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出産・授乳・抱っこ。偏った方法論や古い習慣の陰で傷つく親子たち。

これを読まれているのは、ご両親や赤ちゃんを抱くご家族でしょうか? それとも周産期現場の支援者さんでしょうか?

今日は少しシビアですが、突っ込んで話したいと思います。

支援する立場ではない。一般のママやパパというかたには、場合によって心にハードな情報になってしまうかもしれませんので、ご了承いただいてお読みください。


みんなが知らないところで何が起きているのか?


日本では「抱っこ」について医学系の学校でも、保育系の学校でも詳しく学ばない、というのを皆さんは知っていますか?

先日の投稿で、ベビーウェアリング(だっこおんぶすること)について日本は後進国かもしれないとお話ししましたが、そちらで話したように、あかちゃんのだっこについては、国内では研究もほぼありません。からだや心の発達も含めて、妊娠出産、あかちゃんというものを尊重したり学んだりする意識が欧米に比べて全体的に低いようです。

最近では、テキストの中に、ちらっと登場するところもあるようです。


そんな中、助産師さんや保健師さんに抱っこを習う、、歯科医に抱っこを習う、”特定の医師や助産師”が勧める「抱っこ紐」や”独特な”理論をそれだけ聞いて信じる、、

果ては、とくに親子への専門でもない関連の国家資格所持者やなにかのインストラクターという方の独特な理論を妄信するママたちは少なくありません。

※ここでは、研究も矛盾しない根拠もなくとも鵜呑みにする、他の面も考えてみたりリサーチしたりしない、というのを信じるのを妄信としています。

それって、どいうことなのでしょうか?

まず一つ言えるのは、医療レベル・国レベルの「基準」がないままに、方々でいろいろな論が言われてしまう、ということです。そして、そのどれを信じていいのかもわからなくて、迷子になってしまう、親子から相談してもらった時に答えてあげたいのに、自信をもって伝えるすべがない。という医療従事者やこそだて支援者がたくさんいる。ということ。

※股関節を守るための抱っこの方法については医療レベルのエビデンスがありますが、小児整形外科・小児専門理学療法士以外では知らない方のほうが多いように見受けられます。

そして、養育者はそんなこと知りませんから、新生児に関わる仕事、子どもに関わる仕事をしてれば専門家だと思ってしまいます。権威とはそういうものなので、発信者が周辺の専門家、プロだと認識するならば、より発信の影響力に注意を払うことが大切だろうと考えています。


何を信じ、何を伝えたらいいのか


このような日本の現状の中、国内外のいろいろなとことから学び、たくさんの業界内外の方々の意見を聞き、実際に養育者の方々と二人三脚で歩み、たどりついているいくつかの答えがあります。

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・命の危険や、障碍を残す可能性についてだけはしっかりと伝える。
・その親子にとって、今何が困りごとなのか?にフォーカスする
・あかちゃんの反応はどうか?(客観的に)


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あかちゃんの反応についてですが、これは救急医療の現場などでも一般的になってきましたが、「メインでそのあかちゃんをみている養育者のふだんの感覚」を大切にする。

ことも、決して忘れてはいけないといつも自分に言い聞かせています。

おかあさんがわが子のエキスパートである。
言い換えれば、親子の相互作用への介入は必要最低限にとどめて、しっかりと学術的な視点、多角的視点で客観的に本当に必要と感じたことだけお伝えする。

ということもまた、自分に厳しくいようと思っています。

そして、支援者の方がにお願いしたいことがあります。

どこかでなにかの理論を読んだときは、「根拠は何か?その人だけが言っている理論か?他の方はなんて言っているのか?」は必ずリサーチしてほしいと思います。

国際社会での一般理論と違っても、真剣に研究して、自身の考察をただ考察として事実と考えをしっかりと分けて丁寧に説明されているドクターや理学療法士さん等もいらっしゃいます。注意してほしいのは、「聞きかじったことや自分の経験値だけ」や、「根拠なく信じたものをあたかも真実かのように」これしかないというような話し方でご両親や世間に伝えていくことだと、私は考えています。


養育者に伝えるときには
「養育者が安心し自信を持てる」方向へ


もし、受取側が、いろいろな情報を知って、その中から自分たち親子にはこれだ!と思ったならば、それは親子の相互作用の中なのだとも言えます。しかし、それにしても、発信側のモラルはとても重要だと常々感じています。

だからこそ、このブログを書くのもとっても怖くて、なかなか踏み出せませんでした…。文字の情報での一方的な発信では受取側がみえないからです…。実は慎重な専門家こそ、そういった受取側のことを考えているので、むやみやたらと「~がいい。悪い」と言い切り発言をしないとおもいます…

多くの妄信的な生徒さんを抱える先生は、「~でなければいけない」「~があかちゃんのためなんだからママ頑張りなさい」「~が良い、~は悪い」「~をしなければ~になるよ」なんていう言葉で、ご両親の不安をあおったり、罪悪感をあおったりしてしまい、孤独な養育者、まじめな養育者はまともに受け止めてしまいます。

とはいえ、、時代的な価値観でそれを愛だと信じて行われている方も多いので、否定はできません、、ただ、親子が自分自身を守ってほしい、笑顔や自信を失わないでほしいとだけ願います。

その後、傷ついてしまったおかあさんたちもたくさん見てきました。。そして、「あなたが見ている子どもこそが、現実だよ、あなた自身の感覚を信じて」と新たな支援者から聞き、堰を切ったように涙するかたもいます。

本当にそういった例は見ていて切なくやるせない気持ちになります。抱っこだけではなく、母乳支援の中にもそういったことが(まだまだ古い体制も手伝い)なくならないのが現状です。

授乳(母乳もミルクもフラット)支援については、IBCLCという国際認定資格があります。それ以外は、独自の方法論で、特に医療レベルでや国レベルで認められているわけではありませんので、合わなければ、早々にほかの考え方を調べてみてください。

税金で研修を都度受けている行政保健師でさえ、小児整形外科学会が出している抱っこについてのリスク情報知らず、むしろリスクのある方法を勧めてしまっている現状があります。

保健師さんがどうこうではなく、国の問題です。保健師さんたちはよく学び自分たちが学んだことを一生懸命みなさんのために役立てようとされています。もし、これを読んでいるのが保健師さんや助産師さん、保育士、子育て支援者さんだった場合、今一度、ご自身の持っている情報が「古くないか?」「先輩から聞いた、自分がやってきた」ということだけで伝えてないか、確認してみてください。

実は授乳や出産も同じです。
一般の人が求めていない=メディアも出さない。守るような希望につながるような情報より、営利につながるものや、極端なもののほうが広まってしまう日本の怖さ、、それは国からのペアレンティング(子育て)へのサポート、一生懸命学んでいる支援者へのサポートがあまりにも薄いからだと思っています。

人権を大切にする国々では、国連、WHOの趣旨を中心にして、母子のからだと家族の生活、ひとりひとりの人生を守ることを国が守っています。そのためには、個人(企業)の営利等で誰かが傷つかないように、どんなひとにも平等に、安全な情報の提供をしています。

現在、健やか親子21への参加や母子手帳作成グループへの情報提供など、周産期業界はいろんな努力で手をつなぎながらいろいろな周知に乗り出していると感じます。

しかし、日本の現状では、、今すぐはまだそれは期待できない、、

その中で、「我慢しなくていいことなんだ!」「だっこの仕方次第であかちゃんの身体を傷める」と気づいていない一般のママにどうやったら届くのか?(実は意外とパパが理解が早いが、パパの耳にどうやったら届くのか?)。

一つの極端な答えは、誰かにとってよくても誰かにとっては毒になることを特に専門家とうたう人たちが理解してくれるのか。

その2点が課題です。

ドイツでは両親学級は2週間に及び、行政の無償提供で行われるそうです。(一部の地域の可能性あり)アメリカでは、たくさんのボランティア団体が、産前産後の親子をバックアップするそうです。(州で違いはありそう)

現場で親子に対応する方たちが真摯に頑張ってくださっていますが、日本の母子の権利、健康水準への国の関わり方は古いままであることが否めません。

じゃあ、どうしたい?どうなっていきたい?なにができる?

ここまで、ちょっとダークサイド?にも光を当ててみてきましたが、

私自身も、こんなことが多面的にみれるようになったのは、「知らせて」くれた多様な業界の先輩方がたくさんいるからですし、教えてくれる親子がたくさんいたからでした。

国が動くのを待つより、関連支援者で、手をつないで、みんなで補填しあって、親子や自分たちみんなの喜びにフォーカスしていけば、、楽しくひっくり返せるような気がするのです(*^^*)

多業種が集まるコミニュティがみんなの笑顔でいっぱいになる。

これからは、チカラの生かし合いと多様性。
そんな社会で楽しみたいな~、と今のところの私の夢です♪( ^)o(^ )


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この記事を書いたのは♪ 家族の幸せ分析家♪「木村まゆ」

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ひとりひとりに、その人が、その家族が、ぴったりくる想いと幸せがある♪
どんな些細な願いも、どれほど大きな苦手も、全部しあわせのモト☆

家族ができるとき、そのスタート、そして、家族の歩みを一緒に応援したいと思ってます♪

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