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【街のちいさな本屋さん】本好きの居場所に

西荻窪は“のんびりパンク”。映画批評家の自宅兼新刊書店『本屋ロカンタン』

■新たな魅力を秘めた「街の小さな本屋さん」

知識を深めたり。

想像力を育んだり。

生きる力を得たり。

「本」から、得られる情報は、とても多いですよね。

何度も、読み返したくなる愛読書が、ある人も、少なからず、いらっしゃると思います。

そんな本との出会いの場となっている本屋さんに、今、ちょっとした変化が、生まれているそうですよ。

その変化とは、店主が厳選した新刊や古書を並べた

「街の小さな本屋さん」

が、全国的に増えているそうです。

そこで、ちょっと、調べてみることで知り得たのは、

最近の独立系書店の特徴:既存の流通システムに頼らず、直接出版社と取引を行うことで、利益率を上げ、本を一点一点セレクトすることで価値を提供している。

と考えられていたのですが、本の利益だけでは、不十分なため、

・地域に密着をしたイベントを、開いたりしている。

・空間や時間を、カフェやギャラリーなどによって、与えたりしている。

・小物や雑貨を売ることで、利益を上げたりしている。

・病院やスーパーの本棚を。担当したりしている。

・メディアに、多く取り上げられたりしている。

・個人書店独自の本を、出版したりしている。

と、その他の外商で、利益を上げている本屋さん等、色々な取り組みをされていました。

その様な環境条件のため、多大な利益は、得られません。

そうであったとしても、本屋を経営することに対して、何らかの意義(事例:経営ができる利益があればそれでよい)を見出して、それを、みなさん実践されていました。

今、個人書店を経営するからこその注目も浴びていることからも、独立系書店が、少しずつ盛り上がりを見せていると言えるかもしれません。

確かに、これからは、本だけで勝負する本屋さんが少なくなると予測でき、何の情報をどれだけ発信していくかにかかっているのではないでしょうか。

この書店にいけば、何か役に立つ情報提供の場として楽しいというような憩いの場(イベントスペースの設置とイベントの実施等)、言い換えると、街の情報発信拠点、知と文化の集いなど、付加価値を提供する姿に変革できるか(例:エリアにあった売れる本を仕入れる能力を付ける)が最も重要であり、書店の価値を高めていくと考えられます。

今後の本屋のビジネスモデルとしては、

「本」×「暮らし」

「本」×「カフェ」

「本」×「雑貨」

「本」×「ギャラリー」

「本」×「イベント」

等の様に、ブランディングデザインを考えて、

個性あふれる独立系書店が、「二子玉川 本屋博」に集合する。

https://store.tsite.jp/futakotamagawa/bookshop-expo/bookshop/

本と何かを組み合わせをした多彩なバリエーション(かけ算式の経営方針)を目玉にした個人書店が、基本となっていくのでしょうね。

今、国内で、どんな本が出版されているのか?

実のところ、知っている人は、殆ど、いないのではないでしょうか?

国内では、年間7万種類の本が出版されており、この数は、ここ10年間、ほぼ横ばい状態。

「あの本を買いたい」

と目的を持った人のニーズは、大手書店やインターネット通販が満たしてくれますが、街の小さな本屋さんの役割はまた別。

「ゆっくりと吟味し、読みたくなるような1冊に出会いたい」

と考えている人が足を運んでくれるそうです。

確かに、私も、出張などで、立ち寄った街の面白い個人書店を訪ねてみるのが楽しみにひとつですね(^^♪

そんな未知の世界の水先案内人として、これらの書店の店主が、

「選書」

を行う事で、これからの書店が

「本を売る/買う」

という単純なやり取りの場ではなく、こんな感じで、

①本を売る場所というよりも、本を読む人とつくる人をつなげるハブが繋がると面白いと思う。

②本を買うだけではなく、本について話したい、と思うことがありますよね?本をコミュニケーションツールとして捉える。ブックカルチャーというものがあるとしたら、インターネットだけでは足りない。ブックカルチャーに属している人が集まるリアルな場所が、各地にあると楽しいと思う。

③書店って、規模にかかわらず、品揃えやコンセプトに、店主や書店員の個性が出るものだと思う。本を買いに行くだけではなく、そこで働く人に会いに行くという書店の楽しみ方があってもいいのではないだろうか。

人と人とが本を通して、さまざまな体験を共有する場になっていくと推定でき、また、本の数が限定されることで、選択し易くなるメリットと共に、自分にとっての貴重な1冊に出会える確率も高くなる面白みが増えると楽しいですよね(^^♪

■「海と本は、どちらの世界も広く深い」

「海とヒトとを学びでつなぐ」をテーマに次世代の教育をデザイン、提供するプラットフォーム「みなとラボ」のウェブサイト上で、

企画「Read the Sea」を立ち上げ、全国各地の個人書店主から、

「海」

をテーマに、それにまつわる選書(4冊)を募集(2023年2月〜2024年3月に掲載)していました。

以下に記載した全国各地の個人書店主さん37名が、「海」をテーマに、4冊の本を選びました。

・子どもに読んでもらいたい「海」の本

・大人に読んでもらいたいい「海」の本

・自分にとっての「海」のお気に入りの本

・海は出ていないが「海」を感じられる本

<選書者 37名>
モリテツヤ(汽水空港)住所:鳥取県東伯郡湯梨浜町松崎434-18

浦上宥海(SAKANA BOOKS)住所:東京都新宿区愛住町18-7

越智政尚(本の轍-Book On The Tracks-)住所:愛媛県松山市春日町13-10

奥村千織(1003)住所:兵庫県神戸市中央区栄町通1-1-9

荻原貴男(REBEL BOOKS)住所:愛媛県松山市春日町13-10

荻田泰永(冒険研究所書店)住所:神奈川県大和市福田5521−7

岩尾晋作(カモシカ書店)住所:大分県大分市中央町2-8-1

吉川祥一郎(blackbird books)住所:大阪府豊中市寺内2-12-1

久禮亮太(フラヌール書店)住所:東京都品川区西五反田5丁目6−31

金野典彦(ポルベニールブックストア)住所:神奈川県鎌倉市大船3丁目4−6

熊谷充紘(twililight)住所:東京都世田谷区太子堂 4-28-10

高岡浄邦(古本と新刊scene)住所:熊本県熊本市中央区神水1丁目2-8

高橋和也(SUNNY BOY BOOKS/本と商い ある日、 )住所:沖縄県うるま市勝連比嘉20-1

黒田杏子(ON READING)住所:名古屋市千種区東山通5-19

佐々木友紀(YATO)住所:東京都墨田区石原1-25-3

砂川昌広(とほん)住所:奈良県大和郡山市柳4-28

坂上友紀(本は人生のおやつです!!)住所:兵庫県朝来市山東町矢名瀬町689

山下賢二(ホホホ座浄土寺店)住所:京都府京都市左京区浄土寺馬場町71

小倉みゆき(スロウな本屋)住所:岡山県岡山市北区南方2−9−7

小島雄次(Books&Cafe コトウ)住所:福島県福島市宮下町18-30

城下康明(ひとやすみ書店)住所:長崎県長崎市諏訪町5-3-301

植田浩平(PEOPLE BOOKSTORE)住所:茨城県つくば市天久保3丁目21-3

菅原匠子(曲線)住所:宮城県仙台市青葉区八幡2丁目3-30

清政光博(READAN DEAT)住所:広島県広島市中区本川町2-6-10

石垣純子(mountain bookcase)住所:長野県諏訪郡富士見町落合9984-574

千々木涼子(こりおり舎)住所:愛媛県今治市吉海町仁江2436

川﨑雄平(本屋青旗 Ao-Hata Bookstore)住所:福岡県福岡市中央区薬院3-7-15

前田侑也(BOOKSライデン)住所:長崎県長崎市出島町2-18-201(

早坂大輔(BOOKNERD)住所:岩手県盛岡市紺屋町6-27

中川美里(本・中川)住所:長野県松本市元町1-3-27

中村秀一(SNOW SHOVELING)住所:東京都世田谷区深沢4-35-7 2F-C

中村勇亮(本屋ルヌガンガ)住所:香川県高松市亀井町11番地の13 中村第二ビル1階​

鳥羽和久(とらきつね)住所:福岡県福岡市中央区唐人町1-1-1

辻山良雄(Title)住所:東京都杉並区桃井1-5-2

田山直樹(TUG BOOKS)住所:香川県小豆郡土庄町淵崎甲1926

嶋田詔太(本屋プラグ)住所:和歌山県和歌山市万町4 ニューリチャードビル

粕川ゆき(いか書店)住所:なし

堀部篤史(誠光社)住所:京都市上京区中町通丸太町上ル俵屋町437

本沢結香・豊田宙也(トンガ坂文庫)住所:三重県尾鷲市九鬼町121

同じテーマでありながら、絵本、小説、エッセイ、写真集、冒険記など、多岐にわたるジャンルの本がセレクトされています。

更に、教育学者、海洋研究開発機構研究員、司書といった各分野のプロフェッショナルへの取材を敢行。

それらを編むことで、

「本を通して海と生きる」

事を、多様な目線で伝えてくれる本書

「個人書店が選ぶ、いま読んでほしい 海の本」

が生まれました。

絵本、小説、エッセイ、写真集、冒険記など、多岐にわたるジャンルの本がセレクトされていて、海をめぐるブックガイドとして楽しめる内容です(^^)

多様な海の一端を知ることで、海への解像度が少し上がるのではないでしょうか。

海と本は、どちらの世界も広く深い。

無数にある本の中から1冊を選びとることはたやすくはありません。

本の大海原へと船を漕ぎ出すためのオールになるような一冊です。

■おまけ(その1):「海」の世界を知る

「海」(福音館の科学シリーズ)加古里子(著, イラスト)

「山に木を植えました」(講談社の創作絵本)畠山重篤(監修)スギヤマ カナヨ(著)

「しずくのぼうけん」(世界傑作絵本シリーズ)マリア・テルリコフスカ(著)ボフダン・ブテンコ(イラスト)うちだ りさこ(訳)

■おまけ(その2):メレ 「海の本屋さん」


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