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ノンデザイナーに参考にしてほしい。デザイナーがノンデザイナーから欲しいフィードバックとは?

キプロス島から帰国して早2週間ほどが経過しました。一応、フリーランスのデザイナーとして生きています。

すでに会社員としても4社を経験してはいるのですが、フリーランスだとさらに同時に何社かと関わることになります。もちろん、いろんなフェーズの(大企業はないですけど)いろんな人とやりとりをします。

デザインって、わたしももちろんまだまだ未熟過ぎる未熟者ですが、ノンデザイナーでもなんだかんだ口出しできちゃうし、反対に何も言えない可能性もあります。というのも、例えばデザインに対して「なんとなくこの配色は良くなさそうに見える」と言うこともできるし、「デザインのことはまったく分かんないからとりあえずオッケー」と言うこともできるんです。

デザイナーにとっては、どちらも辛いフィードバックだったりします。前者のフィードバックは、ただその人の好みをぶつけられているだけなのでロジカルではなく改善のしようがない。後者は「何も見てもらえていない」と思い、達成感ややりがいが正直削がれます。そのままのスタンスだとデザイナーはどんどん手抜きをするかもしれません。

デザイナーとしてのわたしが欲しいノンデザイナーからのフィードバックは、「間違えているデザインはあるか」ということなのです。

"間違えているデザイン"というのは、「伝えたいことが伝わらない」など、ユーザーから見て、こちらが意図していることが伝わっていない状態のことです。

だから、「配色が気に入らない」ではなくて、「この配色だと寂しい感じを受ける。今回は温かみを伝えたかったので配色を再考してほしい。」といった具合です。

ちなみに、「寂しい感じを受ける」といった類の情報はありがたく頂戴できます。一見ただの主観のように思われますが、これはその人にしか当てはまらない"好み"ではなく、人間としてその人以外も感じる可能性のある感性なので、問題ないのです。

もし、そこまで考えられなかったけど引っかかるところがある場合は、まず「なぜこの配色にしたのか」を聞いてみてほしいです。ゼロから作っているので、ただなんとなく色を選ぶなんてことはデザイナーはできません。考えてみてほしいのが、何の基準や条件もなく物事を選択することってとっても難しいと思いませんか。

「さあ、あなたは今から自由です!お金のことも、家族のことも、何一つ心配する必要はありません。何でもしてください」と言われたって、「じゃあ絵を描くのが好きだから絵を描こう」とか「働くのが好きだから働こう」とか目的とか好きなこととか何か動機がないと、何もできないと思うのです。それと同じで、デザイナーも必ずひとつひとつに意図をもってデザインしているんです。

そのようなコミュニケーションを取らずに「なんとなくこの配色は良くなさそうに見える」と言われると、「ちょっと言いづらいんですけど、あなたの鼻って変ですよね」と突然言われている気分になります。えっと、、この鼻をもって生まれてきてしまったのでどうしようもないのです。整形しようにも「変」だけじゃどのように直したら良いか分かりません。

ゼロから生み出したものはまるで自分の子供です。分身です。開口一番に非ロジカルな否定は辞めてほしいのです。

もちろん、ノンデザイナーのそういう主観的な感性の理由を紐解くのもわたしたちの仕事だと思います。ただ、突然自分のデザインを理由も分からずに否定されるとドキマギしてしまう気持ちも分かってほしいのです...


まとめると、まずは
・間違えているデザインがあれば、ロジカルに指摘する
もしロジカルな理由が見つからなかったとしたら
・なぜそのデザインにしたのか、意図を質問する
と、デザイナーともっと円滑に仕事ができるかもしれません。

デザイナーみんなに当てはまるかは分からないですが、デザイナーのわたしはそう思っているので、ノンデザイナーとデザイナーとのコミュニケーションの参考になれば幸いです。


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