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人間の肌も音を感じる「ハイパーソニックエフェクト」

川のせせらぎ、鳥のさえずりなど自然の中に存在する「音」に触れると、自然と心がリラックスしたり、感覚が研ぎ澄まされるような経験をしたことがありませんか?
実は皮膚からも音を感じる可能性があるという興味深い研究結果があります。

人間が感知できる音

通常、人間の耳は通常20kHz以上の音を感知できません。東京都内の環境音の多くは20kHz以下の周波数です。

しかし、熱帯雨林などでは20kHz以上の音が豊富に存在しており、これらの音が私たちの皮膚を通じて脳に何らかの影響を与えている可能性が考えられています。

この現象は「ハイパーソニックエフェクト」と呼ばれ、通常の音声や音波とは異なり、超音波や超高周波数の音が人体に及ぼす影響に関連する現象や効果のことを指します。

特に20kHz以上の音を聞いた際、私たちの脳内で基幹部位である脳幹や視床が刺激され、自律神経系や内分泌系などの生命維持機能に影響を及ぼすことが知られています。研究によれば、これらの音を聞いた瞬間、脳血流が増加し、α波も増強されることが観察されています。

しかし、ただ高周波数の音を聞けばいいというわけではなく、聞こえる可聴音+周波数の音というのが私たちの脳幹と視床に特に影響を与えるため、可聴音と非可聴音を合わせて聞くというのが大切になります。

人間の肌も音を聞いている?

さらに面白いことに、イヤホンを使用すると脳内の変化は見られなかったのが、肌を露出しているときには脳内活動に違いが現れたとのことです。

よくクリニックや歯医者などではリラックス効果のために自然のせせらぎの音が流れているのを聞いたことがありますね。
耳で聞くだけでもリラックスしているような気持ちになりますが、実際に自然の中で聞く音と比べると効果が違うようですね。

要するに、音は耳だけでなく、皮膚からも感じ取る可能性があるため、自然の中で様々な音を感じることが脳や神経系に良い影響を与えるかもしれません。

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