一時帰国と隔離生活

実は現在日本に一時帰国しており、ホテルにて2週間隔離生活中。

今回の帰国の大きな目的は、姉の結婚式と認知症になった祖母に会うこと。コロナ禍の一時帰国は賛否両論であると思うが、このタイミングで帰らなければ後悔すると思っていたため迷いはなかった。



渡独後、初の一時帰国。一時帰国って本来ならば楽しい行事なのかもしれない。しかし一時帰国前の私は、楽しみな気持ち半分、なんだか不安や憂鬱な気持ち半分であった。久しぶりの日本食、家族、友人はもちろん楽しみ。しかしその反面、日本には現実が待っており、様々な現実と向き合わなければいけないだろうと思っている。


一年経ち、ようやく海外生活にも慣れてきて充実してきたところだった。言語や文化がわからないことにも慣れ、むしろわからないことが逆にラクで生きやすいと感じることも多かった。外国人だから許される場面もたくさんあっただろう。良いか悪いかは置いといて、外国人ということが弱みだけではなく強みでもあると捉えることができるようになっていた。そして親族がいなく、友人も同僚も少ししかいないドイツ生活は本当に自由だった。まわりにどう思われるとか考えずにのびのびと生きることができた。万が一コロナに感染しても、ホームオフィスの夫と自宅で隔離すれば良い、まわりに迷惑かけず済むと思えたので旅行にだって出かけられた。

一方で日本での生活は全く違う。言語も文化も全てわかるからこそ知りたくないことまで知らなければいけない。コロナ禍の厳しい日本や、日本のネガティブな一面、多少たりとも気を遣ったり考えたりしなければいけない家族や友人との関係、認知症になった祖母との対面、良くも悪くもたくさんの現実が待っている。日本には大切な人がたくさんいるからこそ、様々なことを考えたり感情移入したりしてしまう。海外生活を通して、ようやく人は人、自分は自分と割り切れるようになってきたが、それはあくまでもまわりが外国人であることが大きい。同じ日本人同士ではどうしてもまたいろいろ比べてしまいそうで、そこもまた憂鬱である。



そんなかんじでいろいろな感情はあったが、久しぶりの日本はやっぱりいい。日本食はやはり世界一だ。日本人のおもてなしも世界一。コンビニは天国。暑くてジメジメとした気候と、全てが過包装なことは気になるが、トータルして快適だ。ドイツでのロックダウンに慣れたこともあってか、今のところ隔離生活も苦ではない。時差ボケで寝てばかりの隔離生活なので、残りの隔離生活はもうすこし覚醒時間を増やしてドイツ語の勉強をしなきゃな。この一時帰国でドイツ語を忘れないことが目標だ。