を身に付けることが最も重要です。

物事をどれくらい知っているかという知識の量も大事ですが、その前に考える力がなければ知識も生かせませんよね(^^)

前述の考え方は、その一例です。

やはり、自分なりの自分に合った考える力を身につけることが一番だと思います。

そのためには、大人であっても、いつの時代にあっても、「読み、書き、計算」は基本的な学力として大事なものですね(^^)

そのような基礎学力の上に、考える力、自己表現力、そして情報処理能力が育ちます。

すぐにはがれ落ちてしまうような学力ではなく、本当の学力(生きる力)を今からでも育てることが大事だと感じます。

それは新しい道を切り開き、よい結果をもたらしてくれるはず!

豊かな感性を育てながら、本当の学力を身につけてほしいですね子供も(^^)

大人も・・・・・・^^;

【参考図書】
「システム思考―複雑な問題の解決技法」ジョン・D・スターマン(著)枝廣淳子/小田理一郎(訳)

【参考記事】
システム思考とは?デザイン思考とともに注目される思考法をわかりやすく解説
https://www.profuture.co.jp/mk/recruit/strategy/41614

システム思考とは?:課題やできごとをマクロでみる思考法とその具体例
https://www.katsuiku-academy.org/media/systemsthinking/

システム思考で人生がうまくいく理由(パーソナルダイナミクス)
https://www.saltad.co.jp/systemthinking3/personalsynamics2/

システム思考というアプローチ
https://www.change-agent.jp/systemsthinking/approach.html

システム思考のプロセス
https://www.change-agent.jp/systemsthinking/process.html

システム思考のツール
https://www.change-agent.jp/systemsthinking/tools/index.html

システム思考・ループ図事例
https://www.change-agent.jp/systemsthinking/casestudy.html

システム思考入門コラム
https://www.change-agent.jp/systemsthinking/column.html

この記事が参加している募集

最近の学び

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?