木村しこう/造形工房benieda

ネコ専門の造形作家54歳です「何の役にも立たないけど、そばにいると嬉しい」をテーマにレ…

木村しこう/造形工房benieda

ネコ専門の造形作家54歳です「何の役にも立たないけど、そばにいると嬉しい」をテーマにレジンのネコを制作しています。多摩美を卒業後、広告会社でデザイナーとして勤務。その後どうしても「手でものを作りたい」と2020年に退職して造形作家に。 https://benieda.com

最近の記事

「ネコの今川焼き」から「ネコの人形焼き」へ方向転換。試作中。

私は小さなネコのレジン作品を作る造形作家です。今、自分の造形を他の素材にする試みとして、「ネコの今川焼き」に挑戦しています。しかし丸まったネコはうまくいず、原型を作り直して、「丸い=今川焼き」から「ネコ型の焼き菓子=ネコの人形焼き」で実験継続中です。 今川焼きが失敗した前回記事はこちら。 原型2号は手足やシッポが伸び、よりネコシルエットに。まるく寝るネコは、今川焼きのフォルムを意識しすぎてネコらしさが削がれたと考え、よりネコらしいフォルムの原型に変更して再制作、そしてシリ

    • ん~失敗?「ネコの今川焼き」がネコに見えない。たぶん。

      ネコ型の今川焼き作りに挑戦し始めましたが、さっそく失敗です。そのいきさつと次の改善ポイントのお話しをしたいと思います。 私はネコ専門の造形作家です。普段はレジン製の小さな作品を作っています。しかしより多くの方に接するものを、という意図で「食べられるもの」に挑戦したいと考えていました。そこで私の技術で可能なものとして「ネコの今川焼き」を目指しました。 ホントは今川焼きには金属製の型が必要ですが、特注の金型は高価でまだ依頼ができません。そこで今、自分で作れるシリコーン型でテス

      • 「ネコの今川焼き」に挑戦。始動!

        私はネコ専門の造形作家で、レジン製の小さな彫刻作品を作っています。しかし前々からより多くの方に作品と接していただくために、身近な材料=食べられるもの、で作ってみたいと考えていました。そこで今「ネコの今川焼き」にトライすべく試作を始めたところです。その途中経過の話です。 多くの方に接する機会を増やすために私の作品はレジン製で「何の役にもたたない」単なる置き物、インテリア雑貨のようなものです。しかしそれでも愛着を感じていただける方もいらして、そのような方たちのために作り続けてい

        • 私の睡眠時無呼吸症候群を、たぶん毎晩救っているマウスピースのお話。

          私は睡眠時無呼吸症候群です。軽度ではありますが。その対処にいろいろトライした末、現在は医療用マウスピースに落ち着いています。今の対策までに至った経緯を参考までにご紹介したいと思います。 自覚のない無呼吸だった私の無呼吸は家族に指摘されて知ったのですが、しかしその弊害は全く自覚できませんでした。唯一あったのは、朝起きた時に喉が痛いことは多かったです。しかし日中急に眠くなることも、頭痛などもないし、今まで不眠を感じることもありませんでした。 一方、過去に不整脈系の治療をしたこ

        「ネコの今川焼き」から「ネコの人形焼き」へ方向転換。試作中。

          「何の役にも立たないこと」の役目を、探し続けています。

          私はネコ専門の造形作家です。私の作品は何の機能もなく、便利でもなく、ただ置くだけのものです。やや自虐的に「何の役にもたたないもの」と言っていますが、本当は何かの役に立っているのではないかと信じたくて、その役目を探し続けています。 一見、役に立たないもの作品はレジン製で、手に乗るくらいの小さなネコの彫刻です。玄関の装飾には小さすぎ。ブローチにするフックもなく。箸置きには不安定。良い香りも発っしません。「ただテーブルにでも置くしかないもの」です。 →私の作品ギャラリーサイト h

          「何の役にも立たないこと」の役目を、探し続けています。

          ネコ造形作家の私が、初めてトイプードル=ワンちゃんフィギュアを作りました。

          私はネコ専門の造形作家です。しかし今回、ある縁があり初めてワンちゃんを作ることになりました。その経緯をお話しいたします。 喜んでいただけるなら私の会社時代の仲間から「長年かわいがっていたワンちゃんを亡くされた方がいるので、そのワンちゃんを作ってもらえないか」という相談を受けました。 私の感覚では、犬と猫は大違いです。実際に骨格も動きも違うので、今まで自分の中に「ネコの感じ」という感覚はあっても、「犬の感じ」を持ったことがありません。そのため「自分に作れるのか」という迷いは

          ネコ造形作家の私が、初めてトイプードル=ワンちゃんフィギュアを作りました。

          子供の自転車練習。偶然発見した、たぶん効果的な練習法。

          息子が幼児の頃、自転車の練習をしようと思って偶然発見した、とても効果的な練習方法をご紹介します。今回は造形の話ではなくやや番外編です。 この2週間くらいで自転車練習する親子さんを連続して見かけました。それを見て自分の経験を思い出し「あー、あの方法を教えたい!」と思ったのですが、急に見知らぬおじさんが声をかけては単なる迷惑&不審者かと思い。 そこでこのnoteで、かねてから「きっとこの方法なら、かなり早く補助輪なしの自転車、乗れるようになるはず」と思っていた方法を吐露させて

          子供の自転車練習。偶然発見した、たぶん効果的な練習法。

          ヤスリ大好き。フィギュア制作のため、私が発明した画期的なヤスリとは?

          私はレジン製の小さな猫を作る造形作家です。私は「ヤスリ」が大好きです。今回は私の造形に欠かせない「ヤスリ」について、ようやくたどり着いた至極の一品と、今まで体験してきたヤスリ達をご紹介したいと思います。 私のヤスリ使用は「粘土原型の研磨」と「レジン原型の研磨」の2シーン私の猫フィギュア制作で、ヤスリを使うのは2つのシーンです。1つは「粘土原型の研磨」の時、もうひとつは「レジン原型の研磨」の時です。 前者の粘土原型とは、硬化した樹脂粘土ですが比較的柔らかく石膏くらいの硬さ=

          ヤスリ大好き。フィギュア制作のため、私が発明した画期的なヤスリとは?

          写実表現かイメージ表現か「そっくりなモノは作りたくない」と思っていた私が、考え直したその理由。

          私はネコ専門の造形作家です。小さなレジン製のネコを作っています。私は「そっくり」と言われる事に抵抗感がありました。「そっくり」=「本物ではない」と思っていたからです。しかし最近、その思いに変化があり、そのいきさつをお話しさせてください。 今まで目指したのは「写実」ではなく「印象」。私のネコ作りは、猫を写実的に再現するのではなく自分にとっての「猫の印象」を形にすることを目指していました。 その具体的方法は、体は骨格や動きなどを含め写実的に表現し、頭部=顔は、あまり写実的より

          写実表現かイメージ表現か「そっくりなモノは作りたくない」と思っていた私が、考え直したその理由。

          「真上からの手もと撮影」手作り作家必須の映像。これが私の手法です。

          真上から撮影する手もとの写真や映像は、手作り作家にとってはぜひトライしたいアングルかと思います。そこで今回は私が試行錯誤した自分なりの撮影方法と機材などをご紹介いたいと思います。 固定しない、真上からの撮影を求めて私はレジンで小さな猫フィギュアを作る造形作家です。造形作業は大半がデスク上で行われます。その様子を記録や発信をするため、なんとか「真上からの手もと撮影」をしたいと思っていました。 調べ始めたのは4~5年前なので、その当時はまだ情報が多くなく、やや大規模なセッティ

          「真上からの手もと撮影」手作り作家必須の映像。これが私の手法です。

          猫フィギュア制作、動画で公開!研究5年のレジン造形。

          私はネコ専門の造形作家です。レジンを使っ小さなネコの彫刻を作っています。今回は制作のプロセスを動画で整理したので、作業の様子を見ていただければと思います。5年前から様々な技法を研究した現在の方法です。 原型 →シリコーン型 →レジン注型 →着彩。6分弱の動画です。動画では6分弱ですが、実際の制作期間は、試行錯誤も含めて2~3週間で作っているかな。という感じです。ただ依頼者さんとのやりとり等がある場合はさらにプラスという感じです。 また作るたびに「こうした方がいいかな」とい

          猫フィギュア制作、動画で公開!研究5年のレジン造形。

          恐る恐る、猫アートのフルオーダーを受けた。私が踏み出した新たな一歩。

          私はネコ専門の造形作家です。手に乗るくらいの小さなレジンフィギュアを作り、ハンドメイドマーケットに出品などしています。 基本的には「作ったネコを、発表」というカタチです。しかし昨年末「こんなネコを作れないか」と急な相談が来ました。実在のネコをオーダーから作ることは初めてだったので、迷いながらも手掛けた、そのいきさつをお話しいたします。 え?ジョージア州アトランタからの相談昨年末のある日、「あなたのネコアートは、オリジナルで作ることができるのか?」というお問い合わせをいただ

          恐る恐る、猫アートのフルオーダーを受けた。私が踏み出した新たな一歩。

          「メタルネコ」は無理なのか?ネコ造形、材質の旅。

          私はネコ造形を始めておよそ6年めです。当初から「材質を何にするか」をとても迷いました。現在はレジン(樹脂)をメインにしていますが、今後も検討は続きます。そこで今回は材質について試行錯誤したプロセスと、その中でも金属鋳造に挑戦したお話しをさせていただこうと思います。 初期:オーソドックスな「石粉粘度」石粉粘度は今、ハンドメイドで自由なカタチを作る場合、ひとつの王道とも言える素材ではないでしょうか。長所は手軽=価格も高くはなく、ある程度の細かい作業も可能です。多くの方が身近に感

          「メタルネコ」は無理なのか?ネコ造形、材質の旅。

          かわいい?微妙?「猫チョコレート作り」奮闘中。

          現在私は造形作家として「ネコ専門のレジンフィギュア」を制作しています。しかし近い未来に「猫チョコレート」も制作、販売をしてみたいと夢想しています。その猫チョコレートの試作を昨年から始めているので、その状況をお話しさせてください。 なぜ猫チョコなのか私は30年勤めた広告会社を昨年早期退職して、今年から造形作家、兼デザイナーとして活動しています。作品はハンドメイドマーケットのCreemaやminneやEtsyに、昨年より出品し始めてみました。 ↓Creemaの出品ページ ht

          かわいい?微妙?「猫チョコレート作り」奮闘中。

          「ぬい撮り」の熱さ。ネコフィギュアで挑戦したい3つの事。

          知らなかった!ぬいぐるみ撮影→「ぬい撮り」ご存じでしょうか?「ぬい撮り」。大変お恥ずかしながら、私はこの言葉を昨年6月に初めて知りました。しかし調べると、もう何年も前からあることで、ニュース等でも話題になっていたようです。実践者の方々、大変失礼いたしました。 私同様に、ご存じなかった方のためにお伝えしますと、「ぬい撮り」とは、ぬいぐるみを主人公に様々な場所で写真を撮ること。「ぬいぐるみ撮り」のこと、だそうです。「ぬい撮り」で検索すると、ずらーーっと出てきます。 【上図:「

          「ぬい撮り」の熱さ。ネコフィギュアで挑戦したい3つの事。

          体験談。スキンヘッドへの道。

          私は脱サラして猫専門の造形作家になった現在54歳です。スキンヘッド歴は大学生の頃より、今年でたぶん35年目です。当初の目的は「手間のかからない容姿にしたかったこと」と「未来の薄毛を予期した事前策」です。今回は私がスキンヘッドにしようと思い至るまでと、その後をお話いたします。 容姿に手間をかけるのがカッコ悪いように思っていた。元々私は「くせ毛」で、風呂の後、髪を何もしないと意図せぬ状態になり大変不本意な髪型になります。 そもそも髪は4~5cmくらいの短髪にしていましたが、そ

          体験談。スキンヘッドへの道。