上野トンネル

困り果てing。ひたすらに心身の調子がと頭が悪いです。自分用のメモを兼ねて使っていきま…

上野トンネル

困り果てing。ひたすらに心身の調子がと頭が悪いです。自分用のメモを兼ねて使っていきます。

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ぼくはだれだったのか ♯2

小学生のころ、ぼくは転校が趣味だった。 それはやっぱり、ばかみたいだと思っていたからかもしれない。それとも反対で、真剣すぎたのかな。 ぼくは友達を作るのがとてもうまくて、友達でい続けるのがとても苦手だった。きみがぼくの友達だってことは認めるけれど、それはすごく難しいことなんだよ。 転校はいつも刺激的で安全だった。初めて登校する日はまるで、シリーズものの漫画を全巻揃えて紅茶を片手に最初から読み始める休日みたい。 それは長くは続かない。一週間もすればみんな友達になってしま

    • ぼくはだれだったのか ♯1

      ぼくには、ばかみたいだ、と思うくせがある。 まるで馬鹿かのようなくせを持っているという意味ではない。ぼくは、ことあるごとに、ああ、ばかみたいだ、思ってしまうのだ。 それはどういうふうだろう? 例えば朝起きたときに。あるいは美味しい食べ物を目の前に涎が出てくるのを感じたとき。暑さや寒さに戸惑いながら帰り道を急ぐとき。そんなときにぼくはいつも、ばかみたいだ、と思う。 特にばかみたいだと思うのは、トイレに入ったとき。自分で飲み込んだ水分を、大慌てで所定の場所に運搬する。ここ

      • 「 」

        ぼく(あるいはぼくら)は本当に生きてきたのだろうか?ついさっき、机の上の時計が話すジリジリジリジリジリジリという音を聴いていたら、ぼくは本当に生きてきたのだろうか、と疑問に思った。 これは処女作であり、遺作なんじゃないだろうか。 今ここには誰も居らず、二進法だけが生命体なのでは? 時計はずっとジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリ。 それなら少なくとも二行目を書いたときにはぼくは生きていたと考えていいのかも知れない。 雨が降ってきた。

        • +5

          らくがき病院食

        ぼくはだれだったのか ♯2

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        • ぼくはだれだったのか
          2本
        • 備忘録太郎
          1本