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人は何を、"愛"としたのだろうかpt.Ⅱ

国立新美術館の『ルーヴル美術館展 愛を描く』のチケットを縁あっていただいたので観てきました。
天使や、淡いピンクを基調としたトーンの絵が宣伝では多く使われていて、若い女性たち(同年代の同性)が多く訪れている印象があったこの企画展。
同年代の女性たち(大学生〜20代)がこぞって美術館に行った投稿をSNSアップしているのが気になっていました。

◆まえがき◆

「ルーヴル(louvre)には愛(love)がある」
このキャッチコピーが印象的ですが、LOVEをテーマに様々な作品からピックアップするというのは新鮮でした。

今回はこの企画展に行ってみて感じたことを書いてみた第二弾です。第一弾は、展示を通して感じたことをまとめました。
こちら >> 人は何を、"愛"としたのだろうかpt.Ⅰ
今回はこの企画展を通して少し気になってしまったことを書かせてください。

むむむ、その❶

この展示では、室内の解説をスマホで読むこともできるようにQRが入口に掲示されていました。だから、絵に近づかずに手元でじっくり説明を読んでから、作品を観ることができるのが良かったです。
当日券が売り切れるほどの大盛況ぶりで、絵の前はかなりの人だかりができていたのですが、解説文に目を通せない!なんてことはなくてよかったです。

気になったのは、解説がかなり簡素だったことです。音声ガイドは別であるため、詳しく情報を入れたい場合はそれを利用しろという話なのかもですが、情報というよりも「こういう見方もできますよね〜」みたいな文章が多く、解説なのか……?これは……と思ってしまうところがありました。

また、有名な神話のシーンを描いた絵では、日本人でも馴染みのあるヘラクレスも描かれています。それについて言及がされていないのも、不思議だな?何を基準に情報の取捨選択をしているんだろう?とも思ってしまいました。

最近はスマホで調べたら細かい情報にアクセスできてしまうから、そこに誘導するというのだけでもいいのかも……


むむむ、その❷

休日に訪れたのでかなり混雑していました。そのため、絵画の前はかなり人が密集しており、仕方ないのかもしれないのですが、そこそこ大きな声で話してる人が多く、聞こえてきて気が散ってしまうな〜というのがありました。

愛をテーマに、という企画展だったので浮気やベッドルームなどを扱った絵もあります。それを見て、何を感じるも思うも自由だとは思います。ただ、休憩所でもない場所なのにケラケラ笑ったり、絵の目の前なのに大きな声で感想を言い合っていたり、(品のない言葉も聞こえてきたり...)というのは少し悲しかったなと感じています。


さいごに

気になるな〜というむむむな点はあったのですが、幅広い世代が観に来ていたこの展示はきっと企画元からすれば、大成功なのではないかと思います。お子さんを連れて来ているご家族や、あまり他の美術館では見かけないような10〜20代の女性など。幅広い人たちにアートのハードルを下げつつ、門戸を狭めない工夫というのを感じ、これも一つの愛だよなと思います。

少し引っかかると思った箇所はあれど、目の前のものに対して自分の心地よさを見つけつつ、それを引き出すために努力できる受け手でありたいです。

▲ここまでお読みいただき、ありがとうございます▲

ひとりごと
やはりなかなか有名な絵は貸してもらなかったのか〜というラインナップでしたが、それでも「ルーヴル美術館展」と美術館の名前を企画展の名前にするのはすごいですね。


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