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VECTOR BREWING(東京・浅草橋)

 VECTOR BREWINGは2016年、東京都新宿区で産声を上げたマイクロブルワリーです。創業当時は当初は「Shinjuku Beer Brewing」の看板を掲げていましたが、後にVECTOR BREWINGと改称。現在も新宿に醸造所を残していますが、ここでは運営会社やメインの醸造所がある浅草橋として表記することにします。

 ブルワリー部門の立ち上げからジョインしたブルワーの木水朋也さんは、もともと学生時代をホヤの研究に捧げた変わり種。木水さんは当時をこう振り返ります。
「たいした目的意識はなくて、仲のいい先輩がいた研究室を選んだだけなんです。具体的には、ホヤがどのようにしてバナジウムを高濃度で濃縮しているのかを研究していました」
 門外漢にはなかなかピンときませんが、実はこれは「海水のイオンからレアメタルを回収する技術に繋がるかもしれない」という、非常に有意義な研究なのだそう。

 一方で酒造の世界に興味を持っていたことから、卒業後、一度は酒販店の営業職に就いた木水さん。しかし、酒づくりの現場への想いは捨てきれず、1年後にマイクロブルワリーの草分けであるサンクトガーレンに転職します。

 2年のキャリアを積んだあと、より自由なビールづくりができる環境を求めて、VECTOR BREWINGに参加することになった木水さんは、「ねこぱんち」シリーズなど話題のビールを次々に送り出し、存在感を発揮しています。
 そのお点前は、「ビビビ。」ではもちろん、都内に5軒あるVECTOR BREWINGの店舗でぜひ味わってみてください。

〈Text By Satoshi Tomokiyo〉


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