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不思議な妊娠と小産の話②

妊娠がわかってから、ここ数日の様々な身体の調子に合点がいった。

・兎にも角にも、脳の芯から眠いこと。
・集中力が欠けて車の運転がさらに危なっかしく感じたこと。
・胸が生理前のように張って痛いこと。
・嗅覚が過敏になり、職場の男性職員の体臭を受け付けなくなったこと…。



ぜんぶ、身体のエネルギー総動員で命の創造をしていたからだった。

自覚すると不思議なもので、より眠気と嗅覚過敏の輪郭が鮮明になる。

自覚する前日の夕陽


妊娠というのは、身体の変化が先で心は後からついてくるものだとわかった。

ついてくるというか、
毎日の一瞬一瞬を通じて母になる自覚をさせられる、全てを引き受けさせられる、
という感じ。

普段【させられる】という表現はあまり使わないのだけど、こればっかりは【させられる】。


もう一つ、
今回の妊娠で驚いたことがあった。

それは、

妊娠の陽性反応を見たときに、

「わたし」を超えて「子宮」と「女性である私自身の肉体」が心底喜んでいる感覚があったこと。

感情ではなく、肉体の奥からじわじわと歓びが湧き上がってくる感じ。

これは個人的な感覚だけど、

「やっと役目を果たせた」というような歓喜なのかな、と思った。
女性の人生は妊娠出産で幸せが決まる、とかそういう事ではなくて、女性という肉体の機能とか本能レベルの感じ。

実は、私は妊娠にはそこまでこだわりがなかった。

もともと
「自由に生きたい」
「今、これだ!!と思う事に全力を注ぎたい」
という性質があって。


無意識のうちに、

子供とは=足枷・自分を曲げなければならない、不自由

というように設定していたのだと思う。


それが、とある飲み屋さんのママの一言で【妊娠】に興味を抱いた。

ここの〆鯖は本当に最高…


いつもお酒を飲みながらカラカラっと笑うママが、その瞬間目を輝かせて心底幸せそうに

「わたし、妊娠の期間凄く幸せだったんだよね。」

「女性としての肉体を持ったなら、本当に一回は経験してみてほしい!」

と伝えてくれた。

言葉にするのは難しいのだけど、

ママの言葉のその奥にある【喜び】がどんなものなのか、私も体験してみたい、と素直に惹かれてしまった。

数年前のママの話の
ほんの一部が、なんとなくわかった気がした夜だった。

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