瑞雲ペティ15_12000糸刃

『良い包丁』とは何か考える

”料理好きの男性”となって20年、うち”料理を仕事にする人”になって4年。


機会をいただいたので、改めて良い包丁とは何かをしっかり考えていこうと思います。

■切れ味について

当然、よく切れるものがよい包丁ですが、

・食材がくっつかず、切り進める抵抗が少ない
・切れ味が長持ちする

ものが良い包丁だと思います。

・切れ味は研ぎ次第
どんな包丁でも必ず刃先は摩耗し潰れる。刃先がどんな形をしているかが切れ味に一番関わる。当然ながら、家庭でも研ぐことを前提に考えたいです。

購入時の刃の形よりも、正しい研ぎができること(これは包丁自体とは別なのだけれど)>研ぎやすい(ある程度バリが出るまでが早い)素材・と形状であることはとても重要だと考えます。

■硬度について

包丁について勉強していくと、硬度が気になってきますが、上記の切れ味と硬度は必ずしもイコールではないと考えています。

■形状について

とりあえずこれ1本あれば肉・魚・野菜何でも切れる『万能包丁』を考えたいです。肉や、魚の大きな骨は切れなくも良いです。

・刃渡りは200~210mm

・両刃

・三徳包丁より腹が狭く、一般的な牛刀よりやや薄いがスライサーよりは厚いものが良いと思います。やはりタイプ的には牛刀となりますでしょうか。

■鋼材について

炭素鋼、ステンレス鋼、粉末ハイス鋼の分類の中で更に細かく分かれる。

錆にくさも重要なため、炭素鋼は省かれる。

現在所有している包丁の中では

スーパーゴールド2(関兼次  瑞雲)>ニッケルダマスカス鋼?(藤次郎PRO)>V金10号(ステンレス鋼)

の順で使いやすい鋼材だと感じていますが、同じ鋼材でも製造行程の中で硬度や使い心地に大きく差がでるものではないかと考えています。

■研ぎについて

家庭で研ぐことを前提で考えるため、形状の維持が難しい”ハマグリ刃”ではなく、小刃+糸刃の2段刃が良いと考えます。

長期間使用し研ぎ進めたときには腹も研いでいくことを考えます。

■グリップについて

衛生的で、握りやすく、美しい、男性的なもの

藤次郎PROやグローバルのようなステンレス一体成型のものが魅力的ですが

木の握り心地はとても暖かいのでこちらも捨てがたい。

形状は縦長の楕円か多角形が良いと考えます。

■結論

・錆びにくい粉末ハイス鋼orステンレス鋼、大きすぎず小さすぎず薄すぎず厚すぎず、よく切れて研ぎやすく、握りやすく、『機能美』的な美しい包丁

が理想です。難しいですね。

読んでいただきありがとうございました。 今後も誠実に・真摯に取り組んでまいります。 いただいたサポートはよりよい情報を発信するための研究・活動資金にと大事に使わせていただきます。