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想像以上に「人を巻き込む」難しさを感じることについて(バーテンダー編)

「うまくいかない。」

ここ数ヶ月、自分の中でくすぶり続けている感情です。


そりゃうまくいくことなんて少ないよね、それって運だよね。ひどい時期だってあるよね。

っていうのがまさに真実なんですが、それに改めて衝突し続けた日々。丁寧に振り返ってみようと思います。


○バーテンダーというアルバイトの存在

彼らがいないと、私の精神が崩壊すると気づいた去年。

↑去年お客さんや人に怒りを感じてしまった話

・去年10月にお店をOPENして、想定以上にお店の中に人が入ることに気づき。
外までお客さんが溢れた日なんて、到底カウンター1人では回せないと気づいた。

・ソーシャルバーとして、その中の「日替わり店長の役割」として、人を繋げることにもっと注力してもらうことが価値の最大化に重要だと気づいた。

「これは、お酒作ってくれるスタッフが必要だぜ」

と思い至って、周りの方に声掛けをはじめました。


まずは、オープンする際に頼っていた子。元々飲食店でバーテンダーの経験がある子だったので、「飲み物ごとにどんなグラスを用意するべきか?」「ステアに必要なものなど、どこで調達すればいいのか?」「このカクテルはどうやって作るのか?」

そしてオープン当日も、カウンターに入ってもらって沢山助けてもらいました。
今思い出したら、カクテル以外にも、オープン当日のメニュー表や、決済も手伝ってもらっていました・・・。
(元々メニュー表なかったんです、最初二ヶ月くらい。この話はまた機会があれば・・)

オープン当日。お客様が足りないリキュールを買ってきてくれました

そんな素敵なサポーターの存在があったので、まずはその子に。
定期的にバーテンダーとして入ってくれない?と。

なんとそこから、その子が元々働いていたお店の他バーテンダーを紹介してもらうことができました。
数珠繋がりに、3名ほど。

なんの採用媒体も活用せず、「バーテンダーはなんたるや」を理解してくれている、しかも【可愛い・気遣いができる】最高の方々とご一緒することが決まりました。

もう、ウハウハです。

実際に彼女たちと営業し始めて、店長やオーナーが「人をつなげる」ことに集中できるようになりました。
これでまさに、べべばーとして、ソーシャルバーとしての価値提供につながると思うことができました。


ただ・・・・

5ヶ月位経ったところで、元々4人いるバーテンダーのうち、3人が離脱することになったのです。

週1ペースで入ってくれてた子も、オープンから支えてくれてた子も。

理由は様々。
・家庭と仕事のバランスが難しくなったから
・結婚前提の同棲をきっかけに少し遠くに引っ越すことになった&他に集中したいことができたから
・自分のビジネスが忙しくて、なかなか時間を作ることができないから

ちなみに、3人共、本業を別でもっていて、兼業(アルバイト)的な感じで入ってくれていました。


○バーテンダーが離れた理由


「なにが、だめだったのかな?」
と、考えたのです。

(何をしてもどうしようもない場合を除いて・・)


そこでたどり着いた想定課題が2つ。

①バーテンダーとの対話の力(麻生さんの言葉をかりると)や関係性を過信しすぎていた。
②べべばーに関わるメリット、魅力やビジョンについて十分に伝えることが出来ていなかった。

です。


「リファラル採用」経由なら離れにくい、安心感もある、相手を裏切りにくいもの。そう思っていました。

元々採用人事をしていた身からしても、そこのアドバンテージはあると確信できる。少なくとも、ジョインした初期タイミングでは。

そして、バーテンダーとは沢山対話をしてきた「つもり」でした。彼女たちの多大なスキルを頼って、べべばーの運営においては必要不可欠であり、明確に言葉にして頼っていました。
彼女たちのプライベートを知り、よく話し、これからべべばーが乗り越えたい課題もなんとなく伝えてきた。

でも、振り返ってみると、
「人の優先順位は常に変わる」ことを、どこかで見ないフリをしていたのです。
それにまつわるリスクヘッジをしていなかったことが失敗の理由。

・女性は特に、家庭という存在によって仕事や諸々のバランスが変わりやすいこと。
・20代後半は特に、上記理由が発生するケースが多いこと。
・「生計をたてる軸」になっていない仕事は後回しになりがちなこと。
・「人のために」は、自分の安定があってこそ出来ること。

そして、上記に対して、出来てなかったのは、

・バーテンダーとして出来ることが増えて慣れてきた時、真新しい目標を設定しづらい環境だったこと。(そもそも次の目標を見つける指標を、時給アップとそれに伴う業務内容にしか置いていなかったこと)
・「楽しい」以外の感情が生まれる仕掛けが少なかったこと。
・生計をたてる為。というリアルな優先順位が低い場合を考慮して、「この場所で働きたいと思える理由/メッセージ」を伝え続けられなかったこと。
・常に「良い人がいれば積極的に採用をする」というマインドを持って行動することが出来なかったこと。
・関係性が出来たと言ってるものの、「不満や要望」までお互い積極的に言える関係性ではなかったこと


「人が頑張る」ための詳細の設計を、投げ出していたんですよね。
繋がりがあるから大丈夫、関係性があるから大丈夫。って。


ここから、採用するためにいろんな媒体や施策を打ってみました。
・採用媒体(マッハバイト/インディード/ハローワーク)の掲載、登録
・求人サムネイルの作成、SNSでの公開
・学生や、知り合い飲食店オーナーへの声掛け

SNS拡散用のサムネイル

それらの取組みをして3ヶ月ほど。現時点ではやっと+3名の新規バーテンダーが決まりました。
※バーテンダーの紹介1名/近くの飲食店でバイトをしていた大学生2名
(12月まではなんとか走っていけそう・・)


○これからやると決めたこと


今できていなくて、これから実際にやっていくと決めたことは、下記4つ。


①バーテンダーの子たちがモチベーション高く頑張れるのは、何かを認識すること。
給料アップ?新しい人脈作り?特定のジャンルの店長イベントに参加すること?など、認識をしてそれにあわせて(なるべく)シフトアサインをすること

②時給のアップを、カウンター内の業務だけではなく、
SNS運用/店長コミュニティのリアルイベントの企画・運営/サムネイル作成などデザイン/バーテンダー達のマネジメント・・・など、「お店の運営」に幅を広げてアサインすること
(もしかしたら、お店を通じて、コザという街に、他飲食店や施設との連携などで関わりたいと思う人もいるかも?)

上記2つをきっかけに、「楽しい」だけではなく「やりたい」「学びたい」「やらなきゃ(責任感)」という自己意思を持ってもらうこと

③私(オーナー)とバーテンダーという関係以外に、第三者をいれて「最近働いてみてどう?」というリアルな声を私がいないところで吸い上げ続けること(麻生さんのスタートアップ講座での学び)

④「今べべばーこんな感じなんだよ」「これからこういうことをやっていきたいんだよ」という、店長コミュニティに伝えていきたいことをバーテンダーにも伝えていくこと

そして、店長・オーナー・バーテンダーという3つの役割において、遠慮するべき弱い存在がいるわけではなく、
「お店に来る目的」に誰もがなれて、立ち位置は「お店を運営する役割分担」でしかないことをベースに植え付けること

です。


単純に言うなら、「もっとワクワクしてもらうこと」なんでしょうね。

そのためには、私が五カ年計画など、長期的なビジョンとそのから逆算したいろんな目標を立てて、「私自身がワクワクすること」なんだろうなと。


○補足


今後、店長やランチの営業など、バーテンダー以外に「人」で苦戦した(今も絶賛苦戦中の)ことについても、noteにしていこうと思います。

私の中で「人のこと」は、常にアンコントーラブルなもの

という認識。そしてこれは事実。

昨日は楽しい、素敵だ、と言っていたものが、明日には憎らしい、悲しい、という感情に変わっていたりする。

それって他人だけではなく、例外なく自分自身もそうなんですよね。


だから出来ることは、「優先順位は常に変わること。変わらないことなんてないこと」を認識して動くこと。

「必ず」「信頼関係」は、形がなくて、とても脆いものであること。

でも、人の力をかりないと、いつだって大きな夢は実現できないこと。


その事実に、これからも向き合い続けながら、
ソーシャルバーという人を巻き込んだ事業をやっていきたいと思います。




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